見出し画像

開発コラム:Salesforceバージョンアップ検証にAutify活用!

今回の開発コラムは、Salesforceバージョンアップ検証にAutifyを活用するまでのナレッジをご紹介します!
キヤノンITソリューションズではコンサルから開発、導入支援等、様々な方法/工程からの柔軟な支援/開発が可能です。

今回はSalesforceを活用した開発案件に携わっております、デジタルマーケティング開発部のTさんに、紹介していただきます。



Salesforceバージョンアップ検証とは

Salesforceでは年3回のバージョンアップが行われます。
バージョンアップ予定日の約1か月前からSalesforce検証環境に適用され、Salesforceをご活用中のユーザ様は、バージョンアップによるシステム影響を検証することができます。

詳細は、下記のSalesforceサクセスナビをご参照頂けますと幸いです。

 私が所属するチームでは、まずSalesforce社から提供されるバージョンアップに関するリリースノートと上述のサクセスナビの掲載情報を参照し、影響範囲を事前に把握いたします。

また、Salesforce内の[リリース更新]機能を閲覧し、バージョンアップに伴う新たなセキュリティ設定を把握・設定いたします。
上記完了後、Salesforce検証環境上でバージョンアップの影響を検証いたします。

検証結果が検証シナリオの期待値と異なる場合、お客様とSalesforce内部の設定・実装の改修を協議いたします。お客様と業務影響度を検討し、改修を行います。

Autifyとは

AutifyはGUIを活用したノーコード型のテスト自動化ツールで、Chromeブラウザを利用して効率よくテストを自動化することができます。プログラミング経験が浅いメンバーでも、短期間で習得可能であり、学習コストを低く抑えつつ、テスト作業の自動化を実現できるのが大きなメリットです。  

バージョンアップ検証の課題

Salesforceのバージョンアップ検証期間は、Salesforceを活用される全てのお客様にご提供されます。ご提供タイミングと期間は、全てのお客様に対して同一です。

 結果、担当チームにおいて、下記の課題がございました。

【課題-その1】
バージョンアップ内容が多岐にわたる為、キャッチアップに時間を要する。

【課題-その2】
担当のお客様が増えるにつれて、将来、チームメンバーのみでは検証が立ちいかなくなる状況が発生してしまう。

【課題-その3】
上記に関連して、バージョンアップ検証期間中、開発チームのリソースがバージョンアップ検証に集中してしまい、お客様からの改善要望にリソースを割り当てにくい状況が発生してしまう。

Autifyの活用に向けた準備

バージョンアップ検証の課題に対して、Autifyがどれほどマッチするかを事前に把握したいと考え、担当チームメンバー内で14日間のAutifyトライアルを実施し、以下の点を検証しました。なお、トライアル開始前に、トライアル期間中に使用するSalesforce開発環境(Developer Edition)とテストシナリオを用意しました。
 
1.入力項目数が約30個の申込フォームの検証
2.申込フォーム登録完了後の自動送信メール文面の検証
 
1では、テスト自動化によって申込フォームの入力内容が正確に処理されることを確認しました。また、テストの自動実行時の処理速度も測定しました。

2では、申込内容に基づく動的なメール文面の生成結果をAutifyのメールテスト機能を使用して検証しました。
これらの検証を通じて、Autifyにテストシナリオを設定する作業時間を計測し、テスト自動化に必要なコストを把握しました。

トライアル期間中に生じた疑問点については、Autifyの画面右下に表示されるチャット機能を利用して、Autifyカスタマーサクセスチームの方に逐次質問しました。その際、Autifyカスタマーサクセスチームの方から、テストの実施単位や検証設定内容に関して具体的なアドバイスを頂きました。

Autifyを活用したSalesforceバージョンアップ検証

上述の担当チームのバージョンアップ検証の課題解決に寄与し始めております。また、バージョンアップ検証中、実行して初めて把握可能なケースにおいて、早期に検知可能になりました。

Autfiyには即時のテスト自動実行に加えて、スケジュール実行機能が提供されています。夜間にテスト実行を指示し、翌営業日に実行結果を検証することが可能です。

ここでのポイントとして、1回目のテスト実行で検証を完了させようとはせずに、課題把握の観点で実行しております。
早期に課題が把握できた結果、バージョンアップ検証期間中のリソース状況が計画しやすくなり、想定外のリソース投入を抑止する効果が得られております。

加えて、バージョンアップ検証中、「何か課題が発生するかもしれない…」といった漠然とした不安感を低減可能になりました。

おわりに

本稿では、Salesforceバージョンアップ検証にAutifyを活用するまでの担当チームのナレッジをご紹介させて頂きました。皆様の開発業務の一助になれば幸いです。

キヤノンITソリューションズでは高い技術力を元にDXにお役にたてるソリューションを多数ご用意しております。
お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

※本記事に記載されている会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
※本記事は2023年10月時点の情報です。

■参考URL
Autify公式サイト
https://autify.com/ja/

★―☆。.:*:・゜――――――――――――――――――――――――

キヤノンITソリューションズ 公式Webサイト

開発コラムのマガジンはこちら


この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro