【エッセイ】生きてるだけでお金がかかる‥?
「生きてるだけでお金がかかる‥」
友人のふとしたひと言。なぜか僕の脳内にこびりつき、脳内でリピートしている。起きて、食べて、寝る。これだけで家賃や食費などのお金はかかる。ゼイタクな生活を求めなくとも、何かとお金がかかる世の中。
はたして、本当にそうだろうか?僕は強烈な違和感を覚えた。
もちろんタダで生きるのは現実的ではない。とはいえ、タダに近い生活は可能だ。
事実、僕が学生時代に住んでいた古民家は家賃が6500円。ちょっぴり古くて、Gがそこそこいたけど、温泉付きの立派な家である。
シェアハウスのため、毎日誰かが料理してくれた。ホテルでバイトしていたあるシェアメイトは、まかない飯をパックに詰め込み、もって帰ってきてくれた。タダ飯である。
家賃・食費、トータルで月1万ちょっとしかかからなかった。ほぼタダのような生活。月に1日だけバイトすれば、生きていけるのだ。
当然ながら、飲み会や旅行をするには、もっとお金が必要。でも、生きていくだけなら1ヶ月でたったの1万円でオーケー。
生きていくのに、お金はそんなにかからない。完全なる孤独だったら話は別だが、シェアすればお金をかけずに生きていける。
生きていくのに、お金はかからない。その究極の形は、自給自足生活。
僕も少しずつ、自給自足の道へ歩んでいる。全てを自給するのは、ハードルが高いかもしれない。
けれど、昨今の「DIYブーム」があるように、少しの資源と知恵さえあれば、部分的に自給・自作することは誰だってできる。資源だってわざわざお金を使う必要はない。
自然のめぐみと人々からのシェアによって資源の確保ができる。
この資本主義社会において、生活のためだけにお金を稼いでいる人たちがどれだけいるだろうか。生きていくだけで精一杯の人たち。
生きてるだけでお金がかかり、生きるためにお金を稼ぐ。幸せでお金は買えないけれど、お金があれば基本的に何でも手に入る世界。
たくさん働いてお金を稼ぎ、お金を使って自分の欲を満たし、そしてまたお金を稼ぐ。そんな人生も素晴らしい。僕自身、海外のカジノで資本主義的な遊びをしたものだ。
ただし、資本主義にどっぷり浸かった生き方だけが選択肢ではない。選択肢が1つだと思ったら大間違いだ。
脱資本主義的な生き方も地方には存在する。かつての日本にはあった自給自足の生き方。
生きてるだけでお金がかかる‥?
お金をかけずに生きる選択肢もいいものだ。僕もお金のいらない生き方も試してみようと思う。
資本主義の外にある、小さな世界で。
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