メラトニンのすゝめ
メラトニンとは
メラトニンは、脳内の松果体において生合成されるホルモンであり、概日リズム(体内時計)の維持や内分泌メラトニンイメージ システムの管理、免疫系サポートの役割を果たします。
メラトニンは6~10歳頃に最も多く作られ、20代になると約1/2まで減少し、その後も加齢と共に減少していきます。
年を取るとメラトニンの分泌量が減るため眠る時間が短くなる傾向があります。
太陽光を浴びない生活、PC,スマホ画面の光、加齢によりメラトニンの分泌量が減少すると、不眠の原因になるのです。
メラトニンの効果
・睡眠の質の向上
メラトニンは入眠の質(睡眠までに要する時間を短縮し、睡眠時間が増加する)と睡眠の質(より上質な睡眠を示し充実した精神的、身体的、感情的な活性化をもたらす)をサポートします。
メラトニンは時差ボケや視覚低下、昼夜交代制勤務や夜勤等による概日リズムの崩壊や加齢によるメラトニン不足の方々の、良質な睡眠とバランスの良い概日リズム作りをサポートします。
・免疫システムと抗酸化作用のサポート
メラトニンは、免疫システムを強化する作用と強い抗酸化特性を持っています。
ストレスによる免疫力の低下を抑え感染症に対する抵抗力を高める効果があります。
さらに癌細胞を排除する免疫力を高め、抗がん剤やストレスによる免疫力低下を軽減する効果があることが数多くの研究から確認されています。
但し、自己免疫疾患(慢性関節リウマチ等)やリンパ球の腫瘍(悪性リンパ腫やリンパ性白血病等)の場合は、メラトニンの服用により症状が悪化する可能性がありますので、これらの疾患への使用は控えて下さい。
・心的状態のサポート
冬季等、メラトニンの生産を減少させる為に必要な日光が松果体にとって不十分である場合、気分の落ち込みやうつ症状を発症することがありますが、メラトニンを補給することで落ち込みや季節性感情障害に対して、心的状態のバランスをサポートすることが出来ます。
メラトニンを増やす方法
・日光を浴びる
メラトニン分泌のスイッチは、光による刺激です。夜にメラトニンを分泌させるには、朝の日射しをたっぷりと浴びておく必要があります。
・夜間の強い光を避ける
日中に太陽光を浴びる一方、夜間はできるだけ光を避けましょう。
メラトニンの分泌は、光を浴びると抑制されるため、夜間に光を浴びすぎると睡眠の質が悪くなってしまうのです。
とはいえ、夜間にまったく照明を使わないのは不可能なので、部屋の照明を暖色系に変えと良いそうです。
刺激の強い青い光(ブルーライト)は、スマートフォンの液晶画面からも発せられています。
そのため、夜間にスマートフォンを使うなら、ブルーライトカット機能などを用いましょう。
・リズム運動をする
リズム運動とは、単純な動作を何度も反復する運動で、ウォーキング・自転車こぎ・水泳・ゴルフのスイングなどが挙げられます。
1日15~30分程度が効果的で、メラトニンの原料であるセロトニンを増やすことが出来ます。
メラトニンの摂取方法
・食べ物から摂取する
メラトニンは、バナナやケール、とうもろこし、しょうが、キャベツといった食べ物にも含まれていて、意識的に摂取することでメラトニン不足を予防出来ます。
・サプリメントから摂取する
欧米ではドラッグストアなどで販売されておりますが、日本では販売されていません。
しかし、インターネットで健康食品やサプリメントといった形式で購入が可能です。
メラトニンの摂取量
入眠障害や時差ぼけに対しては、1回あたり1~5mgを就寝前に短期的に利用しましょう。
商品毎に推奨の摂取方法・摂取量が提示されていることもありますので、摂取する際にはそちらも参照にしましょう。
メラトニンの副作用
通常の用量で用いる限り、昼間に傾眠を生じることもなく、特に問題となる健康被害や副作用はありません。
メラトニンは非毒性ですが、大量に摂取した場合に頭痛や眠気、吐き気、腹痛等の症状が起こる場合があります。
妊娠中または授乳中の方、例外を除き子供や未成年の服用は控えて下さい。
慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患や悪性リンパ腫や白血病等の免疫細胞の腫瘍の場合、メラトニンの服用は症状を悪化させる可能性があります。
メラトニンには血液凝固を抑える作用がある為、ワルファリンやアスピリンのような血液凝固翌製薬との併用は注意が必要です。
抗鬱剤等の鎮静薬と併用は、過度の眠気を引き起こす恐れがあります。
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