AI×長時間心電図解析ソフトウェアの価値、語らせて下さい!
皆さん、こんにちは!
今回は、私たち「営業・マーケ部門」より日々医療現場に足を運ぶ中で感じる現場の状況や課題、その中でどのように私たちの製品が役立てられるのかについてご紹介したいと思います。
まずは、私たちが早期発見に取り組んでいる「心房細動」とその診断に重要な「心電図検査」についてご紹介します!
心房細動って何?
皆さん、心臓の検査ってしたことありますか?
普段当たり前のように動いている心臓ですが、実は誰もが不整脈(脈のみだれ)を起こしている可能性があるのです。
心臓は電気刺激によって全身に血液を送り出す臓器なのですが、この電気刺激の回路に異常が起こると不整脈が起こってしまいます。この不整脈のすべてが悪いものかというとそうでもなく、しゃっくりのような一時的なものもあります。
では、要注意な不整脈とはなんなのか…その一つが、私たちが早期発見に取り組んでいる「心房細動」です。
心房細動は心臓の上部にある”心房”と呼ばれる部屋で電気信号が乱れて、心房が小刻みに震える状態が続く不整脈です。この結果、血液が滞留しやすくなり血栓ができることがあるのですが、この血栓が何かの拍子で脳血管へ流れてしまうと脳梗塞という大きな病気につながることがあります。これが心房細動の怖さです。
隠れ心房細動って?長時間心電図検査が必要な理由
心房細動と診断された人は国内だけで推定100万人と言われていますが、その裏で未発見の心房細動患者が70万人もいると言われているんです。
ではなぜこんなに多くの潜在患者がいるのでしょうか…?
それは、心房細動は心電図検査を行っているときに症状が出なければ診断ができない(=潜在化してしまう)疾患だからです。
一般的に心電図検査といえば、皆さんも健康診断で経験したことのある手足に4か所、胸に6か所の電極を付けて行う検査が想像しやすいですが、この検査で測定される心電図はごく短時間です。
なので、発作時に検査ができない多くの「隠れ心房細動」患者さんが潜在していると言われているのです。そこで、必要となってくるのが長時間にわたって心臓の状態を検査する「長時間心電図検査」というわけです。
さて、実際に医療現場のお話をしますね。
医療現場の現状は?
医療現場で心電図検査に大きく関わってくるのは臨床検査技師と医師です。まず、心電図検査の多くは生理検査室というところで行われるのですが、ここは心電図検査だけでなく、病院のすべての診療科から日々検査依頼がくる場所なのです。検査技師さん達はいつもフル稼働で患者さんへの説明、実際の検査実施、検査機器のメンテナンスや在庫管理など、多岐にわたる業務を行っています。
そして特に大変なのが「長時間心電図検査」と言われていて、一般的には以下の流れで行われます。
ホルター心電計を患者さんに取り付けて検査を実施する
検査終了後、24時間で約10万拍に及ぶ心電図データを解析装置で自動解析する
検査技師がデータに記録された心拍を一拍ずつ確認して解析レポートを作成する
医師が解析レポート(これもまた膨大)を全て確認し、必要箇所の心電図波形を再度確認する
医師が診断する
生理検査室では日々多くの検査をおこなっており、業務量の多さから検査技師とそれを診断する医師の人手不足が問題となっている病院も多くあります。人手不足によって検査したいときに検査ができない、検査予約の調整が難しいという現状があるのです。
「長時間心電図解析ソフトウェア」が医療現場にもたらす価値
こういった医療現場が抱える悩みを解決すべく私たちが開発したのが、AIで心房細動を自動検出する『長時間心電図解析ソフトウェア』です!
この製品は、”早い・簡単・高精度”と3つの特徴を持っており、医療現場の課題をテクノロジーの力で解決しようと開発されたサービスです。私たちはこの製品を医療現場に届けることで、心房細動診断に関わる医師と検査技師の業務負担を軽減することができると考えています。
この製品は、AIを活用することで長時間心電図の即時解析を可能にし、これまで検査技師が作ってきた解析レポートも自動作成することができます。解析レポートは必要な情報にアクセスしやすくまとまっており、医師の診断を効率化することが可能です。実はこの解析レポート、ユーザーである医療従事者の方々からのヒアリングをもとに改良・改善を重ねて、こだわり抜いたレポートなんです。
私たち営業・マーケ部門では、製品の販促活動だけでなく、このように日々医療現場からの意見を吸い上げ、それを開発チームへ共有し、製品に反映しています。顧客のニーズに応じたサービス改善をものすごいスピードで行っているのもベンチャーである当社ならではのポイントで、働く醍醐味です。
心房細動という疾患が生活習慣病である高血圧や糖尿病と同じような位置付けになった今、私たちは医療現場の一つの課題に私たちの製品を通じて変化をもたらすことを目指して、これからも全力で取り組んでいきたいと思っています!
長らくお付き合いいただきありがとうございました。
次回は、長時間心電図解析ソフトウェアが見据える将来について語りたいと思いますのでお楽しみに!