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【140字/空想】偽りの日々

喧騒から逃れた旅先で
朝露に濡れた廃墟の苔に触れれば
風の中で何かが嗤った

私たちは愚かな生き物だ
愛を求めて愛を手放す
愛に焦がれて愛を蔑む
離れていく温もりにただ涙するだけ

眠る記憶は
繰り返される時間の隠蔽
今日もまた
どこかで密かにため息が刻まれる

いつかそんな偽りから
目覚める朝は来るだろうか

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