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[事例]全社会議を意義のある会議へと変えていった話

こんにちは!CCO(チーフ・カルチャー・オフィサー)の竹谷です。

どの会社でも必ずあるであろう全社会議。
みなさんは全社会議をどう位置づけ、どのように運営されていますか?

アンドデジタルでは毎週金曜日に30分、全社会議を開催しております。
今ではグループ会社でもちょっと話題になるぐらい参加者が楽しく意義のある会議となりましたが、スタートしたての頃は決してBeMAX!と言えるものではありませんでした。

※ミッションと行動指針BeMAX!についてはこちらの記事でお話しています

そこで、今回は実際に私たちが全社会議を変えていったプロセスとそのポイントについてお話していきますね。

ちなみに弊社の人数は全社と言っても60名程度となります。
規模感は違えど今回の会議を変える考え方はどこでも使えるので、
「会議をもっと有意義なものにしたい」と考えている方は必見です!

それでは、早速いってみましょう!

結論:コンテンツよりもまず環境を整える

一般的に会議ではコンテンツが重視されます。
しかし、そのコンテンツを考える前に、参加者の環境に配慮してあげるほうが重要ということです。

弊社は基本完全リモートワークとなります。
さらに、拠点が東京の他に名古屋、四万十(高知)と複数存在します。
そのため、すべてオンラインを前提した業務設計にする必要があります。

しかし、設立当初の全社会議はこれまでと同じやり方をしていたため、オフラインを前提とした設計になっていました。

経験したことがある方はわかると思いますが、オフラインとオンラインのハイブリットの場合、圧倒的にオフラインのほうが有利となり、話し手も会場メインとなります。
それはそうですよね。
目の前に人がいれば、そちらを優先するのは当然のことです。

ただ、この場合、オンラインで参加した人は置いてきぼりにされたような気持ちに、最悪無視されているような感覚となってしまいます。

もちろん会議コンテンツも大事ですが、前提条件が整っていなければそもそも聞いてもらえません。
まずは実施環境の特徴を正しく把握する。
そして、そのスタイルにあったコンテンツを用意していきましょう。

実行プロセスとポイント

それでは、私たちがどのように会議を変えていったのかプロセスとポイントをお話していきます。

0.背景(Before)

アンドデジタルが設立されてから、全社会議がスタートします。
ただ、冒頭にも申し上げた通り、行動指針であるBeMAX!からは程遠いものでした。

東京では、一部のメンバーがオフィスの会議室へ集合。
カメラは外付けのもので定点映像が映されるだけ。

一方でオンラインから参加するメンバーもいます。
おそらく、全体の約6~7割ぐらいの割合です。
1人1人参加していますが、カメラとマイクはオフの状態です。

この状態で会議がスタートします。

ちなみに、私は自宅からオンラインで参加しておりました。
率直な感想としては、
「なにかやっているけど、なにをやっているかよくわからない」
というものでした。

具体的な印象をお伝えすると、
「リアルの人だけ盛り上がっていて、こちらのことは忘れている」
「カメラワークが悪くてスライドが全然見えない」
「音をきちんと拾っていないから途中なにを言っているのか聞き取れない」
というネガティブな印象から参加することにストレスを感じていました。

アンドデジタルは4つの組織が組み合わさってできた企業のため、親睦をはやく深めたいということから「できるだけリアルを大事にする」という気持ちがあったのだと思います。

ただ、それがオフラインであれば効果的だったかもしれませんが、前提がずれていたため、上手くいかなかったと考えています。


1.会議の位置づけを決める

この状況を打開するために会議オーナー(CEO:伊藤)へ提言をしました。問題点とその対策案について話すと伊藤も同様の課題感を感じていました。

まず伊藤自身がどんな会社にしたいのか。
そのためにこの全社会議をどういう位置づけにするのかを議論しました。

そこで次のように決定しました。

平場感と一枚岩
これらを目指すことにしました!

ポイントは伊藤の想いに対して、効果的な質問を繰り返し、その答えを具体化していくことです。

この腹落ちがどのぐらいあるかが、今後のコンテンツを設定していく上で重要になってきます。

ここでは”平場感”と”一枚岩”の2つの言葉がキーとなっています。


2.前提条件を整える

次に役員が集まる会議へ参加させてもらい、この全社会議のあり方を議題にあげさせてもらいました。

背景と前提条件を話した上で、伊藤の思い描く会議像を伝えたんです。
ここについては概ね誰もが同様の課題感を抱いていたため、合意を得ることができました。

そして、次はその理想像を達成するための手段を考えていきます。
ただ、ここでコンテンツを決めるのではなく、まずは前提条件を整えることからスタート。
つまり、参加姿勢の決定をしていきます。

冒頭の通り、私たちはオンラインを前提としなければなりません。
その上で「平場感のある全社会議を実行し、全社員が一枚岩になるのを目指す」を達成しやすい参加姿勢を考えていきます。

議論の結果、参加姿勢は次の4つとなりました。

3番目は「みんなで会議を創りましょう」とかに
言い換えたほうがいいなと書きながら思いました笑

ポイントとしては、原則カメラとマイクのどちらもオン参加にしています。
あまりにも周りの雑音がひどい場合は、そこは私(ホスト)のほうでミュートへの切り替えを行います。

あと、声をだすハードルを下げるという意味でもあいさつへの返事を必ずするというものを加えています。大人数の中で発言するのは心理的ハードルが高いので「発言してもよい」と決めてあげ、わかりやすくしています。

また上記には記載していませんが、参加する際には必ず1人1PC(1カメラ)で参加することにしました。
つまり、オフラインの人は会議室に集まることなく、個別に参加してもらうことになります。

これはオフラインのほうがオンラインよりも有利になるため、そのパワーバランスを取るための施策です。
基本的にパワーが弱い方に合わせるのがうまくいくことが多いです。

これで前提条件が揃いました!


3.テーマを設定する

ただ、ここまで来てもまだコンテンツは決めません!

次は毎月どういう面から全社員が一枚岩を目指すのかというテーマを決めていきます。

フェーズに合わせて伝えなければならないことは変化します。
毎月同じ内容で実施していると、全社員が集まる意義が薄れていきます。だから、テーマを決め、それにあわせたコンテンツを考えていきます。

当時のアンドデジタルの状況は

  • 創立して間もない

  • 4つの組織が1つの会社になった
    →それぞれが異なる文化や考え方を持っている

  • アンドデジタルのミッションや行動指針が浸透していない

  • 誰が誰だかわからない、知らない人ばかり
    →人間関係ができていない

という感じでした。

そのため、次のようなテーマを設定しました。

設立後3ヶ月間は上記を全社会議のテーマと設定しまし
たそのフェーズに合わせて適切な必要な要素はなにかを考えます

このようにテーマを決めることで何をすべきかが明確になっていきます。


4.コンテンツを考える

そして、最後にコンテンツを考えていきます。
3で決めた「理念・行動指針の浸透 / メンバー同士の理解促進」を促すコンテンツのアイディアをブレインストーミング方式で出し合います。

またこのとき気をつけないといけないこととしては、実行がオンラインとなるということです。

オンラインの場合はオフラインと異なり、できることが限られます。
そのため、使う会議システムの機能や特徴をしっかりと理解しておく必要があります。

弊社では元々GoogleのMeetを使用しておりましたが、
画質と音質の品質の高さと通信の安定性の面からZoomを使用しています。

オンラインを前提としているので、画質や音信がある意味全てとなります。
そこは妥協してはならない部分だと考えました。

いいアイディアについてはどうしたらオンラインで実行できるかというオペレーションの部分までしっかりと落として考えるのがポイントになります。

実際に実行した内容は

  1. ファシリテーターの導入
    ※司会進行だけでなく、プレゼンテーターにとっての聞き役と定義
    ※聞き役とすることで全体の理解度の調整が可能になる

  2. BeMAX!談義の実施
    ※端的にいうとブレイクアウトルームで小グループに分かれ、
     身近で起こっているBeMAX!のエピソードについて話す
    ※別途事例として記事にしますね!

  3. 経営メンバーから理念に関するエピソードトーク
    ※企業理念への思いや自分が共感している部分など、5分ぐらいで
     全社員へ話してもらう
    ※人となりの理解や理念の具体的なイメージを持ってもらう

となります。

今も継続しつつアップデートを重ねているものもあれば、もうやっていないものもあります。

繰り返しになりますが、企業のフェーズにあわせたコンテンツを実行することが会議の品質を大きく改善します。


5.全社員へ伝える

最後に今後の変更点と全体像を全社員に説明しました。

これまで黙って聞いているだけでよかったものが、急に参加型の平場感ですとなったら誰も戸惑ってしまいます笑
また新コンテンツも導入するので、その準備もしてもらう必要があります。

ポイントは、変更する背景(問題点)と変更へのプロセスはもちろん、全社会議を通じてなりたい姿を共有することです。
特に変更する背景の部分を丁寧に説明する必要がありました。


6.現在(After)

そして、現在のアンドデジタルでももちろん全社会議は継続しています。

最初に決めた会議の位置づけはぶらさずに、定期的にテーマを変更しながら、それに合わせたコンテンツを経営層と一緒に考えています。

会議のコンテンツは一度決めたらそれを一生継続する必要はなく、
目的のために変化させ続けることが大事だと考えいるからです。

そのため、全社会議の振り返りを月1回行い、現在もおかげさまで、平場感と一体感のあるBeMAX!な会議を継続することができていると思います。


このステップで実行することでどの会社でも意義のある会議の実行が可能になります!

今回は弊社が実施している全社会議がどのような経緯で変わってきたのかをお話しました。

今は本当に良い会議になったと嬉しく思っています!

どの企業でも必ず行われている会議ですが、目的によってその組み立て方は全く異なります。

特に集まる人数が増えれば増えるほど、その位置づけが重要になるので、これを機に一度見直してみるものいいかもしれません。

今回の記事をきっかけに意義のある会議が増えたらとても嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございます!
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