赤目四十八滝からガラスペンを作ったぞ《旅のガラス》第2回 創作編
旅をしてnoteにレポートを書き作品にする《旅のガラス》企画、第2回創作編を書いていこう。
第2回、赤目四十八滝 旅編の記事はこちらだ。
《旅のガラス》を始めようと思ったきっかけはこちら。
赤目四十八滝へ行って何を思う
何を作る?
赤目四十八滝には滝がたくさんあった。王道を行くなら滝をモチーフにするのがいいだろう。だが、滝以外にも赤目滝水族館の面白い生き物たちや道中で出会ったトンボ、苔などもあったはずだ。そもそも滝を作るとして形の無い水をどう滝と表現するか。これも課題であった。オオサンショウウオ、アカメあたりも気になっていた。決まらなかったので何種類か作るつもりでまずは滝を表現していくことにした。
滝とは
バーナーの前に座ってひとまず滝の表現を考えてみた。水が落ちる時に空気をたくさん含んだり、水流で光が乱反射して白く見えたりするのが滝である。それならばガラス内に泡をたくさん入れてみてはどうか。滝の表現について考えつつ色合いも見ていこう。
目を引かれた色合い
色合いについては赤目四十八滝で筆者が目を引かれたものがあった。それは滝から少し下流へいったところで水深が深いところから緩やかに浅くなっていく場所の色合いだ。
滝から落ちる水の勢いで滝壺ができ、水深の深いところができる。そこは深い緑色になる。透明な水が深い緑色に見えるのは南国の海が青緑になるのと理由が同じだろう。
清流には茶褐色の苔が生えるので水が深い場所の緑色と苔の茶褐色が混ざり合ってこの色合いになると思われる。
きれいな色だ。これが表現できたらきれいだろうな。
大体方向が決まった。それでは実際に作品を作っていこうか。
制作開始だ!
今回の試作品
まずは最初の試作品、写真の一番上の軸を見ていこう。
この試作品の泡は重曹を用いて作った。重曹は熱を加えると気体が出るので熱い溶けたガラスに閉じ込めると泡がたくさん出てくる。
一見美しく見える最初の試作品。これがNGだった理由は大きすぎる泡が入ってしまうこと。
大きすぎる泡が入らなかったらもう行けたんじゃないか。そう思わせる美しさがある。大きすぎる泡は見栄えの点もあるが、熱がかかった時にガラスが割れる危険がある。熱で泡の中の気体が膨張してガラスを破壊するのだ。それなら泡が小さかったらいいのだろうと作ってみたのが上から2番目の軸だ。
2番目の軸は熱を加えると泡が発生するガラス棒を使って制作したものだ。このガラス棒はあまり使いたくなかった。なぜならこのガラス棒を作っているメーカーの他の色ガラス棒にいい思い出がなかったためだ。色合いが好みでないのもある。今回もあまり良くはなかったようだ。
上記のガラス棒は棒の状態では半透明なので不純物が入っていてもわからない。だが、ガラスが薄くなると不純物が目立つ。がっつり入っていた。このガラス棒を使うのはやめておこう。3番目の軸はどうだろう。
3番目の軸も重曹を使った。重曹の入れ方を変えてみた。色合いは美しい。軸の尻尾の方にも淡いブルーが出ている。色ガラスに含まれる銀が反応して発色するのだ。だが、今度は気泡が少なすぎた。
ほなどうしたらええねん。頭を抱えた。普通に使えば多すぎるし別の方法では少なすぎる。そう思ってやけになって作ったのが4番目の軸だ。透明ガラスと重曹だけでこねくり回して形成した軸だ。4番目の軸は味気がない。
頭を抱えた。だが案があった。こういう時は意外と力技が効くのだ。
1番目の軸が美しいので重曹案は確定でやり方を変える。事前に気泡の入ったガラス棒を作っておく。そのガラス棒を作るときに大きい気泡ができた時は取り除いたりピンセットで潰して小さくしたりしていい感じの大きさの気泡だけにした。
狙い通りにグラデーションもうまくいって気泡もきれいに入って完成した。
滝イメージの作品が完成した
昼の滝をイメージしたガラスペン
薄緑から褐色がかったピンク色に変わりゆくグラデーション、気泡が水の流れをイメージさせる。
前述の色合いの軸を作りながら思いついたこともあった。それはイメージの世界。もし、夜に赤目四十八滝を見にいっていたら。夜の色合いも想像で表現してみた。
夜の滝をイメージしたガラスペン
夜が忍び寄る滝の様子をイメージしたガラスペンだ。ガラスに使われている銀が反応していて黒背景で青く見える部分もできた。
並べてみよう。
転がり止めは揺れる水面をイメージして緩やかな凸凹に作った。従来より転がりやすいのでペンレストをご使用されるのがおすすめだ。
滝のガラスペンをオンラインショップにて販売予定
赤目四十八滝《旅のガラス》第2回創作編、いかがだったろうか。この2種の滝ガラスペンはオンラインショップにて販売予定だ。
2024/6/29(土)21:00に販売開始予定だぞ。夜と昼それぞれ7点前後あるので抽選ではなく通常販売だ。
これからペン先を研磨して仕上げていく。オンラインショップへの作品登録までもうしばらく待ってほしい。
オンラインショップはこちらだ。
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