しかがみさま 第一章 第六夜
第六夜 美緒
「死鏡...?」
思わず聞き返す。だが、じいちゃんはそれには明確な答えを示さない。
「ま、細かいこたぁ後で言やぁいいさ。そういや、今日は美緒も来てるぞ」
「はぁ?美緒が?」
『美緒』その名前にふと、遠い微かな記憶を見た気がした。従兄妹の美緒。小さい頃はよく会っていたが、最近はじいちゃんと同様3年は会っていない。あぁ、あの頃はよくじいちゃん家の近くの小川に近所のチビ共も連れて行ってたっけ。
そんな事を思い出して胸に懐かしさがじんわりと沈んでいく。じいちゃんはそ