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加熱するスカウトサイトについて考える 後編

皆さん、こんにちは。カタリストエージェントの勝田です。
前回の投稿では、加熱するスカウトサイトにおいて現状起きていることや懸念点などについて触れました。詳細は下記をご覧下さい。

今回はその後編として、このような中でエージェントとしてどのように取り組んでいくべきなのか?という点について弊社の考えを述べていきたいと思います。

求職者は何を求めているのか?

一番、大事なことはスカウトサイトに登録している求職者はエージェントに何を求めているのか?を知ることではないかと思います。私はスカウトサイト経由で面談をする方に対してなるべく、「なぜ、私からのスカウトメールに反応してくれたのですか?」と聞くようにしています。
そうすると概ね、以下のような答えが返ってきます。

■スカウトメールへの返信理由(弊社、カタリストエージェントの例)
・自分の経験が活かせそうだと感じたから
・キャリアについて相談できそうだったから
・案内された企業が魅力的だったから
・年収条件が希望に沿っていたから
・担当業界(=人材業界や不動産業界)の経験が長いので話を聞いてみたかった

 

つまり、会社名や年収条件で興味を持ってもらえるケースは別として、「なぜこのスカウトメールが自分に来て、自分の経験がどのように活かせるのかが明確であること」そして、「その具体的な活かし方を面談で確認したい」というケースがとても多かったのです。

更に言えば、このような点を網羅した形でスカウト文面が送られていた場合はとても返信率が高いですし、おそらく求職者の方の満足度も高いのではないかと思います。

一方でただ単に案件情報を網羅的に案内している場合は返信率もとても低い傾向があります。このことは前回の記事で述べたRPA(ロボティックプロセスオートメーション)を用いて、ロボットに自動送信させている場合は更に低い傾向にあるのではないかと想像できます。

弊社、カタリストエージェントで取り組んでいること

以上の点を踏まえて、弊社では1件1件のスカウトメールを丁寧に誠実に送るということを心がけています。
この点で特に大事なことは、スカウトメールのコミュニケーションが一方通行になっていないということだと考えています。

一方的にスカウトメールに情報を載せて送るだけであれば、前回の記事で見たようにスカウトサイトに意味のないメールが飛び交うだけの状況を加速することに他なりません。

このようなことを少しずつでも丁寧に行なっていくことで少しでも登録会員の方に質の高い情報を提供できればとても嬉しいです。

今後の人材紹介業界のために

スカウトサイトの乱立やそれに伴う加熱化は、もちろん弊社1社でどうにかできる問題ではありません。当然、スカウトサイト各社においてもこのような状況を踏まえての対策はこれまで同様に強化されていくと思います。(例えば、ヘッドハンターの評価制の導入やそれに伴う入れ替えなど)

ただ、人材紹介の世界に長く働いている者として、あまりにこのような状況が進むと人材紹介会社や人材業界そのものの信頼が失われてしまうのではないかという点を危惧しています。

スカウトサイトはそれを取り巻く「スカウトサイト会社」「人材紹介会社(=ヘッドハンター)「求職者(=登録会員)」の3者がいずれもWin-Winの関係を築けるとても素晴らしいプラットフォームです。

だからこそ、その質を担保をしていく上では、それぞれが適切な行動をとることが大事だと思います。特に、現在のように活況な中では改めてそれぞれが「誰のためのスカウトサイトなのか?」ということを考えてみることが必要なのではないでしょうか?

弊社も常に危機感を持ちながらエージェント業務について日々、取り組んでいきたいと考えています。

ここまで2回に亘って、お読み頂きありがとうございました。
スカウトサイトの乱立がむしろ、業界の活性化を生み、日本や社会全体の成長に寄与していくことを期待していますし、微力ながら弊社もその一助を担いたいと思います。

転職・人材の採用についてはお気軽に弊社までご相談下さい。



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