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10倍で売れた

4年前、タイのローカルマーケットに訪れた際、1万円分くらいの雑貨を買った。これが人生初の「仕入れ」である。現地の物価にしては、それなりのお金を使ったと思う。スーツケース1つ分の爆買い。

帰国後、買ったモノの半分は、お土産として友人にあげたが、もう半分はメルカリで売ってみることにした。目的は稼ぐことではない。どんなモノがどれくらいの金額で売れるのか、好奇心が強かった。

その結果‥

1枚あたり70バーツ(約210円)で買ったタイパンツ(象の絵柄がついたパンツ)は、1500円で売れ、10バーツ(約30円)で買った小銭入れは300円で売れた。他にもタイ警察グッズなどが売れた。

タイのローカルマーケットと比べると、日本のマーケットではタイパンツが約7倍、小銭入れはなんと10倍の価格に。送料を含めても、高い利益率だろう。

何か付加価値を付けた訳ではない。何か特別プロモーションをした訳でもない。ただ、写真とタイトル、価格を設定しただけ。

物価って不思議。モノ自体の機能が変わらなくても、市場を変えるだけで、大幅に価格がかわる。これって、当たり前のようで応用の効くことかと。ビジネス全般にも同じことがいえるのではないか。

例えば、僕は新卒でフリーランスになり、当初請け負っていた単価が、1年後には3倍になった。僕のスキルが1年で3倍になったのだろうか?いや、そんなはずがない、ただ届けるべき市場を変えただけ。

僕はこれからもいろんな実験をしていくだろう。ちょっと市場を変えるだけで、同じ価値でも「評価」は大きく異なる。できる限り、「砂漠で水を売りたい」ものだ。

僕は国内外を旅しているが、こうした「評価の違い」に注目してみるのも、おもしろい。このエッセイもそうだ。noteで書くのと、ブログに載せるのと、他のプラットフォームに投稿するのとでは、同じ言葉でも違う評価。

そもそも、定価という概念は、比較的新しい概念だ。価値なんて決まっているようで、決まっていない。自分が育て上げたモノやサービスの価値を決めつけず、今日もいろんな市場で実験していく。

自分が思っている10倍で売れる可能性だってあるから。

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