名もなき物書き

ニート以上フリーランス未満。エセ・エッセイスト。旅と本と映画のある暮らし。最低限の労働…

名もなき物書き

ニート以上フリーランス未満。エセ・エッセイスト。旅と本と映画のある暮らし。最低限の労働と最大限の娯楽。書きたい時に書きたいことを書きたいだけ。 気が向いたら一部記事を有料にするから、いまのうちに読むべし。 写真は旅先での1枚。

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  • エッセンボンノック

    日々考えていることや旅での気付きを言語化したエッセイ集。迷言から名言まで、言葉の宝探しを。写真は旅先での1枚。気が向いたら有料化します。

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  • おばあちゃんとぼく

    新卒フリーランスWebライターの「ぼく」が、北海道の長万部町でおばあちゃんと2人暮らしの様子を綴った生活日記。

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【エッセイ】誰も知らない

僕のことを知っているだろうか。僕は有名人ではないので、世の中の大半の人に知られていない。せめて、家族や一部の友人くらい。人数にして世界で数十人程度だろう。 僕が何やっているか知っているだろうか。アロハシャツを着て、カフェでメモを片手に何か考え事をしている僕を。海辺でどこか遠くを眺め、ひたすらボーッとしている僕を。 僕がどこにいるか知っているだろうか。ある日はタイ・バンコクのカフェ、ある日はニューヨークのバー、またある日はミャンマーで行き先もわからない電車に乗っている。

    • 美女とおっぱい

      TikTokを久しぶりに開いてみた。たまに観ると異文化で興味深い。次から次へと情報のシャワー。世のJKたちはこんなコンテンツを毎日のように観ているのだろうか。 単純な世界だ。ものの数秒で興味を引くコンテンツで溢れている。 何で稼いでいるかよくわからない人々が金持ちアピールをしている。 知らんカップルが別れたり復縁したり。 その界隈で知名度のある人が炎上したり、ご報告があったり。失恋や不倫された人のポエム。魑魅魍魎がはびこる世界だ。とはいえ、結局は 美女とおっぱい。

      • ひとり工場長

        生成AIの進化が凄まじい。毎日ワクワクが止まらない。AIで遊んでいたら1週間過ぎ去っていた。 先日リリースされたChatGPT4oは半端ない。ChatGPT3.5から4もかなりのアップグレードだったが、4から4oの進展も凄まじいものがある。 生活が一変した。 これまで下書きまみれだった自分のコンテンツが磨かれ、大量生産できるようになった。俺には頭脳明晰な敏腕アシスタントがついている。 さながら下町の工場長のようだ。 やることは機械の変数をいじるだけ。AIへの指示を調

        • ダブルニート

          ダブルニートでやらしてもらっている。コンビ名ではない。何を隠そう僕と父親がニートなのである。 父親は会社をたたみ、ニートに。僕は元からニートなのでそのまま家族のニート率が倍増した。 僕的にはかなり「おいしい」ネタとして友人に披露している。ただ、母親や妹からするとキツイ現実のようだ。 ひと昔前のニートだとオワコンだと思う。ニートから這い上がるのは厳しい道のりだ。でも現在は何だってできる。 何よりニートはネタの宝庫だ。 可能性に満ち溢れている。 働こうと思えば日雇いで

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        記事

          舞台袖で、震えた

          「いつか漫才をやりたい」 俺は漠然と思っていた。お笑い芸人を目指している訳でもなければ、クラスで笑いをとるタイプの人間ではない。 でも、笑いと向き合う漫才師に憧れを抱いていた。 漫才をみるのが好きだったし、脳内でふとボケやツッコミが思い浮かぶ自分がいた。マイク一本で笑いをとる漫才師が何よりカッコよかった。 そんな自分にやってきた突然のチャンス。 通っていた大学のイベントで漫才大会が行われるという。俺は「ボケしろ」がありそうな友人を誘い、迷わずエントリー。当日は数百人

          舞台袖で、震えた

          下書きまみれ

          下書きが大量だ。増える一方である。 ふと言葉が思い付いて、書きなぐる。スコールのように一気に押し寄せ、引いていく。そして、たまっていく脈絡のないデコボコな言葉たち。 いつか世に出るのだろうか。光を浴びることなく、埋もれていくのか。 思えば、僕は下書きだらけの人生である。何かを思いつき、動き出す。でも、形になる前にまた別の何かをしている。ハマっては、飽きるの繰り返し。この世界に僕の下書きが増えていく。 たまに思い出す。僕には膨大な下書きがあったんだ。 ねかせていた下書

          理不尽が愛おしい

          僕はいま、理不尽のシャワーを浴びている。 ここ数年、いろんな意味でフリーだった僕。日常がイージーすぎて、飽きてしまった。好きなことをやるだけの生活はあまりにも簡単すぎる。 デザートばかりの日常に胃もたれしてしまったのだ。簡単は心地よい。けど、おもしろくない。その結果、 「理不尽の海にダイブしたい」 と思うようになった。社会の波に揉まれ、さまざまな理不尽と戦いながら生きるのは刺激的でおもしろいのではないか。企業勤めの友人たちから聞いた、社会の理不尽エピソードは傑作ばかり

          理不尽が愛おしい

          渋滞へまっしぐらな大衆

          毎日がゴールデンウィークの僕にとって、今回のゴールデンウィークも変わらない日常に過ぎない。 むしろ、普段よりも外出を控え、家で読書や映画を楽しんでいる。友人や家族との旅行はゴールデンウィークとは別のタイミングで。 なぜ多くの人が同じタイミングで休むのだろう。旅先は混み合うし、ホテル代や飛行機代は普段よりも高くなるのに。せっかくの休みなら、人混みを避け、リーズナブルに楽しみたいものだ。 休みを分散した方がいいに決まってる。自分のタイミングで休んだ方が良いじゃん。 なのに

          渋滞へまっしぐらな大衆

          モチベーションという名の幻想

          モチベーションは幻想である。 ちまたでまかり通っている「モチベーションを上げよう」という発想はナンセンスだ。人は興味があれば、自然と行動するから。 仕事も勉強もしかり。野球に興味があれば、野球の練習をするだろうし、英語に興味があれば英語の勉強をするだろう。興味の有無であり、そこにモチベーションどうこうは関係ない。 なんにも興味がない。何に対してもモチベーションがわかない。という人がいる。 それはウソだ。 生きている限り、何かをしているはず。何かしら考え、何かしら行動

          モチベーションという名の幻想

          根拠のない自信の正体

          僕は、なぜだか自信に満ち溢れている。幼少期からずっとそうだった。特に走るのが早い訳でもなく、頭が良いのではなく、かといってイケメンでもない。けれど、自分に自信しかない。 「なんで、そんなに自信満々なの?」と聞かれる。僕でも長年、謎だった。けれど、最近わかった。幼少期からずっとやってきたことが、溢れんばかりの自信を支えていたのだ。 「読書」である。 本の中に、全てといっていいほど、「人生の答え」が詰まっている。勉強もスポーツもビジネスも恋愛もそう。本を読めば、たいていのこ

          根拠のない自信の正体

          ニートとナマケモノ

          僕はニートよりのフリーランス。一応、仕事があるものの、家でだらだらしている時間の方が長い。 生活スタイルはニートそのもの。 大学を卒業後はフリーで「ガンガン稼ぐぞ!」なんて思っていたものの、気付けば普段のニート生活に戻ってしまう。昼前に起きて、読書や映画を見始めたら、1日が過ぎ去ってゆく。 自分には少し働いて、たくさん遊ぶスタイルが合っているようだ。遊ぶといっても、読書に映画鑑賞、友人とのキャッチボールとほとんどお金がかからない。 一方、友人のほとんどは会社でバリバリ

          ニートとナマケモノ

          帰宅部をバカにしていた

          帰宅部はつまらないと思っていた。 スポーツや音楽、研究に熱中するのではなく、ただ友人と雑談を交わし、異性を追っかけ、少しばかりの時間をもてあます帰宅部たちを。 僕は小学3年生から高3の夏までずっと野球部に所属していた。ただひたすらに野球が好きだった。1日の大半を野球に費やしていた。 大学時代は野球漬けの日々から一転したものの、サークル活動に熱中した。 何かしらの組織に所属し、目の前のことに熱中してきた人生。一方、いまの僕は会社に所属せず、無所属の人間である。 僕は、

          帰宅部をバカにしていた

          夢を叶える速度

          夢を叶える速度。そもそも即効で叶えられるものって夢じゃない気がする。 夢には夢なりのスピードがある。M-1グランプリ2021では、錦鯉が優勝した。世間的には遅いかもしれない。けれど、彼らには彼らなりの速度があった。 中には早く到達できる人もいるだろう。僕もまだまだ夢への道のりは遠い。けれど、確実に近づいていることは確か。 このエッセイだって、夢への小さな一歩。 僕には僕なりの速度があって、それは早ければ早いほどいいとは限らない。若くして成功することは、若くして転落する

          夢を叶える速度

          ちょっとした元カレの誇り。

          先日、僕が数年前に内定を辞退した企業が上場を果たした。 海外進出に積極的で、先進技術を取り扱うイケイケの企業。平均年齢は若く、オフィスにはカフェのようなオシャレスペースがある。絵に描いたようなイケイケベンチャー企業である。 僕は就活で面接を受けた企業は1社のみ。しかし、その1社すらも辞退してしまった。 結果的に僕は間違いで、正解。 入社していたら、それなりに働き、それなりに充実した会社員生活が待っていたかもしれない。かといって、国内外を旅したり、平日の昼間から家族と焚

          ちょっとした元カレの誇り。

          僕は雪かきが好きだ。

          僕は雪かきが好きだ。雪かきとは、雪国に生きる人々の義務であり、「雪を運ぶ」ただそれだけのことだ。 それは、刹那的な作業である。 なんの生産性もない。雪かきをしたところで、マイナスがゼロになっただけ。けれど、雪かきをしなければ、家のドアは開かなくなってしまう。 極論、生きるためには、雪かきが必要だ。 今朝雪を書いても、夜にはまた雪をかかないといけない。前日に雪をかいたのに、翌日には雪がとけている、なんて日もある。 雪かきの難易度は日によって違う。 ふわふわな雪の日は

          僕は雪かきが好きだ。

          「働く」を始めてみる

          2022年は「働く」をしたい。ここ2年、ほとんどの時間を趣味に費やしてきた。旅に映画に本。友人とのキャッチボールに家族とのボードゲーム。朝は森の散歩とヨガから始まり、夜は好きなだけ本を読み散らかす。 とんだご身分である。この時代に生まれて本当によかった。 大学を卒業し、3年の月日が経とうとしている。「会社員になりたくない」「普通に働きたくない」「てか毎日遊んで暮らしたい」そう思い、就職せずにフリーランスの道を歩んだ。 最低限の労働と最大の娯楽。単価の高い仕事だけを請け負

          「働く」を始めてみる