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Aldebaran・Daughter

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ファンタジー小説『Aldebaran・daughter(アルデバラン・ドーター』
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2023年6月の記事一覧

Aldebaran・Daughter【閑話】夜に陽を捜す

Aldebaran・Daughter【閑話】夜に陽を捜す

【注意書き】
ちょっぴり甘め、ちょっぴり性的な視点を含んでます。苦手な方はUターンしてくださいませ。
本編の裏話ですので、読まなくても支障はありません。

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 某日の夕方、オリキスは村長の家に招かれ、手渡された民族衣装に着替えた。軽装という面では、此処での普段着と同じ。
 違いがあるとすれば二点。
 白い生地に、鳥と植物の華美な刺繍が施されている所。
 明

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Aldebaran・Daughter【17】嘲りが誘う深奥の懐へ

Aldebaran・Daughter【17】嘲りが誘う深奥の懐へ

 夕方。
 バルーガはオリキスの家を囲っている柵の内側に立ち、遺跡で無し首族と戦うことになった場合を想定した作戦会議を行う。

 --ベロドの墓場に居る類いと同じか?
 --特殊な技や魔法を使ってくる可能性は?
 --見た目だけで判断するなら、無し首族のなかでもレベルは低い。
 --槍による物理攻撃を仕掛けて来るだろう。接近戦へ持ち込むには?

 標準型の情報は持っている。例外でも共通点はあるはず

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Aldebaran・Daughter【16】遮音は千切れる前に(後半)

Aldebaran・Daughter【16】遮音は千切れる前に(後半)

 バルーガは、キララの森にあるエリカの家に案内された。

「あ、おはようございます」

 玄関前でエリカと出会す。彼女は口元に笑みを浮かべて二人に挨拶。左手には赤色、黄色、ピンク色で揃えた小さな花束を持っている。

 まさかちんちくりんが翼竜なのかとバルーガは面食らい、オリキスを壁にして後ろのほうから様子を窺う。

「ミヤさんが昨日大怪我をしたって報せが、今朝入って。これからお見舞いに行くところな

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