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ソラジマの経営陣がクレイジーなフィードバック施策をやっている話

はじめに

エンタメスタートアップ、ソラジマで組織開発責任者をしているサクライです。
昨日、「60%FB会」なるイベントを経営陣で行なってきたので、せっかくなら学びのシェアに、と言う文脈でこの記事を認めることにしました。

今回は、この一見クレイジーなフィードバック施策「60%FB会」についてお話しできればと思います。

ソラジマのカルチャー「Why No Feedback?(=言いにくいことほど率直に伝えられているか?)」を煮詰めたようなこの施策。
実際に1年以上続けてみての感想とともにお送りします。

ソラジマにおけるフィードバックカルチャーとは

ソラジマには3つのカルチャーがある

ソラジマにはカルチャー(ここでいうカルチャーはvalueと同義)が3つあり、以下のように定義されています。

ソラジマの3つのカルチャー

根本的な思想としては、

・いかに組織の能力密度を高めるか
・いかに自走性の高い組織を作るか
・いかに意思決定の早い組織を作るか

と言う3つのポイントがあります。
(お気づきの方も多いと思いますが、Netflixのカルチャーを大いに参考にしています)

ソラジマのフィードバックカルチャー

その中でも、今回フォーカスするフィードバックにまつわるカルチャー「Why No Feedback?」は、主に以下の内容になっています。
(以降、フィードバックはFBと記載)

ソラジマにおけるFBカルチャーとは何か

かいつまんで説明すると、

・言いづらいことこそ、直接本人に伝えよう
・FBを出すことによる心理的安全性の低下は絶対にないと保証
・FBすべき事象があるのに言わないことは個人と組織の損失

と言うものになっており、社内では常にFBが飛び交う、そんな組織を実現しているカルチャーだと思います。

効果的なFBを促す2つのフレームワーク

また、ただ「厳しいことを伝えまくりましょう」だと諸刃の剣なので、FBを出す際のコンテクストとして、4つのAと言うフレームワークを置いています。

FBにおける4A

出し手は常に「相手の成長を願っていることを前提」とした上で、「実行可能な手段まで提示」すること。
受けては「FBに対して感謝する」とともに、「もらったFBを受け入れるかどうかは取捨選択する」こと。

この4Aを全員が意識することにより、いわゆるブリリアントジャーク的な攻撃的FBが発生しないようにしています。

また、もう1つのコンテクストとして、「Start/Stop/Continue」と言うフレームワークも使用しています。
これは、以下の3つに分類されます。

Start:今までできていないので、新しく始めるべきこと
Stop:懸念があるため、今すぐやめるべきこと
Continue:周囲の刺激につながっているので、絶対続けるべきこと

つまり、「このFBを通してあなたにどんなネクストアクションをしてほしいのか」を最初に明示することで、より相手に伝わるよね、と言う考え方です。

実際の4AとContinue FBの例

前述した通り、FBはともすれば「攻撃」になり得てしまう諸刃の剣だとも思っているので、この2つのフレームワークはかなりワークしている印象があります。

その上で、60%FB会とは何か

そもそも、FB会自体は社内に存在している

ソラジマでは、定常的にFBを出すことを是としている組織である一方、「とはいえ言いづらいよね」と言うFBがあることも認識しています。

そのため、四半期に1回、チーム単位で「Feedback Lunch」なる360度のFB施策を行なっており、チーム単位でアグレッシブにFBを出す機会が存在します。

ここでは、メンバーやマネージャーなど役職関係なく、「全員に対して必ず1つはFBを出す」を唯一のルールに行なっており、上述した「Stop/Start」の割合が80%になることをコンテクストにしています。

そのため、「これはやめた方がいい」「これを始めるべき」と言う意見が飛び交う、なかなかハードな会になっています。

▼実際のFeedback Lunchの様子

それでは60%FB会とは何なのか

60%FB会とは執行役員陣を含む経営陣全員を対象にしたFB会で、全員が本気で腹を割ってぶつかり合うことで、全員の成長を、そしてソラジマをブーストさせることを目的としています。
これはソラジマで執行役員制度が発足した2023年から継続実施しており、早1年が過ぎようとしています。

Feedback Lunchとの違いは何か

上記のFeedback Lunchとの違いは「60%」と言う数字にあります。

これは、「XXさんにその部署を任せられる自信度」の話であり、60%以上は「任せられる」と言う基準になっています。

つまり、60%未満であれば「あなたにその組織は任せられません」と言う意思表明、と言うことになります。

また、この会に限っては先述した4Aを重視せず、思っている感情を率直にぶつけ合う会、として運営しています。

進め方としては、共同代表2人と執行役員5人が集まり、1人ずつ自分以外全員のパーセンテージとその理由を伝えていく、と言うものです。

1番の特徴は、「平気で10%や20%が出るし、普通にちゃんとボコボコにされる」ところです。

例えば、以下は自分が以前もらったFBです。

10%。
代表の右腕として動いているだけのように感じていて、自分の意思が介在しているようには見えないし、アクセルを自分で踏んでいるようには見えない。
意思決定は敵を作ることなので怖いのはわかるけど、他人の評価を気にしているうちは意思決定なんかできない。意思決定力がないのであれば、ソラジマのために降りた方がいい。

以前自分が60%FB会でもらったFB

これだけ聞くとエグい会ですが、自分は四半期の中で最も楽しみにしている施策でもあります。

そもそも「我々は全力でぶつかり合って成長するプロスポーツチームである」と言うソラジマの考え方に共感してジョインしていることもありますが、何よりハイパフォーマーたちからもらうFBは学びの方が大きいです。

また、「経営陣同士が言いたいことを言わない」ことは非常に不健全であると考えています。
だからこそ、この機会に全てをかなぐり捨ててぶつかり合っています。

信頼しているからこそ全力でぶつかり合いますし、ぶつかり合うからこそさらに信頼できる、と言う感じで。

ぼくは、経営陣同士が時には本気でぶつかり合い、時にはスクラムを組んで一丸となるソラジマが好きです。
逆に、本気でぶつかり会えなくなった時に、ソラジマは終わるとも思っています。

1年間この施策を継続実施してきましたが、改めて「捨てたくない施策」だと感じています。

経営陣の個としての成長はもちろん、組織に対する好影響もあると思っているからです。

組織にカルチャーを浸透させるためには、まず経営陣が全力で実践して、背中で語るところからだと考えているため、「実際に全力でぶつかり合っているファクトを作る」と言う意味でも有用な施策だと感じます。

前提となる企業文化などの土壌によっておすすめ度はだいぶ変わりますが、「能力密度を重視している」「心理的安全性を担保した上でぶつかりあえる」文化がある場合、もしかしたら新しい一手になるかも、と。

最後に

今回は、ソラジマのFBカルチャーと、経営陣が全力でぶつかり合う「60%FB会」についてご紹介しました。
少しでも参考になれば幸いです。

そんなソラジマでは、全力でぶつかり合い、共に組織をブチ上げてくれる仲間を超絶募集しています。

ソラジマは組織で勝負することを明言している会社です。一緒に最強の組織を作り、全員で大きな夢を叶えたいと本気で思っています。

我こそは、というそこのあなた。ぜひサクライに連絡ください。お待ちしております!

▼ソラジマの会社HP

▼サクライのTwitter(最近podcast初めてみました)



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