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読書記録25 『100分de名著カールマルクス「資本論」』

斎藤幸平
『100分de名著カールマルクス「資本論」』(NHK出版 2021年)



様々な本を読むと「資本論」が出てくる。
色々な分野に影響を与えた。ついに読んでみようかと思ったが、めちゃくちゃ難しいと噂に聞くのでまずは攻略本を。『100分de名著』を手にとることとした。

まあ、薄い本だけどもゆっくりとノートにまとめながら読み進める。最終的にはルーズリーフ12ページにも渡った笑

マルクスが使う用語を分かりやすく説明してくれているのでスラスラと。しかしながら、変に先入観や決めつけを自分自身に入れないように気をつけた。

マルクスが定義する『使用価値』と『価値』
そして『富』について、備忘録としてまとめておきたい。

1、使用価値とは、有用性のこと。

2、価値とは、交換の際に双方が納得する共通の基準である。

3、富は、貨幣では必ずしも測れない豊かに生きるための必要なものが豊潤、潤沢であること。

この本を読むと資本主義には憤りや怒りにも似た感情を持ち(日頃から感じてることがもちろんあるから)、社会主義(どうやらマルクスは社会主義という言葉もあまり使っていないようだから社会主義といっていいのかもわからないけれど)に、希望を持つ。

しかし、机上(というか本の中)と現実は違うというか難しさがあって…。資本主義の恩恵で快適な暮らしをしているので自身がマルクスの「否定の否定」を実践していけるか、自信はない。

斎藤さんが「明日を生きるために」「本当の富を取り戻すための方途」と言われているように極端に全振りすることなく、できる範囲でやればいいのはもちろんわかっているのだけども…(里山資本主義の藻谷さんも、資本主義の恩恵はうけつつ、サブシステムとして里山を活用すればいいんだと説明する)

資本主義を推し進めて戦後から経済成長へ。そしていつまでも続くと信じていた成長、輝かしい繁栄は終わった。今自分が置かれている状況はどうだろうか。大学卒業後まで、国からの支援なんてなかった。そして老後は、若者の面倒をみろという。我々の世代、これは地獄か?(でも、この世代は自分自身で考えないといけなかったからタフだなと。これはよいことだとポジティブに捉える。そうでないとやってられない。)

先日、まちづくりの勉強会のようなものにも参加したが、自助努力をしてから相互扶助をしていく必要がある。国をあてにせずつまりは、自分達が血を流して進む。そして地域のコミュニティを育てていくのだと…。国は何もしてくれない。そんな余裕はない。わかってはいたが、やはりどこからかヒーローがやってきて劇的に解決してくれることなどないようだ。残念!!笑
でも、悲観的になっていないエネルギーのある方々がその勉強会には参加していてとても頼もしかった。

近年の新資料研究によればマルクスは、持続可能というキーワードに着目している節があるようだ。もちろんSDGsが叫ばれる昨今、目の付け所は鋭いとは思う。しかしながら、それすらも商品化しているともいえる今の状況をみるとちょっと絶望する。

これから、自分自身がどんな選択をするのか?が試される。もうどうでもいいやーってなってしまいそうだけど、シャアアズナブルよりアムロレイ。(話はスーパー飛躍しますが)

どう考えてもアクシズは落ちてしまうかもしれないが、目の前のことに集中。どう足掻いて、そして、どう楽しく生きてやろうか思案中である。

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