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「持たざる者」の歩み方についてワーママ目線で考えてみた

以前、身近な王道キャリアワーママ像についての記事を書いて、その後「王道じゃない」ワーママの生き残り方についての考察を書いてみた。

それをきっかけにあることに気がつく。
ワーママは母親で働く人、そんなふうに括っても立ってる土俵は実に様々で、やりにくさや生きづらさもまた人それぞれと…

今日は自分が「持たざる者」であると感じるポイントを書いてみたい。ネガティブに聞こえることもあるので気が進まず、でも興味があれば「まとめ」へどうぞ…

王道を行くは「持ってる人」が多い

学歴、学歴を支える家庭の財力、近居の両親、理解のある配偶者…

王道キャリアワーママは明らかに恵まれていると見受けられることが多い。武器を「持ってる」のである。

もちろん、本人も努力し、類稀なる頭脳で人生を計画し実行していることは間違いない。しかし、都内に住む両親、都内にマンションを買う資金を出してくれる親、相続税対策で孫の教育費を出してくれる親、子育てを手伝ってくれる両親…

ふとした時に、やっぱり「いいなぁ」と羨むことを止められない自分がいる。

(私は上に挙げたいずれも持っていないので分からないけど、それはそれで干渉されたりと苦労もあるのかもしれないけど)

卑屈になってはだめとわかっているが

生まれ育ちは地方、大学は近所に虫やカエルが棲息する関東のいなかだった私。

就職で初めて人生で東京に出てきた。そして気づいた。

「東京出身者ってこんなにいるんだ」

自分が完全にマイノリティである。

東京出身者は東京の地理に詳しく教養があり文化的にも洗練されていると感じることが多かった。

なにせ遊び場や学生生活を送った場所が東京のど真ん中。芸能人や著名な方と同じ学校の出身の方もちらほらいた。業界最大手外資系企業で勤めた時は、有名な会社社長のご子息ご令嬢、小学校からエスカレーターの大学出身の方に出会ったりもした(皆、良い人で仕事もできた)。

私ってほんと田舎者だなあ、と落ち込むこともあった。もちろん、変えられないから気にしても仕方ない。

最初に勤めた会社は製薬業界で薬剤師の方が多くいて親も製薬会社に勤めていたり薬剤師の方が多い印象だった。また、「この人人徳あるな」と思ったら親が経営者だ、というのはよくあった。

親の職業観が子どもにも受け継がれるという概念を知った。

同時に「東京に住まう」親を持つことで子育てする際には東京で生きるのがうまい子どもを育てられる気がする。学校選びや環境の与え方などの基礎知識や勘やセンスが違う。もちろん、代々受け継ぐ不動産があるなどの経済的な面でも都会での子育てに有利なのは都会で育った親だろうな、と思う。

やっぱり、育った過程で培ったものはデカいなと思う。

私は「持たざる者」なんだろうなと感じてしまうことをやめられない。感じたから特に何、ってのはないけども。

そんな世界の人もいるのか、東京に出て来て知る

超名門校ということではないけど、上の子のときひょんな流れから小学校受験をすることに。

超名門校を受けるお子様の親御さんを塾で見かけると立ち居振る舞いもスマートでお辞儀が綺麗だったり、言葉遣いが丁寧で美しかった。

そして、親が送り迎えができないときに代打で現れるおばあちゃまの品の良いことと言ったら…!!!気品のあるおばあちゃま…きっと、ご自身もこの塾にかつて子を連れてお受験を経験したのだろうなと思う。

そもそも、そうしたお受験塾の存在を知る人の多くはかつてお受験をした人であろうなと思う。現に、超名門校となると祖父母までの出身校を願書に書かされるし、超でない名門校も親族の卒業生を書く欄が願書にある。

(もちろん、今は、共働き家庭や外国の方など、多様なご家庭がお受験に参入していると思う。

お受験塾に子を通わせて、家庭学習をフォローしたり、願書執筆や面接対策をするには親、それも「母親」の熱意や行動力、知力がものを言う。親が小論文を書く考査がある学校もある。

金持ちと結婚して玉の輿に乗る、なんて話が昔からあるけど、「祖父母も通った名門小学校に子どもを入れる」なんてミッションを嫁として達成するには自身が名門小学校出身でないと厳しい。

お受験塾で、赤ちゃんを出産したお母さんを目にした。受験生のお受験に差し障りのない5月に出産していた。年度の初めに出産するのはその子が年長になったときお受験で有利になるためであろう(成績には月齢差が出ると言われている)。お金持ちの子を育てるということはここまでやるということなのか、と感嘆した。

格違いのお金持ちと結婚するのは、お金持ちの家庭の女性である、そんな世界がある。

ちなみにそうして名門校出身者同士のネットワークが商社や巨大企業の人事戦略まで繋がっているのも有名な話。

中学受験のことをほんの少し

子どもが小学生になると頭にチラつくのは中学受験。

都内で育った友人たちは中学受験経験者も多い。

自分がよかったと思えることは子どもにも自信を持って勧められるし、自分がいてよかった環境は子どもにも与えてあげたいと思うだろう。

中学受験は賛否両論あるし子どもの性格、向き不向きもあるけど、「そういう世界がある」と知っているだけで導き方も違ってくるし、子になんでこんなことやるの?と反発された時どっしりとしていられそうだ。

もちろん、経験者でなくてもしっかり調査して説明することはできるだろうが。ここは言い訳してはならない。

それにしても、いなかの高校でトップ校と言えど上は難関大学、下は高卒までごちゃまぜだった私としては「中学一貫校で6年かけて大学受験する」と言う都会人の常識にぶったまげた。高3の夏からが受験だと思っていたよ、とほほ。

どおりで中学受験時点で大人顔負けの「読み書き計算」ができて6年かけて高校生が学ぶことプラスアルファを学んできた人たちの頭の筋肉はそりゃ一流である。研鑽は大切である。

まとめ

田舎から東京に出てきて、初めて知る世界がいくつもあった。

東京で子育てする上で、東京で子育てしてきたひとたちはもちろん先輩であり色々知っていたり持っていたりするのは当たり前である。世代を越えて培ったものならなおのこと。

「持っている人」には敵わない面が多くある。
いいなあ、と思うこともよくある。 

持たざる者?としてどう日々を生きるか?

きっと「持っている」人たちはそのことでそれなりのコストや労力やプレッシャーもあるだろうけど、そう言う人に接して学ぶのはおもしろい。時に役立つし、取り入れられることも多い。私の接する人たちは皆いい人ばかりだった。

そもそも「持ってる人」とか括るのもよくないかな、と今更になって思う。そもそも、持ってない人ってなんなん、とも思う。人はそれぞれ、勝手にくくっちゃ良くないな、と。

確かにワーママをして「実家が近い人」「親からの援助が得られる人」のアドバンテージはあまりにも大きいと思う。でも、だからこそ、持たざる者として一生懸命知恵を絞ることができる。

どんな仕事なら勝負できるのか、どうサバイブするのか、と。そして、同じように苦労している人の気持ちがわかることをありがたいと思う。苦労したから語れることがあるはず!

ただ、もし、東京で育つ自分の子達がいつか「持ってる人」的な立ち位置になる時があれば(あくまで、仮定の話)かつて私に教えてくれ、知恵を授けてくれた人たちのように人の役に立つように還元してほしい。

さて私は子どもたちに何かを持たせてやれるのだろうか?

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