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チームを前進させるためのカンバンとふりかえりのコツ

サイボウズ株式会社で人事部に所属してます、庭屋です。
「HR Scrum Master」としてチームを良くしたいと考えている人の味方になりたいと思い発信をしています。

先日サイボウズ式に掲載されたこちらの記事について前回は「スクラム」とは何か、なぜ今必要なのかについて解説しました。

今回はこの採用チームの事例を生かしてチームをカイゼンしていくために
・どのように「ふりかえり」と「カンバン」を運用するか
・実際に起こるつらいことの乗り越え方
を紹介します。

・「ふりかえり」とは

以前のnoteでまとめたのでここでは割愛します。
一言まとめを記載しているので参考まで。

▼チームの状況をよくするために
https://note.com/chan_niwa/n/n002a620afd84
→一言まとめ:短いスパンで定期的にふりかえりをして「活動のプロセス」を改善しましょう
▼小さな改善を積み重ねる
https://note.com/chan_niwa/n/n6694aa56b87f
→一言まとめ:ふりかえりで「カイゼンのためのアクション」を決めて一つずつ実行することでチームを前進させましょう

・「カンバン」とは

トヨタ生産方式の「かんばん方式」を元にして生まれた業務工程を可視化するツールのことです。
ホワイトボードが主流かと思いますが、最近ではオンラインツールを利用するチームもあります。

カンバンの使い方はこちらを参考にしてみてください
https://www.atlassian.com/ja/agile/kanban/boards
→一言まとめ:タスクを付箋に書き出し、タスクのフェーズ管理をします

・「カンバン」と「ふりかえり」の活用

チームのタスク状況をカンバンで可視化すると何が良いのでしょうか?
「チームを良くしたい」と考えている方にとって、この「チームのタスク状況」が見えることが大きなメリットになります。

- 終わらないタスクが見える
- 滞っているプロジェクトが見える
- タスクが集中している人がわかる

これらをチームの「ノビシロ」と捉えてカイゼンしていくことが出来ます。

・乗り越えるべきつらいこと

この「ノビシロ」が見えることはチームを良くしたいと思う我々にとっては嬉しいことですが、チームメンバーにとっては「出来ないこと」が見えるようになります。ふりかえりを重ねることで少しずつ問題に対処していきましょう。最初はチームが前進している感覚があるため、ここまではふりかえりを続けていればスムーズに進むと思います。

しばらくするとその場で解決できる問題がなくなり、今まで「なんとなく気づいていたけど触れてこなかった/目をつぶっていた」チームの本質的な問題が残るようになります。この本質的な問題ににチャレンジするか否かでチームがより良くなるか、ここまでで停滞するかは変わってきます。

実際自身の体験を思い返してみました。ふりかえりをしても時間内には決まらず、別で話し合いの時間を取るという一見解決を先延ばしにしたようなアクションが続く。また、ふりかえりを続けてもなかなか変化を感じづらいという経験をしました。
自分は「ふりかえりを続けることで前進しているはず!」と希望を感じていたものの、少し盲目的になっていました。この時のことを記事に出ているメンバーの綱嶋くんと話したのですが、先が見えずにしんどかったと感じていたことを最近知りました。
チームメンバーの関係性は良く、全体的に前向きだったのでたまたま大きな問題にならずにサイボウズ式の記事に出来る状態までになりましたが、全体を巻き込んでいくにはメンバーの心情に対する寄り添いと配慮が重要です。このつらい状況を乗り越えてカイゼンをチームに習慣化させることでチームが抱える本質的な問題を少しずつ崩していくことが出来ました。

「チームの目指すべき理想」「チームとして何を大切にしていくのか」「それを実現するためにチームの妨げになっている問題とどう向き合うのか」これらをメンバー全員で時間をかけて認識合わせをすることで、メンバーが主体的に理想に向かって行動できるチームづくりが出来ます。
チームの問題に銀の弾丸はないので、この時期を乗り越えたら未来が開ける、と信じて乗り越えましょう。
※タックマンモデルでいう「混乱期」に突入した状態。メンバーの認識をすり合わせることができれば次のフェーズに進めます

・まとめ

カンバンでチームの問題を可視化し、ふりかえりで一つづつ乗り越えていきます。
軽い問題を解決した後は、チームの本質的な問題に取り組むことになります。つらい時期になりますが、ここに時間かけてチーム作りをすることで、よりよいチームへと向かうことが出来ます。

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