「虎に翼」を夜中に一気見して後悔しでもまた見てしまう日々
やりたいと宣言したら、矢も盾もたまらず…
NHK連続テレビ小説「虎に翼」をNHKオンデマンドで見まくっている。
やっぱり、やりたいことを「表明する」効果はすごい。
ところで「虎に翼」、聞いていた通り、おもしろい。どんどん再生ボタンを押し続ける。
それも子供達が寝静まってからこそこそスマホで。一番やっちゃいけないやつ。まだ、平日、仕事もあるってのに。
会社の人たちが夏休みやなんやで人がいなくなりがちなのをいいことに眠い眠いと言いながらここ3日くらいは耐えている。
やっと、寅子が赤ちゃんの優未をおんぶしてほんわか過ごしているところまでやってきた。まだただ、放送回まで追いつけない(現在進行形の放送も、ここ最近み始めた。)
この後、優三さんが亡くなってしまうし、まだ家庭裁判所の面々も誰も出てきていないが…
最新回までのこの「差」を追っかける現象、良い面は来週まで待たなくてもすぐ続きがわかること、悪い面はついつい頑張って見てしまうこと!面白いので仕方ない。
1日15分の放送でも1ヶ月で300分、つまり5時間!チリも積もればなんとやらである。
それにしても、寅子の時代、100年前と今だと「かなり進歩した」と思えることと「あんま変わってないんかもな」と思えることがあって驚く。
進歩は、確実にしている。
昭和終わりの私でさえ、法学部に進学する権利はあったしもし進学したらば司法試験を受けることもできるのである。もちろん、実力、学力があればの話だが。
けれど、私が当時あの時代に産まれていたら…
大学に行ける家庭に産まれていない(地理、資金)し、進学して働き始めるまで20代の大部分を捧げるなんて経済的に不可能だ。そもそも、大学があることすら知らないかも。女学校さえ出ていないはず。
寅子は大学に行ける資力、親の人脈、在学中もその後も家事をしくれる母や義理の姉など、何もかも恵まれている。学力知力以外の部分でも、法曹界に入れる女性は一握りの時代から、今はだいぶ進化したと思う。
一方で、変わっていないのは、女性は置かれている立場の中で頑張らざるを得ない点かなと思う。
例えば、戦争で徴兵のため男性がいなくなるから女性弁護士が必要、というくだりは「少子化で税収が減るから女性に働いてもらわないといけない」という現代の文脈と同じ。
婦人に男性と同じ権利が認められる一方で、従来抱えていた荷物も持ち続けないといけない点も同じ。
ドラマの中で中山先輩が仕事も家庭も満点を求められるのにできない、と嘆いたとき「分かるよ」と心の中で叫んだ人、かなりいたんじゃないだろうか。
あと寅子たちが筆記試験を受けたとき誰も通過しなかったことについて、桂場判事が「同じ出来なら男性が選ばれる」って言っていたの、今も社会のいろんな場所で起こっていることである。
時代によって価値観は異なる。
寅子の親友の花江が女学校在学中に婚約するのが夢だった、と話していた。昔、外交官試験に受かって高卒になるのが外交官の勲章だったみたいに、そんな在学中の勲章があったのも面白い。
今なら、在学中は就活戦線だし、かつてクリスマスケーキと言われた女性にとって24歳はなんてまだ大学院で学んでいるか仕事を覚えるのに必死で結婚相手すら見当もつかないはず。実際、20代早々結婚するのは学生時代から結婚を決めていた人くらいだ。
私は仕事がしたいと自分で道を決めて進んできたと思い込んでいるが、もし100年前に生きていたらきっとお見合いが無事に決まることを祈り、家事修行に励んでいただろうと思ってしまう。
歴史や社会情勢の中で作られている価値観に、結局私も影響を受けているに過ぎない。
誰しもがある程度は時代の価値観には乗っかっているものの「みんな違ってみんないい」が今後もまだまだテーマになるだろう、と個人的には思う。
100年先に渡すバトンがどうなるか、残りの人生でよくよく見ていきたい。
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