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スタートアップで働く魅力は何か?パート1

皆さん、こんにちは。カタリストエージェントの勝田です。
先日、日経新聞の記事にスタートアップへの転職についての記事がありました。<日本経済新聞2023年8月15日>

この記事によると、エン・ジャパンが20代〜30代前半の社会人を対象にアンケート調査したところ、7割近くがスタートアップへの転職に前向きなことが分かった、ということです。

実は弊社でも最近は人材業界を中心に大変多くのスタートアップ企業から人材の相談を頂くことが増えています。そこで今回と次回の2回に分けて、スタートアップで働く魅力について考えてみたいと思います。

第1回目の今回は、スタートアップの定義と同じように使われがちなベンチャーとの違いについてみていきます。


スタートアップとは?

まず初めにスタートアップの定義についてです。スタートアップとは一般的に、革新的なビジネスモデルによって社会に変革(イノベーション)をもたらす企業のことを言います。
ここでのポイントはイノベーションという部分です。単なる中小企業とは異なるという点を認識しておくことが大事です。

これとよく似た言葉に「ベンチャー」があります。実は、ベンチャーとは「アドベンチャー(adventure)」を元に作られた和製英語です。
(英語でVentureというと、Venture Capitalといった投資を行う側の企業を指すことが一般的です)

日本で生まれたベンチャーという言葉は、非常に幅広い意味合いで使われおり、設立が間もない企業、スモールビジネスを展開する企業、単に社員数が少ない企業などを意味することも多いです。
一般的には、大企業が進出していない領域で、高度な専門性と創意工夫を凝らして新しい事業を起こす、知識集約型の小企業を指します

ただ、実際はこれらスタートアップとベンチャーは混同して使われることも多く、違いを明確に意識して使用されることはむしろ稀なケースだと思われます。

スタートアップとベンチャーの違いは何か?

それではスタートアップとベンチャーの違いは何なのでしょうか?
スタートアップとベンチャーにはさまざまな違いがありますが、そのなかで特に注目すべき点は以下の4つです。

《スタートアップとベンチャーの違い》
■革新性
・スタートアップは、今までの常識を壊して新たな価値観を生み出し、過去に事例のない新規ビジネスを展開します。その意味では「破壊的イノベーション」と言えます。
・一方、ベンチャーは既存のビジネスモデルをベースとし、そこに独自の変化や工夫を加えて新たなサービスを生み出します。こちらは「持続的イノベーション」であるというのが特徴です。

■成長率
・スタートアップはそれまでなかった価値観を作り出してビジネスを展開するため、プロダクトやサービスが完成するまでは収益がほとんど期待できないことが多いです。この状態は「死の谷(Valley of Death)」と呼ばれ、設立から数年は赤字が続くことがほとんどです。ただ、そこを抜けて世の中にイノベーションを起こすことができれば、市場の拡大とともに急激な成長を遂げることができます。
(Google、Amazon、facebook、Appleなどを考えると理解しやすいかと思います)
・一方、ベンチャーは既存のビジネスモデルを利用するため、初期からある程度の収益を確立することが可能です。そこから黒字を維持しつつリスクの少ない経営を目指し、長期的にゆっくりと成長していくことが多いです。
つまり、スタートアップは短期的で急激な成長、ベンチャーは長期的で安定した成長を目指すという違いがあります。

■EXIT(出口戦略)
スタートアップは、起業する初期段階からEXITを意識して事業を拡大していくため短期間での利益回収を目指します。特に最近はM&AなどのEXITが増えていますが、M&AにしろIPOにしろ短期間で結果を出すことを目的とした経営戦略を持つことが特徴です。
・一方、ベンチャーは既存のビジネスモデルを長期的に拡大させていくため、EXITにたどり着くまでの時間が長めです。またIPOでのEXITが多く、上場したあとも売却せずに経営陣がそのまま変わらず、成長していく企業も少なくありません

■資本調達法
スタートアップは、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家など未来の成長に重点を置いている投資家から資金調達を行うのが一般的です。
・一方、ベンチャーは既存のビジネスモデルを元に着実な成長を目指すため、初期段階から一定の収益が見込めます。そのため信頼性が高く、銀行からの融資や助成金などを利用して資金調達をすることが可能です。

出典:ビズリーチ「ベンチャーとスタートアップの違いを徹底解説!」より抜粋

このように見てみるとスタートアップとベンチャーは非常に対照的であることが分かります。今後は、このような違いを意識した上で発信をしていきたいと思います。

以上、今回は「スタートアップで働く魅力は何か?」の第1回目として、主としてスタートアップの定義やベンチャーとの違いについて見てきました。次回はこれらの理解を前提にスタートアップで働く魅力についてそのメリットとデメリットを見ていきたいと思います。お楽しみに。

転職・採用のご相談は是非、弊社までお気軽にお問い合わせ下さい。


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