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32 今を無駄にする人に未来はない

明日、実家に行きたい。

母がヒステリックモード全開で怒りながら伝えてきた。

しかし、こちらは母を連れて行くとなると福祉車両の予約やなんやかんやいろいろ準備が必要になってくる。


「今度の週末にしようよ」

みんなでそう返した。

するとさらにヒートアップし

「今いかないと、もういけるかわからないんだよ!」

その言葉でハッとした。

なんてことを言ってしまったんだと
心が苦しくなった。

私が日々一緒に過ごしているこの人に
この世の明日が来る確率は物凄く低い。
それなのに、なぜ未来に託す言葉をかけてしまったのか。


私は約束したのに。


あなたの願いをすべて叶えるよ、と。


結局、常に終わりを意識することは難しかった。
明日は大丈夫だろう、土日までは大丈夫だろうなんて思ってしまっていたんだ。


全力であなたに尽くす日々。
すべてを叶えるよ。

もちろん、頑張ってきたつもりだった。
 
でも日々の生活に疲れた私がいて、
夜中は寝させてくれよという私もいて、
要望なく静かに眠ってくれていると安心している私がいた。  

そんな気持ちが生まれてしまうのは正直仕方のないことだと思う。
思うのだけれど、母が幸せな最期を迎えられたかと言われると全く自信はない。

この2ヶ月半、急に余命を宣告された母は果たして寝たきりで家に居て、幸せだったのだろうか。


結局後悔してから、全てが有限であることを思い出すんだ。


今を無駄に過ごす人は未来も無駄にする。

「今できること」を考えていこう。


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