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町田ゼルビアに対するお門違いな批判について


昨日の試合で、J1町田ゼルビアがサガン鳥栖に3-1で勝利し、昇格組でありながら開幕戦から5戦無敗、早くも首位独走状態になっています。

ところが、いまだに町田のサッカーを認めない、という声が多いという、非常に不可解な状況が続いております。
今日はそんな話。

◆勝つための戦術

例えばですが、レアルやバルサを率いて、美しくないサッカーだとか批判されるのはある程度仕方ないとしても、J1でも中位クラス以下の戦力で、尚且つJ2から上がったばかりのチームで、すべての試合に勝とうとしたら、手段を選んでいられないのは当然で、現実的な戦い方をすることになりますし、それをつまらないというのは、その人の好みの問題です。

どんな形でも勝利しなければ職を失うのがプロなわけだから、勝利にこだわるのは当然で、勝つために逆算して考えてあの戦い方をしているだけです。
それを美しくないとか、好ましくないとか、こんなのはサッカーじゃないとか言ってるのは、おかしな話です。

◆"ポゼッション"に対する誤解

恐らくですが、ただただボールを保持して、短いパスばかりだらだら回して、結果支配率が高い方が優れたサッカーをしていると勘違いしてる日本サッカー協会の上層部と同じ考えなんだろうと思います。
何故か、日本ではポゼッション主義というか、ロマン主義とも言える思想が多数派なんですよね。

ちなみに、ロングパスを使うのは、リスクが低くて効率がいいからで、ショートパスを使って効率性を上げようとすると、繋ぐ選手に圧倒的な技術の高さを求められるだけでなく、ボールを失った場合のフィルターになれる選手が後ろに必要で、DFラインの選手の個の能力が圧倒的に高くないといけません。
つまり、相手と圧倒的な実力差が無いと、細かく繋ぐのは難しいのです。

もっと言うと、ボール支配率なんて、どんなチームでも自分たちより弱いチーム相手なら高くなるし、逆に相手の方が強ければ低くなるものなんで、そもそもサッカーのスタイルとの因果関係はあまりなく、それぞれのチームの質の総量の差から起こる、単なる現象に過ぎません。

◆何のために戦うのか

ただ、残念な事に、日本人は手段ばかりにこだわり、目的を見失いがち。
理想に当てはめようとするあまり、思考停止状態になってしまいます。
また、合理的かどうかという議論なら、理屈が合っているかどうかで測れますが、そもそも面白いか面白くないかという議論では、主観的過ぎて議論のしようがありません。

サッカーとは、結局、相手よりも多くゴールを決めれば勝ち、基本はそれが目的であるスポーツだという事を忘れてはいけません。

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