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C13本場イギリスで初めてのティーブレイク

ふと腕時計を見ると、10時を過ぎていました。せっかくイギリスにいるのだから、10時のお茶、いわゆるティーブレイクを楽しもうと思いました。とはいえ、紅茶もクッキーも持っていません。今日は水とお昼ご飯用のサンドイッチだけです。まあいい、格好だけでも楽しもうと思い、ベースキャンプに戻り、昼ご飯用のサンドイッチの一部をちぎって腰を下ろし、水を紅茶代わりに飲みながらなんちゃってティーブレイクをしました。昨日、帰り道に見つけた雑貨屋さんでクッキーとパン、それから本場の紅茶を買おうと思います。しばらく住むのだから、少々買い込んでも問題ないでしょう。とはいえ、給料日までは贅沢はできないので、それなりの買い物しかできませんが…。

さて、仕事の続きを始めようと思いました。広がるリンゴの苗木の林をどこまで進むかわかりませんが、任せられた仕事なので、頑張っていい仕事をしようと思いました。夕暮れまでもくもくと作業をこなしました。もちろん3時のお茶の時間にもちゃんと休憩を取りましたが、お昼ご飯はすでに食べてしまっていたし、水の残りも少なかったので、フランスで買ったDRUMという銘柄の紙巻タバコを巻いて、一服しただけでした。

夕方5時前にボスが迎えに来ました。私の作業を見て、特に文句も褒めることもなく、ふーんと見渡して、「イキオ、明日も同じ仕事だ」と言ってニヤッと笑いました。私は少し引きつった顔で「Yes, Boss」と答え、明日の作業用の道具をそのままにして引き上げました。農場の管理事務所へ向かう道すがら、このリンゴの苗木たちが美味しい実をつけるのはいつごろだろうかとぼんやり思いました。自分のリンゴの木ではないけれど、その成長が楽しみです。管理事務所はすでに静かで、ボスにさよならを言った後、家路に着きました。


英国風ティーブレイクで出されるケーキ

英国風ティーブレイクでは、紅茶と一緒に様々な種類のケーキが出されることが一般的です。特に人気があるのは「ヴィクトリアスポンジケーキ」です。これは、ふわふわのスポンジケーキにバタークリームとジャムを挟んだシンプルながら美味しいケーキです。その名はヴィクトリア女王にちなんで名付けられたもので、ティータイムの定番として親しまれています。

他にも「レモンドリズルケーキ」も人気です。レモンの風味が爽やかなこのケーキは、レモンシロップをたっぷり染み込ませたしっとりとした食感が特徴です。また、「フルーツケーキ」もよく見かける一品です。ドライフルーツやナッツがたっぷり入っており、紅茶との相性が抜群です。

これらのケーキは、家庭で手作りされることも多く、それぞれの家庭で少しずつ異なるレシピが受け継がれています。ティーブレイクの時間には、こうしたケーキを楽しみながら、友人や家族とゆっくり過ごすことがイギリスの伝統的な風景です。

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