確定申告を義務化？

　与党の某大臣が年末調整をやめて国民全員に確定申告をさせる案を表明し、ネット上等で多くの批判を浴びた。別に彼を支持する訳ではないが、確定申告について少し。

　現在所得税の申告は大半の方が企業等で年末調整を行なった結果をまとめて申告してもらっているため、ここから皆に確定申告しなさいと言うと、かなり抵抗感があるのは理解出来る。

　毎月源泉徴収され年末に調整され税金が確定するという形は、サラリーマンからほぼ確実に税金を徴収出来るシステムになっているし、サラリーマンにとっては面倒な納税申告手続きをしなくてすむ、ということで双方にとって都合がいい。

　最近はサラリーマンでも確定申告をする方が増えてはいるが、まだまだ全体では少数。大半の方は手間をかけた割にはコスパの悪い確定申告など眼中にない。税金が高いという声のみ鵜呑みにして、自分の税金額を把握していない人も多いと思う。(実は税金より社会保険料の方が高くても気にしない方も多い。)

　海外では申告は自分でする国が多い。(お金を払えば専門家にやっては貰えるが。)そろそろ日本でも確定申告で自分の税金がいくらか把握してみてもいいのではとも思う。だが大半の方にとって余分な事務処理に対するは抵抗感は強いと思う。

　確定申告は今ではネットでも出来て前よりは簡単だし、ネットに入れない老人は対象でない人が多い。企業も年末調整の手間が減る(特に中小企業は今も負担ではないか)いっそのこと、源泉徴収もやめると更に企業の負担も減る。確定申告の必須は利点もあるのだ。

　もちろん確定申告しない人のフォローは必要になるだろうが、延滞税等のペナルティを厳格にすれば、ある程度防げるとは思う。納める側も税を知ってこそ、使い道をチェックしてみたくなるかも？

　とは言え大半の方にとって税のシステムは面倒だし、徴税側もサラリーマンの税捕捉率100%は捨てがたい。変わりにくいのだろうな。