CC2ゲームデザイナーの新卒採用は狭き門!?合格率1割の書類選考の謎に迫る
こんにちは。サイバーコネクトツー取締役の西川裕貴です。
現在私はゲーム開発と並行しながら、ゲームデザイナーセクションのマネージャーとして人材の採用活動を行っています。
今回のブログは「弊社のゲームデザイナー(プランナー)の新卒採用」に関する内容になっていますので、今後弊社への応募を検討いただける方の参考になりましたら幸いです。
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■ゲームデザイナーの新卒採用は……
まず最初にお伝えしておかなければならないことがあるのですが、弊社のゲームデザイナーの新卒採用は「狭き門」です。
それは「採用人数を絞っている」という意味ではなく「結果的に内定をお出しできる方が少ない」という意味でして、参考までに2023年春入社予定の新卒ゲームデザイナーは「2名」しかいません。
下記は、弊社の新卒採用のフローです。
そして、ここ数年の傾向としては、
・応募いただいた方の約9割が、「①書類選考」で不合格になってしまう
・①を通過された方の約半数が、「②一次面接」で不合格になってしまう
といった状況です。
なぜ多くの方が「①書類選考」で不合格になってしまうのでしょうか……?
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■ゲームデザイナーの書類選考は……
書類選考では、皆さんの「ゲーム作品」や「企画書」などのポートフォリオを拝見させていただきます。
「開発現場でゲームデザイナーに求められる力(考える力、伝える力、作る力)」をどれだけ持っているか?……の評価をさせていただくのですが、その際、下記パターンに当てはまると高確率で不合格になります。
1)ゲーム制作経験が無い
ハッキリ申し上げますが、個人制作 or チーム制作問わず「ゲームを作ったことが無い方」は、(弊社に限らず)ゲーム開発会社への就活が圧倒的に不利です。
ゲーム作品が無いという理由だけで一発不合格にはしないのですが、そういった方が作られた企画書は「妄想レベルで具体性が無い」「面白さの根拠に欠ける内容」といったものが多いです。
例えるなら「私、料理作ったこと無いんですよね」と言っている方が考えた料理のレシピをプロの料理人に提案しているような行為です。(ちょっと怖くありませんか?)
ですので、ゲーム作品が無いかつそういった企画書で書類選考を突破するのは、かなりの不可能なミッションであることを、予め知っておいていただければと思います。
2)“できるだけゲー”になっている
「こういうルールで遊ぶゲームです」とか「〇〇や▲▲ができます」のアピールだけで終わっているゲーム作品や企画書は、弊社の場合、あまり評価は良くありません。
「できること」だけのアピールでは不十分です。
さらにその先の「(それができるから)どんな“新しさ”やどんな“面白い”が体験できるのか?」までアピールをすることが大事です。
……といった上記パターンにご注意いただいた上で、弊社の書類選考で良い評価を得るためのポイントは下記となります。
つまり、ゲームが「商品」であることを意識しながら、ターゲット(お客様)に喜んでもらうための提案ができているかどうか?……を、弊社は書類選考の評価において重要視しています。
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■ゲームデザイナーは開発現場の……
ゲームデザイナーには、自分の頭の中にある面白さを仕様書やミーティングで仲間(アーティスト、プログラマー等)と共有し、それをゲームという商品に仕上げて、ターゲット(お客様)に届ける使命があります。
昔も今も、ゲームデザイナーは弊社の開発現場のキーマンになることが求められるため、だからこそゲームデザイナーの新卒採用の審査は厳しくならざるを得ない状況なのです。(キーマンが未熟すぎると、開発現場が困りますので……)
弊社への応募を検討いただける方は、今回お伝えしました内容を参考に、就活に勝利するための「最強装備(ポートフォリオ)」を整えてもらえましたら幸いです。
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なお、色々と厳しい話ばかりしてきましたが、「弊社は即戦力レベルの新卒しか採用しません」と言っているワケではありません。
実際のところ「現在の実力」+「将来性(伸びしろ)」の総合評価で新卒採用を行っています。
「将来性」に関しては、主に「②一次面接」のほうで確認・判断をしているのですが、その話はまた別の機会のお楽しみということで……。
それでは、少し早いですが「メリークリスマス」&「良いお年」を!
(これが私の年内最後のブログ執筆です)
※そもそも「西川」って何者?……という方は、こちらの記事をチェック。
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▼おまけのコーナー
「西川さんオススメの教材」
ゲームデザイナーを目指されている方が知っておいたほうが良いことが、とても分かりやすく解説されている本です。(まさに入門書)
この本の知識を頭に叩き込んだ状態でゲーム作品や企画書を作れば、ゲーム開発会社の書類選考の突破率は上昇すると思います。
開発現場の新人ゲームデザイナー向けの教材としても活躍してくれると思いますので、プロの方にもオススメです。