短編小説 「ヨーグレイヒア」 2
「我々はあなた、ヨーグレイヒアを歓迎します。少し、君のことを聞かせて欲しいな。そう、たとえば好きな食べ物や、どんなコミュニティに興味があるのかを」
「は……はい。わ、私の話でよければ、ぜひ」
「うん、緊張しているね。でも大丈夫。オゥシィァンに選ばれた子たちは毎年きみとおんなじさ。話しているうちに緊張もほぐれてくるよ。それに君にとって素晴らしい未来が待っている。興味があるコミュニティがあれば僕たちはそこに向かう手助けをしてあげられるし、ここに座って少しだけ僕らの質問に答えてくれ