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ミライのキャリア#18 起業のケーススタディ・ホリデーインタビュー③起業編(6)

【えりな】
 実際のケースをもとに、起業について考えています。法人を立ち上げる上でのあれやこれやを、起業をした人代表ホリデーさんに、私がインタビューをして知っていこうっていう話をしております。今日で第3回目、まとめになるかなと思います。最後までお聴きください 。
 デザイン事務所 を立ち上げられたホリデーさんに質問をしております。まず考えた事業プランは、その通りに行ったもんですか。
【ホリデー】
 たしかに、前回のインタビューで、もともと事業計画書を作ったかっていうことを聞かれたんだけど、事業計画書作ってないんですよね。だから、もうただ、どれぐらいの受注を得ることができるかなぐらいっていうのは、ぼんやりイメージしていて、ありがたいことなんだけど、毎年だいたいこれぐらいの金額の受注をとっていくぞーって思った通り、もしくはそれ以上の成長ができてるかなと思います。【えりな】
 あーなんかあれですね、海を渡る航海士の人みたいですね。なんかあの島に行こうっていう風に思ったんだけど、どんどんプランを変えて、もうちょっと先に行けるかもしれない、もうちょっと違う道に行けるかもしれない、ってこう船を走らせて、地図を作っていくようななんかそんなイメージがします。
【ホリデー】
 やっと最近、なんかこう将来のプランみたいな、ビジョンみたいなのが描けるようになってきたかなっていうふうに思っていて、それまでは会社がどういう風に成長させていくかというプランとかビジョンとかっていうよりも、まずは自分たちが生き残るっていうサバイバルっていうところを、やってたなっていう。サバイバルができて、できそうという自信がついたのでじゃあ、次にどういう会社になっていきたいかっていうことに、欲が出てきたっていうのが最近かな。
【えりな】
 そうですよね。もちろんデザインをしている会社って、他にもいっぱいあるでしょうし、ご自身のいた大手のところだってあるでしょうし、その中でサバイブをしてきたんだけど、そのサバイブには何とか生き残れそうでっていうことですよね。 あーそっか。だから、いろんなデザインだけじゃない飲食とかもうちょっと考え出したんですね。そして今ちょっと気になるワードが出たんですが、自分の会社のビジョンが出てきたっていうのがあったんですけど、会社の行きつきたいビジョンってどんなものですか 。

会社のビジョン


【ホリデー】
 そうだなあ。僕の場合は、出来たら自分の趣味みたいなところと、自分が生活していて心地よいとか、楽しいとかっていうところと、自分の仕事みたいなところを、結びつけて生きていけたら、とっても幸せだなっていうふうに思っていて。【えりな】
 まあすてき。
【ホリデー】
 ここ1年ぐらいは、会社の中の一つのスローガンにしているのが、「旅とあそび」っていうワードなんだけど、この「旅とあそび」っていうワードを、デザインもそうだし、飲食もそうだし、という、していることの中に、どういう風に染み込ませていけるかっていうところで、まあなんかいろいろ社員とも色んなお話をしているっていう感じですかね。
 そこがなんかうまいこと回っていくと、「旅とあそび」っていうテーマでありながら、ちゃんとお仕事にもなっているっていう。人生を豊かにしながら、お金も稼げるみたいな状態にできたらな、ていうところを今目指そうとしている感じですかね 。
【えりな】
 旅とあそびって、韻ふんでいますね。すごい耳障りもいいし、その「旅とあそび」人の人生を豊かにするような旅とあそびをサポートしたり、豊かにするような事っていうことですか。
【ホリデー】
 そうすね。
 それはデザインでも発揮できたらいいし、食べるって言う事とかもそうですね。なんかそういうことでも発揮できると自分たちも幸せだし、それを享受する人も幸せだしっていう状態が、もしかしたら本当にできるんじゃないかなっていうのは、ぼんやり考えていました。
【えりな】
 それ本当に 具現化したらめちゃくちゃ素敵ですよね。ホリデーさんはキャンプとかも確かお好きですよね。
【ホリデー】
 僕はもうキャンプが死ぬほど大好きなので。
【えりな】
 死ぬほど!
【ホリデー】
 そういうことを自分の仕事の中にも染み込ませていけたらいいなって、いうふうに思っている感じですね 。
【えりな】
 ということは、もう死ぬほど好きっていうぐらいだから、その魅力って誰よりも知っているって事じゃないですか。それを自分の仕事にも落とし込んで行こうっていうのが、なんかビジョンとして素敵だなって思いました。
【ホリデー】
ありがとう。
【えりな】
 私も旅とあそび充実させていきたいので、具現化したら楽しみです。
 これから起業もしたいっていう人が、ちょっと気になることだと思うんですが、自分が社長になるにあたり、ホリデーさんの場合は、なっちゃっただったと思うんですけど、自分が社長になるにあたり、勉強したこととか、あとはそこでわかった必要な知識とか分かりましたか 。

経営者の勉強


【ホリデー】
 めちゃくちゃありますね。めっちゃあるし、今でももっともっと勉強しなくちゃなーっていう風に思っているんです。例えば、単なる個人のデザイナーとして、個人で活動しているぶんには、まあ個人で頑張ればいいじゃんっていうことなんですが、今となってはですね。社員も少ないながらも、いたりするわけですよね。
 そうした時に、自分一人の会社じゃない。じゃあ、その社員がいるってどういうことか、チームって何、みたいなところを、考えなきゃいけない。組織を作るためには、何が必要でどういう心構えが必要で、っていう所を正直、実は今までのキャリアの中で、そこまでそんなに意識することがなかったんですよね。なので良い組織を作るっていうことに関しては、めちゃくちゃ勉強しましたし、今でも勉強しています。
【えりな】
 もう今でも勉強しているんですね。そうですよね。人と仕事をするって言うのは、そこも大事ですよね。
 自分が社会にいる中で、働く中で、こういう勉強が必要っていうのも、色々と出てきたんですが、この人を扱うっていう勉強は今もしているって言う事ですが、Caol先生これはいかがでしょうか 。
【Caol】
 全般に言えることかなと思うんですけれども、仕事ってのは、なるまでより、なってからが大変です。以前も、経験するほど悪くなるみたいな話をしたかなと思うんですけれども、やってくうちに必要な「知っておくべきところ」があるので、そこでちゃんと必要な知識とかスキルを身につけることができるかってのは、経営とか社長に限らず重要なことだよなぁと思いますよ 。
【ホリデー】
 ただ社員の時と比べて、社長の方が必要な知識が爆増しているというか。
【えりな】
 爆増!めちゃめちゃ増えているんですね。

社員には会社のミライを見せなければならない


【Caol】
 なんか量もそうですけど、質的な変化ってのもありますよね。一人の社員としてスキルアップするって時の知識のつけ方と、社長として必要な事には、質的な違いがありません?
【ホリデー】
 めちゃくちゃ本当にあって、昔よりも俯瞰する力っていうのがすごく大事だし、あともう一つは、えりなちゃんが言うように、会社を船と捉えると、船員がもうすでにいるので、その船員に未来を見せる。
【えりな】
 未来を見せる!
【ホリデー】
 こういう未来に向かって、この船は進む、進もうとしてるんだよ、っていうことを、見せてあげる必要があるなぁっていうのはすごく思うので、じゃ、その未来を見るときに必要なのは、目の前の仕事をこなすだけじゃなく、世の中が今どういうことになっているのかを知って、自分たちのスキルは一体どういうものなのか、っていうところを全部わかった上で、じゃあこっちに進める、こっちがワクワクする、みたいなことを、できることから見ていかなきゃいけないし、心が動くっていうワクワクするみたいなところも、やっていかなきゃいけないし、いろんなことを決めていかなきゃいけないというか、いろんな判断をしなきゃいけない量っていうのが、とにかく多いので、それだけやっぱりなんて言うか勉強しなきゃいけない量も必然的にあるっていう感じですかね 。
【えりな】【Caol】
我々には今、こういうものが見えています。


【えりな】
 もう航海ってずっと続いて行くから、その未来を見させたりだとか、何か夢を抱かせたりっていうのが、確かにこれ大事な気がするなあ。裏を返せば、起業したらそれまでにしているお勉強だけじゃなくて、いろんな知識が必要になるって言う事ですね。

社長は5倍


【ホリデー】
 そうですね。なので、僕は元々会社員時代から、まあまあ本とか新聞とか読むほうだったんですけど、多分今の体感で言うと、会社員時代の時よりも、読む量が5倍ぐらいになってるなって思う 。それぐらい結構そうですね。勉強していますね。【えりな】
 本読んだりもそうでしょうし、何か色んな所で、今、情報っていっぱいありますもんね。その情報に貪欲っていうのも、何か社長さんの素質って言ったら変なんですけど、大事なことなんじゃないかなと思いました 。
【ホリデー】
 素質って言うと、要は自分の会社員時代だと、自分がそこを怠けていても、会社って特に大きい会社だと、そんなに簡単に沈まないんですよ。ところが小さい企業だと、たぶん社長が怠けると一瞬にして沈んでしまうという実感があるので、責任感だったりとか、危機感が全然違うんですよね。だから勉強しようと思っているよりも、勉強しないとやばいみたいな勉強している感じですかね。
【Caol】
 毎日受験生なんですね。
【えりな】
 そんなホリデーさんに聞きたいんですが I、キャリアアンカーって覚えてます?【ホリデー】
 はい。8つありましたね。

社長になると満たされるキャリアアンカーは?

【えりな】
 キャリアアンカーっていう、自分が仕事をする上で何を大切にしているかっていう項目がありました。
 その8つのうち、今どんなことが満たされているかっていうのを、お聞きしたいんですが、その回を聞いていなかった方のために、ちょっと簡単にキャリアアンカーを説明すると、

まず一つ目は、自分の専門性を生かした専門性
二つ目は、管理職を目指すようなマネジメント
三つ目は、自分が自立独立していること
四つ目は、生活が保障されて一定で安定感があるということ
五つ目は、いつつ目は自分のアイデアとかでそれこそ起業創業をしたいっていうところ
六つ目は、新しい誰もしたことがないことに取り組みたいっていうこと
七つ目は、人の役に立ちたい
最後八つ目は、仕事と生活のバランスを保ちたい

っていう8項目がありました。この中だと、何が満たされていそうですか 。
【ホリデー】
 そうですね。
 正直言うと、4番の生活が保障安定を第一とするキャリアアンカーっていうところ以外は、全部当てはまるなっていうふうに思います。
 専門性を活かす仕事でもあるし、もはや社長なので、マネジメントっていう所にも行かなくてはいけない。かなり意識的で自律的に仕事を進めていかなきゃいけないっていうことです。自らのアイデアで起業創業って所もまさにそうだし、その中で新しい誰もが知ったことがない挑戦っていうところは、もうめちゃくちゃ当てはまるし、やっぱり会社をやっていると、自分の欲を満たしたいだけじゃなく、社会に何か影響を及ぼしたいとか、社会の役に立ちたいみたいなこともあるので、なので、かなり全部当てはまるなっていう風に思っていて、それで気づいたんですけど、なんか自分で会社をやるって言うのはこの八つのキャリアアンカーの中で、いろんなことを満たしていかないと成り立たないし、逆に言うと、なんかいろんなキャリアアンカーを満たせるっていうのが、社長の醍醐味なんだなという風に、今、これを聞かれて発見しました。
【えりな】
 たしかに。唯一当てはまらない4番っていうのが、生活の保障安定っていうところで、まあそうなのかも、これからのところなのかもしれないですけど、確かにほとんど全部当てはまってそうですね。
 すべての起業家さんとか会社が全部当てはまるわけじゃないと思うんですけど、それこそ自分の何かしたいこととか、展開したいことを愚直に更新していくと、全部当てはまったりするのかもしれないですね 。
 なんかホリデー社長さんぽいっていう印象がしました。ありがとうございます。いろんなことを聞いてきました。聞き足りないことばかりなんですが、まとめたいと思います。
 この全3回、起業の実際編ということでお送りしてきました。最初はまずホリデーさんがリアルなところで、どのように法人を立ち上げたのっていうことをお聞きしました。その中では、起業せざるを得なかった、しちゃったみたいな、タイミングもいっぱい関連しているようでした。
 次に、お金のことや、事務のことやら、リアルな起業の事情をお聞きしました。なんと資金調達していない、っていうことでしたね。
 最後に、今回ビジョン編ということで会社のビジョンとかキャリアアンカーがどういうところが当てはまるのか、などのお話を聞いてきました。やっぱりリアルな起業家さんに聞くと違いますね 。
 やっぱり実際リアルなところで、その会社や社長さんによって描くビジョンも違うし、事情も違うし、これを見極めるって言うことが、まず一つ起業家さんに大事なことなんじゃないかなと思いました 。
【ホリデー】
 発見がありました。
【えりな】
 勉強になりましたし、私も起業いいかも、なんて思ってきちゃいました。起業をなめるなよとか言わないですね、この大人たちは。
 次回はですね、フリーランス。個人で開業する起業することについて、ケーススタディしていきたいと思います。ぜひお楽しみにしてください。







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