[読書]リミット 野沢 尚
母親にとって子は、自らの分身であり、未来に種を繋ぐ存在。だから、自分がどうなってもそれを守ろうとする本能=母性を持つ。主人公・公子の凄まじいまでの母性は、自らの能力のリミットを外し、我が子を助け出しに行く力となる。
相手は、人の子を攫い、食らう鬼子母神の現代版。公子はその鬼に、自らの肉体と頭脳全てを駆使し、たった一人で驚愕の戦いを挑む。その圧巻の展開にページを捲る手が止まらない。
ところで、昔見たドラマ版では感じなかったが、手下の男女が、ボニー&クライドの最期に憧れ、そのままに散る様は、映像的拘りに思えた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?