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はじめに


 旅先での母の言動から“認知症ではないか”と気づいてから、5年が過ぎました。現在90歳の母は要介護2となり、介護保険をフルに利用して、なんとか一人暮らしを続けています。

 様々な方々のお世話になっているにもかかわらず、母は今でも自分が認知症であることを認めておらず、「なんでも一人で出来る」そうです。プライドが高く、超頑固。他人が自分のことをどう思うかが最大の関心事…、今も昔も私には苦手な人です。

 認知症が発覚した時、父が遺した貯金をすべて使い果たしており、公共料金の引き落としが出来ない状況になっていましたが、「お金の管理は自分できちんと出来ている」と言い、カードを使って買い物を続けました。
 お金の管理のことで、母と何度も話し合ってもらちが明かず、地域ケアプラザのケアマネージャーを交えて話をしましたが、解決には至らず…。ケママネージャーから「お母さんはとても頑固なので、これから大変なことになると思う。お嬢さん一人でいろんなことを解決するのは無理。お母さんのことを絶対に一人で抱え込まないように。」とアドバイスがありました。
 母の子どもは私一人だけ。もともと母の厄介な性格のために長期間、距離を置いていたこともあり、アドバイスに大いに納得しました。行政や介護サービスに極力助けてもらう、私は私にしかできないことを優先して行う、と早々に決めました。母の世話をするのはサービスに任せる、私は母の介護を理由に絶対に仕事は辞めない!
 実際は母が介護サービスを受けることを拒否、きちんとした食事ができなくなり激ヤセ、等々思うようにはいきませんでした。ネットで調べまくり自分で手配、行政と相談し支援チームをつけてもらう等、大変でした。でも、何とかなりました(笑)!
 
 私は母が認知症であることをオープンにしているので、知り合いから認知症のご家族について相談されることがよくあります。母に起きた(起こした)ことは他の認知症の患者さんにもよく起きていて、私がどのように対応したかが役に立つことが分かってきました。
 これから綴っていく様々な事が、多くの方のお役に立てばと思います。認知症の家族のことで、大変なのはあなただけじゃない!相談しましょう、助けてもらいましょう、介護のプロはあなたより凄いから大丈夫!

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