[読書]カラヴィンカ 遠田 潤子
田舎の古びた家で奇妙な対談を始めた二人。主人公が過去を振り返る形で次第に明らかになっていく旧家の恩讐は、著者ならではの暗くドロドロとした話へと展開していく。あまり精神衛生上良い展開ではないが、又しても著者の生み出す闇へと、ズブズブとのめり込んでいく自分がいた。
鳴いて血を吐く迦陵頻伽と言われる実菓子の実態は、根っからの淫乱大嘘吐きだったのか?それとも全ては誰が仕組んだことだったのか?主人公多聞の前でくるくる変わる事実は、読む者も振り回して進んでいく。果たして、二人に救いはあるのか?最後まで目が離せない。
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