見出し画像

皆さん、こんにちは。カタリストエージェントの勝田です。
弊社は主として人材業界を中心に人材紹介事業を行っておりますので普段は人材業界への転職を希望している人か、又は人材業界で活躍をされている人と面談でお話をすることが多いです。そのような中で最近、「RPO案件」についてのご相談を頂く機会が増えてきました。

今までは「人材紹介コンサルタント」の求人についての相談が最も多かったのですが、最近はその傾向に少し変化が出てきている感じがします。

そこで今回から複数回にわたって、「RPO」について見ていきたいと思います。第1回目の今回は「定義・概要編」です。


RPOとは?

まずはRPOの定義ですが、一般的にはRPOとは、「Recruitment Process Outsourcing」(リクルートメント・プロセス・アウトソーシング)の略で、企業が自社の採用に関して、業務の一部もしくは全部を採用に関する専門的なノウハウを有した外部の事業者に委託することを意味しています。「採用代行」とか「採用アウトソーシング」とも呼ばれています。

(注)これと非常に似ていますがRPOをRecruitment Process Optimization:採用プロセス最適化)と捉えて、RPOという言葉を使っている企業もありますので注意が必要です。厳密には両者では違いがありますが、ここではより一般的な「採用業務の代行」の意味合いとして、RPOという言葉を使用していきます。

RPOが注目される背景

それでは冒頭でも述べましたが、どうして最近、RPOが注目されているのでしょうか?色々な理由が考えられますが、主には以下の点があります。

《RPOが注目される背景》
■人材不足
少子高齢化や生産年齢人口(15歳~64歳までの人口)の減少に伴い、以前に比べて、どの企業においても人材の確保が難しくなってきています。それに伴い、人事部門に回せる人材も不足しているケースが多く、コア業務にのみリソースを投下し、それ以外の業務は外部委託するというニーズが高まっています。

■採用業務の複雑化
・現在の企業の採用活動は大変複雑化しています。採用マーケットの分析から始まり、候補者との接点を増やすためのイベントや説明会の開催、SNSの運用、人材紹介会社とのコミュニケーション、ダイレクトリクルーティングの導入など実に多くのやるべきことがあります。これらを効率的に実施していくのは時間的にもコスト的にも膨大になることが多く、採用の効率化や費用対効果の最適化を目的として、外部のノウハウを活用することへの需要が高まっています。

■RPOサービス提供会社の台頭
最後の理由としてはここ数年の傾向として、様々なRPOサービスを提供する会社が出てきたということです。大手人材会社の新規事業としてRPO事業に取り組むケースや RPOのサービスに特化したベンチャーなどの専門企業の登場により、市場が活性化してきている点も見逃せない点です。 

 

以上のようなことから注目されているRPOですが、それでは実際にはどのような業務を切り出すことができるのでしょうか?

RPOが可能な業務内容とは?

結論から言えば、RPOが可能な業務内容としては採用に関する業務全般についてアウトソーシングすることが可能です。具体的には以下です。

《RPOが可能な業務内容》
■採用計画の立案
・会社の戦略や事業計画に基づいた必要な人材の要件定義や各種求人媒体や人材紹介会社などの採用手法の選定、採用スケジュールや選考プロセスの検討など採用計画に関する部分です。

■母集団形成
・各種求人媒体への出稿手続きや人材紹介会社への求人依頼、スカウトDBへの人材サーチ・スカウト文面作成、採用に関するイベントや説明会の企画や運営などの母集団形成に関わる部分です。

■応募者対応
・採用を成功させるためには応募者とのタイムリーなコミュニケーションはとても大事
です。メールや電話による応募者の受付対応に始まり、日程調整、書類の回収・確認、質問への対応などの応募者対応業務は意外と手間がかかるものです。この点をアウトソースすることで機会ロスを防げます。

■スクリーニング・選考結果通知
・書類選考の合否連絡や面接の日程調整、面接の合否連絡といったスクリーニングや進捗に関わる部分です。ノウハウがたまってきたらより通過率を上げるための施策やアプローチまで展開していくケースも多いです。

■内定・入社
・内定通知書の送付や入社に関する承諾の獲得、内定者の入社までのフォロー、入社手続き案内や入社書類回収など入社までの一連のプロセスもアウトソースすることが可能です。

■レポーティング・改善提案
・一連の採用活動を通してのプロセス分析や課題の特定や解決策の提案、今後の活動における改善提案など外部の目線からの評価を客観的に確認・認識しておくことでRPOの活用効果が更に高まります。

  

このように見てくるとRPOは人事の採用領域における全プロセスに及んでいることが分かるかと思います。

また、最近では例えば、「スカウト代行」を専門に行う企業があったり、各プロセスにおいて専門のコンサルタントをアサインする体制を整えている企業があったりと様々なプレイヤーが登場しております。
その意味ではうまくRPOのサービスを提供する企業とも連携をしていくことが優秀人材を採用していくという点でとても重要になってくると思います。

今回はRPOについてその定義や注目される背景、実際に任せられる業務など主として概要の部分について見てきました。次回はこれらを踏まえて、RPOを活用する企業にとってのメリットやデメリットなどについてまとめていきたいと思います。お楽しみに。

転職・採用における相談は是非、弊社までお気軽にお問い合わせ下さい。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?