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イケメン上司の体重事情。

やきそばの具は豚肉ともやしとニラだけが好きです。

さて、ちょっとした相談事で、より仕事のことも話しやすくなった
イケメン上司と私。細かいことでも報連相が確立されたころの話だ。

タナカサぁん、ちょっといいですかぁ?
と甘えた声でやってきたイケメン上司。
(以下、ヤマダサン。上司とはいえ10歳は下である)

なんですかぁ?とこちらもお気軽に返事ができる。すっかり仲良しだ。

「最近、ボク、太ったと思いませんか?」

いや、知らん。

どうやら妻様に
「あなた、付き合ってた頃のあなたじゃなくなってきた」
「なんか、デカいし。」
とか言われたらしい。

うーん、そういえば違う部署にいたころのヤマダサンは
もうちょとスリムで、イケメンとイケボっっぷりを
惜しげもなく披露していたような気がする。

でも、どう答えていいかわからなかった私は
「すんません、ヤマダサンが太ろうが痩せようがどっちでもいいんで!」
と素直に言ったところ、ヤマダサンはちょっとだけ淋しそうに笑った。

はいはい、話を広げたいのね?わかりました。

「ヤマダサン、痩せたいんですか?」と聞くと
ちょっとうつむいて
「ハイ、妻のために・・・」とか言う。

妻のためぇ???
自分のためじゃろがい!!と突っ込み、
どうやって痩せるか作戦会議を始めた。

(そこの二人、仕事しろ!)

まず、太った原因。
・帰宅時間が遅くなったがために夕食の時間も遅くなった
・ストレスがある自覚はないが、とにかくお腹いっぱいになるまで、
 しかも寝る直前まで食べてしまう。
・寝る直前まで食べるせいで、寝つきも悪く熟睡できない。
・休日は寝るのが最優先で運動できない。
・単純に食べるのがすき。

うん。やはり事業所の異動による仕事内容の変化と責任、
就業時間が増えたことによるストレスが太った原因かも。

ということで、
まずはランチを見直すことが手っ取り早いのでは?と結論。
(夜は妻様と一緒に食べるし、二人の甘いディナータイムを
奪う提案は私にはできない)
なによりヤマダサンは、お昼時はいっつも
「お昼行ってきまーす!」と出かけていき、
「戻りましたー--!!」って腹をパンパン叩きながら満面の笑みで
帰ってくるからね。どこでどんなおいしいものを食べているのやら。
だからしばらくはランチ外食禁止令を発令。

次の日。
ヤマダサンは確かにランチタイムに外食はしなかった。
そのかわり事業所内で食べていたのは
でっっっっっかいカップラーメンとおにぎり二つだった。
それを食べている最中に私と目があったヤマダサン。
バチン!とウインク。
これ、完璧なランチでしょ?とでも言いたげだ。
イケメンのウインクは心をとろかすが、これはいただけない。

これはもう、栄養素!とか、添加物!とか、
そんな話から始めなきゃならない気がしたが
人の夫なので放置することに決めた。
彼の体重増減の話は今後ただのレジャー。
上司と部下のコミュニケーションのひとつとして
とらえることにした。

そしてヤマダサンはこれからもムクムクと
大きくなってゆくのだけれど、

妻様の言う「付き合っていたころのあなた」に戻ったかどうか。
今は違う事業所に異動したヤマダサン。

ダイエットをしなければならない私だけれど
おそらくイライラから、焼きそばに大量のマッヨネイズを
ミッチミチにかけて食べながら、ふと、あの頃を思い出した。




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