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「ETV特集 芥川賞を読む」から“正しさの時代”

 少し前のNHK Eテレで、今回の芥川賞候補作の特集をしていた。

 俳優の石橋菜津美さんが、5冊それぞれの一部の再現画像をバックに朗読し、その間に作者自身へのインタビューが差し込まれる形で進む。

 副題に“正しさの時代“の向こうへというのがついている様に、正しさの溢れる時代の真ん中にいる若い作家が、そこで感じていることを素のままさらけ出しているような表現が続く。我々おじさん達もその一部は分かった気になれるが、本当のところを理解出来ているかは分からない。

 例えば受賞作の一つである高瀬隼子さんの作品は多様性やワークライフバランス等の正しさが尊ばれる会社の中で、その負担を受け止める側の姿が描かれているという。一部を聞いただけでも少し辛い。でもその辛さの全てが理解出来るかは心許ない。

 確かに今は、これらの作品が描いている正しさの時代なのだろう。あと何年かして、それらは過去のことになるのだろうか?


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