見出し画像

俳句 雑詠4句

 公園のいつものベンチに座ると、懐かしい音楽が聞こえてきた。振り向くとそこには女子高生がいた。彼女は踊っていた。とても美しい踊りだと思った。そして、小生はこの音楽の名を思い出せずにいた。彼女の耳元で何かがきらりと光る。イアリングだった。初夏の陽を反射するその光彩は、小生を無性に悲しくさせた。その輝きは小生がとうの昔に捨てたものだった。彼女の幸せを祈って、小生はベンチを離れた。忘れた音楽口ずさみながら。

葉桜の踊れば光るイアリング
ゆったりとお通しもってくるアロハ
ちょっと音程違う子の田植唄
夜濯ぎや素振りの音は鳴りやまず

亀山こうき


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!楽しんでいただけたら幸いです。また、小生の記事は全て投げ銭形式になっています。お気に入り記事がありましたら、是非よろしくお願いします。サポートやスキも、とても励みになります。応援よろしくお願いいたします!