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個人向けキャリアコンサルティングサービスを再開する理由 その2

前回に引き続き、MOSHで個人向けキャリアコンサルティングサービスを始めることにした理由を記します。

理由2.幸せに生きるためのポータブルスキルをキャリコンを通して知ってほしい

社会情勢の変化に伴い、終身雇用や年功序列など、これまで日本企業の発展を支えてきた企業と従業員との関係性が維持しづらくなってきました。そしてコロナ情勢下、リモートワークや複業解禁、定年延長&撤廃など、働き方の多様化が急激に進んできました。

一見、会社からの縛りが緩くなり、多様な働き方や自由な生き方ができる、と思われます。しかし、反面、多少の困難や不遇なことがあっても、企業が従業員にコミットさせて人員確保するために使用していた終身雇用や年功序列、定期昇給など、企業が雇用主として従業員対し三種の神器。企業はこれを担保することで従業員にコミットを促してきましたが、昨今の情勢下、これらを約束することが困難になってきました。

そうなると、企業の従業員に対する責任として、三種の神器を約束することから、今いる組織で自分のキャリア開発を行い、何らかの理由で転職することになっても通用する考え方やスキルを身につけさせることに変わってきたと思います。

逆に、現在の多くの社員や求職者にとっては、自分のスキルUPや実現させたいことができる環境かどうか。これらを叶えられる企業組織であればエンゲージメント高く働き続けたり、転職する上で魅力に感じることになってくるでしょう(採用活動における候補者体験価値(CX)は、社員のエンゲージメントをはじめとした従業員体験価値(EX)向上にリンクします。だから、採用活動ためにEXが向上する組織開発の位置づけは重要になっています。余談ですが・・・・)。

ただし、企業がキャリア開発の機会提供を社員に施していたとしても、それを受ける社員に自律的にそれらを行うという意識がないと、どのような支援メニューがあったとしても有効に活用できません。自律的にこのような支援を受け、現環境でのスキルや経験値のUP、考え方の醸成などができていないと、いざ環境が変わる、変えざるをえない、という時に、何をどうすれば良いか考えられず、途方に暮れてしまうことが多いでしょう。

近年、採用やキャリア教育の場面で「自律的な人材」を求める、という話を多く聴きます。これは、組織内で自ら課題に気づき、行動し、成果を出す、ということが考えられます。一方で、個人としての自律性は、VUCA時代を環境に関わらず生き抜くために必要なポータブルスキルであるとも思います。

では、自律的になるにはどうすれば良いのでしょうか。これは、初めから1人で考えれることは難しいでしょう。第三者との関係性の中で、対話や問いを重ねながら自省し、小さな行動の積み重ねにより育まれるものだと思います。

近年、エグゼクティブ層以外でも、コーチやキャリアコーチという職業が表出し、彼らを個人メンターとしてつけるというような方も増えています。これらを事業として法人で行う提供者も増えてきました。

自分のイニシアチブを自分で取ることが、自分らしいライフキャリアを築くことになります。自分が意図しないものに囚われながら働かされる時代から、自分らしく生き抜くために自分で選択し形にする時代に。

これを考えるために、キャリコンの知見やキャリコンとの関わりはとても有効であると私は信じ、様々なクライエントの方々と関わってきました。これまで、企業領域で「会社や上司に言われたからとりあえず来ました」という支援対象者と多く対面してきた経験からも実感しています。

社会も企業も雇用も主従関係も、当たり前だった様々なものがますます溶け、VUCAと言われる状況がさらに進んでいくでしょう。その不確実性社会でも、私たちは生き抜いていかねばなりません。どうせ生きるのなら、自分も家族も周りの人たちも幸せであってほしいですよね。そのためにはまず、自分が幸せな生き方をすること、自分で選択する力をもつことが大切です。その選択力のもとになるのは、自分の価値観や目標など、判断の軸をいかにもつか。そのような自分軸をしなやかにもつことができれば、たとえ周囲から批判などがあったとしても、自信をもって進むことができますし、幸せに生きるためのポータブルスキルになると考えています。

様々な領域や理論、手法などはありますが、キャリコンというものは本来、個人やその周囲にいる方々が幸せに生きるための支援であり、VUCA時代を生き抜くポータブルスキルである、と私は考えています。

また長くなってしまいました・・・・他の理由は、さらに次回以降に続けたいと思います。

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