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【140字/空想】星降る夜の内緒話

流星群がやってきた夜。
僕は彼女と二人、
街で一番高い鐘楼しょうろう天辺てっぺんに腰掛けて
空の大騒ぎを見つめた。
街は静まり返ったままだ。
流れ星に願いをっていつの話だったっけ?
飽和の時代は人々の情熱をも飲み込んだ。
望まれなければ与えられないよ。
彼女が小さく翼を震わせた。
僕らはその日を待ち続けるだけだ。



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