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【書評】 世界最先端の研究が教える新事実 行動経済学BEST100

世界最先端の研究が教える新事実 
行動経済学BEST100

行動経済学で紐解く、仕事と人生を劇的に変える「集中力」と「目標達成」の秘訣


仕事で成果を上げたい、目標を達成したい、もっと充実した人生を送りたい…そんな思いを抱えている方は多いのではないでしょうか?

しかし、やる気はあるのに集中力が続かない、目標を立てても途中で挫折してしまう…そんな壁にぶつかってしまうことも少なくありません。

そんなあなたにこそ、今回ご紹介したいのが、「世界最先端の研究が教える新事実 行動経済学BEST100」(橋本之克 著、総合法令出版)です。

本書は、心理学と経済学を融合した「行動経済学」の最新研究をわかりやすく解説し、仕事と人生を成功に導くためのヒントを満載した一冊です。

特に、第1章「背中を押される行動経済学」では、集中力と目標達成に関する驚くべき発見が紹介されています。

仕事における集中力を高める魔法のテクニック

1. 締め切り効果:厳しい締め切りこそ、集中力を高める秘訣

人は、明確な締め切りを与えられると、脳が活性化され、集中力が劇的に高まります。

これは、「締め切り効果」と呼ばれる行動経済学の法則です。

本書では、デューク大学のダン・アリエリー教授が行った実験を紹介。

学生たちに3週間後に3本のレポートを提出する課題を与え、3つのグループに分けました。

ぎりぎりグループ:3週間後にまとめて提出

毎週締め切りグループ:1週間に1本ずつ提出

お任せグループ:自分で締め切りを設定

結果は、毎週締め切りグループが最も時間をかけて(84分)、ほとんどのミスを見つけたことがわかりました。

2. トンネリング効果:集中力が高まる一方で、視野が狭くなるワナ

締め切り効果で集中力は高まりますが、同時に「トンネリング効果」と呼ばれる心理現象も起こります。

これは、何かに集中したときに、まるでトンネルのなかにいるかのように対象以外のことが見えなくなる状態です。

締め切りを設定することで、集中力は高まりますが、視野が狭くなる可能性も忘れてはいけません。

3. 目標達成を容易にする、投資の心理から学ぶテクニック

目標を立てたものの、途中で挫折してしまう…そんな経験はありませんか?

目標達成を容易にするためには、「投資の心理」を理解することが重要です。

投資において、人は自分の資金が下がったときにマイナスを感じます。

つまり、つらくなりにくい目標を設定するには、マイナス体験を少なくすることが重要です。

具体的には、目標を小さなタスクに分割し、達成できた喜びを積み重ねることで、モチベーションを維持しやすくなります。


本書を読んだ感想として

本書は、行動経済学がどのように私たちの日常生活やビジネスに影響を与えているかを明確に示していますね。

経済学と心理学の融合によって、従来の経済学では説明しきれなかった人間の行動や意思決定に対する新たな理解が生まれたことが、興味深いです。

特に、「締め切り効果」という法則についての話は興味深いですね。

締め切りが近づくにつれて集中力が高まるという事実は、私たちの行動をより効果的に管理するためのヒントを与えてくれます。

また、目標の設定方法についてのアドバイスも非常に実践的で、自己管理や成果を最大化する上で役立つ情報ですね。

このような行動経済学の原理を理解することで、自分の行動や意思決定についてより客観的に見つめ直すことができるという点も重要です。

自己認識を高め、より良い行動や生活を送るためのツールとして、この学問は非常に有益であると感じました。


本書を特におススメしたい人

仕事で成果を上げたい人

人間関係を円滑にしたい人

お金を賢く貯めたい人

健康的な生活を送りたい人


本書とあわせて読みたいおススメの書籍

『FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』ハンス・ロスリング 著

『ワイド新版 思考の整理学』外山滋比古 著

『スタンフォード式人生を変える運動の科学 』ケリー・マクゴニガル 著


本書のまとめ

本書は、行動経済学の重要性とその応用に焦点を当てた書籍です。

著者は、行動経済学が心理学と経済学を融合した比較的新しい分野であると説明し、従来の経済学が抱える「ホモ・エコノミカス」という合理的な人間像に対する見方を変えた点を強調しています。

本書では、行動経済学が発見した人間の不合理な行動や判断に関する法則について詳細に探求しています。

例えば、一度手に入れたものに愛着を感じたり、罰金を支払うことで悪い行動を正当化したりする心理などが挙げられます。

さらに、人間が無意識に自己を合理的だと信じていることが明らかにされ、そのために同じ過ちを繰り返す傾向にあることも指摘されています。

本書の第1章では、仕事に関連するトピックスが取り上げられており、厳しい締め切りが生産性を向上させる「締め切り効果」について詳しく解説されています。

また、目標の立て方や管理方法についても、投資の心理を引き合いに出して説明されています。長期的な視点で目標を設定し、一喜一憂を避けることが重要であると述べられています。

最後に、行動経済学の知識を活用することで、自己の不合理な部分に気付き、改善することができると述べられています。

それによって、個々の行動や生活をより良い方向に向けることができると強調されています。


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