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[読書]銀花の蔵 遠田 潤子

 プロローグでは古い醤油蔵が今まさに立て直しの為解体されようとしていた。そこで小箱に収められた子供の骨が発見される。果たして骨は蔵に伝わる話の座敷童なのであろうか?

 お話はここから50年以上遡ったところから始まり、醤油蔵を営む小さな会社とともに歩んだ1人の女性の半生を描いていく。著者の作品らしく不幸が連鎖していく流れではあるが、主人公銀花は何が起こっても自分を貫く強さを持ち、進んでいく。

 お話の中には登場人物達の哀しい過去が織り込まれ盛りだくさん。読み急いでしまったが、もう一度じっくり味わいたいと思わされた。

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