キャリパージャパン株式会社

キャリパージャパンは世界13か国・25業種・3万社のクライアントを持つ人事コンサルティ…

キャリパージャパン株式会社

キャリパージャパンは世界13か国・25業種・3万社のクライアントを持つ人事コンサルティング企業Caliper社の日本法人です。一人一人の「適性」を独自のメソッドで客観的に評価し、採用・育成・配属に活用することで、個が強みを最大限発揮できるチームづくりを実現します。

最近の記事

「チャレンジを楽しめる組織」の価値

人も組織も、チャレンジがないと錆びやすい 「営業畑」「経理畑」といった具合に、キャリアの話をする時に多くの人が「畑」という言葉を使います。人が長い時間かけて育ち、何らかの成果をもたらすというイメージから使われるようになったメタファーなのかもしれません。 それぞれの「畑」で、エキスパートとしてキャリア形成をしている人は自らの強みをよく理解し、その強みを十二分に発揮できている、と思われがちですが、あらゆることが昔ほどには安定していない現代にあっては、必ずしもそうとは言い切れま

    • 資質があるのに「リーダーになんかなりたくない」と言う人たち

      「なりたくない」と思うのはなぜか? 「女性活躍」のトレンドとは裏腹に、「リーダーになりたくない」と異動や昇進を固辞されるケースに頭を抱える人事担当者も多いのではないでしょうか。 女性に限ったことではなく、今や男性も然りですが、誰もが等しく出世したい、偉くなりたい、と考えていたのははるか昔のこととなりつつあります。ダイバシティや働き方改革の流れの中で、生き方や働き方には人それぞれの尺度や価値観があり、頑なに現状維持に留まりたいと考える人がいたならば、それはそれで尊重されなけ

      • 「女性活躍」を阻んでいる意外な壁とは

        「常識」という名のアンコンシャス・バイアス 結婚すれば、家庭に入る。 子どもが産まれれば、育児が優先。 主語のないこのテキストを読んだだけで、ほとんどの人(男性だけでなく、女性までも)が「女性のことだ」と認識してしまうでしょう。「女性活躍」が掛け声の大きさの割に、あまり進んでいないように見えるのは、そんな「常識」に原因がありそうです。 今、行政も企業も、躍起になって「女性活躍」を進めようとしています。SDGsを始めとするジェンダー平等の風潮だけでなく、法令や入札要件など

        • 会社側の「親心」が裏目に出やすいのはなぜ?

          従業員の扱いが、顧客並みの扱いに 働く側・働かせる側の関係値はこの数十年で随分と変化しました。「ブラック企業」「働き方改革」「ハラスメント」といった言葉がメディアでも取り沙汰されるようになり、反対に「労使」という言葉を耳にする機会が、昔に比べると随分減ったように思えます。昭和の頃にはあって当たり前だった従業員組合すらない、という会社も今では珍しくありません。 少子化に伴う人口減少ともあいまって、企業にとっての人材確保は死活問題です。正規・非正規を問わず、今や求職者や従業員

        「チャレンジを楽しめる組織」の価値

          採用後「話が違う」と感じるのは会社側のせい?働く側のせい?

          「話が違う」という人事のあるある この類のセリフが発せられるケースは、大きく2種類あります。ひとつは働く側が発する場合、もうひとつは会社側が発する場合です。 働く側が発する場合というのは、求人時の募集要項や、面談を通じて聞かれたことなどから、思い描いていた仕事内容と、入社してみて実際にアサインされた仕事内容との間に大きなギャップがある場合です。仕事内容だけでなく、やろうとしていることに対する周囲の理解度が低い、リーダーという触れ込みだったのに部下がいない、託された事業やプ

          採用後「話が違う」と感じるのは会社側のせい?働く側のせい?

          「クリエイティビティが発揮できない会社」と言われないために

          働く側と会社側のすれ違いはなぜ生まれるのか 私たちの周りにはたくさんのカタカナ言葉(その多くは英語由来)があふれています。本質がきちんと理解されて使われているうちは良いのですが、誰もが口にする流行語のような状態になると、意図や定義があいまいなまま言葉だけが独り歩きするようになり、思わぬ誤解やすれ違いを生む原因となってしまうことがあります。 最近の例で言えば「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がそれで、DX人材という触れ込みで入社してみたら、来る日も来る日もWebに

          「クリエイティビティが発揮できない会社」と言われないために

          まだ論じ切れていないリモートワークの功罪

          リモートワークは「甘やかし」? コロナ禍がもたらしたさまざまな社会変化のうち「リモートワークの広がり」は、企業側にとっても、働く側にとっても、様々な意味で大きなインパクトを与えています。 ラッシュアワーの通勤という「苦行」から解放されることで、精神的にも時間的にも余裕ができるのが大きい、という声はSNSなどでも実際に多く寄せられていますが、その他にも、隙間時間で家事や家族のケアができる、自分好みの室温や明るさ、椅子や机など快適な環境で仕事ができる、といったメリットを挙げる

          まだ論じ切れていないリモートワークの功罪

          「コミュニケーション能力」という謎スキルの落とし穴

          流行語としての「コミュニケーション能力」 いつの頃からか、採用において「コミュニケーション能力を重視する」という企業が増える傾向にあります。採用のための面談やグループ・ディスカッションで、会話をリードしたり、場を盛り上げたりする人物は目に留まりやすく「あの人はコミュニケーション能力が高いね」などと評されて、次の選考ステップに進む確率も高いようです。 将来ともに働く可能性のある人物を選定する基準としては、決して悪くないのですが、新卒も、中途採用の営業も、経理も、開発も、すべ

          「コミュニケーション能力」という謎スキルの落とし穴

          人と馬、見分けるのが難しいのはどっち?

          企業人事の基本は「採用」にある 「千里の馬は常にあれども、伯楽は常にはあらず」という箴言があります。「千里の馬」というのは有能な人材、「伯楽」とは馬を見分ける名人を指します。有能な人材というものは、どこかしらに居るものだが「有能な人材を見分けることのできる人材」はそう多くはない、という意味が込められています。 新卒採用のシーズンともなれば、「千里の馬」獲得のために面談要員として、現場からも人を動員する企業が多く見受けられます。企業によっては、社を挙げての一大イベントですが

          人と馬、見分けるのが難しいのはどっち?

          女性リーダーにあって、男性リーダーにはないもの

          混同されやすい「同権」と「同質」 女性には参政権のなかった明治時代のことを思えば、女性の権利は随分と改善されたとも言えますが、現代においてもなお、人事領域においては見直すべきところは決して少なくありません。「男女」という言葉すら、慎重に使わなければならない昨今ではありますが、生物学的、統計学的に認められる明らかな男女間の差異については、冷静かつ客観的な視点が不可欠です。 スポーツの世界において、男子競技と女子競技を分けることについて、あまり感情的な議論が巻き起こることはあ

          女性リーダーにあって、男性リーダーにはないもの

          従業員アンケートにひそむ落とし穴

          本人のことでも、本人にはわからない?! 経営者や人事担当者が従業員の意識を知るために、昔からよく用いられる手法のひとつに「従業員アンケート」があります。 低コストで運用できるITサービスなどの出現によって、アンケートにかかる手間は随分と減っています。しかし、アンケートの実施にあたっては、いくつかの注意すべき重要なポイントがあり、ここを誤ってしまうと誤った結論を導き出してしまう可能性があります。 たとえばある製品を購入した顧客に向けて「なぜその商品を購入したのか」と尋ねる

          従業員アンケートにひそむ落とし穴

          新システム導入時に人事担当者が絶対に忘れてはならないこと

          百花繚乱のHRM 企業の基幹業務にITが本格的に普及し始めたのは1980年代前後と思われますが、人事領域では給与計算などで意外に早くから、ITは入り込んでいたようです。昨今では「人材アセスメント」や「ジョブマッチング」といった言葉が取り沙汰されるようになり、HRM(Human Resource Management)とも称されるこの分野でも、さまざまなサービスやソリューションを目にすることが多くなってきました。 何億円ものコストを投じ、いわばオーダーメイドでシステム構築が

          新システム導入時に人事担当者が絶対に忘れてはならないこと

          「DX人材登用」が失敗する理由

          流行語の落とし穴 デジタルによる変革を表すDigital Transformation、略して「DX」はすっかり時代の寵児となった感があります。しかし、どの時代もそうであるように、言葉というものは口にする人が多くなっていくにつれて、定義や領域が次第に曖昧になってゆくものです。 いまや「EC」や「Eメール」に冠されているElectronicにとって替わられ、誰もが抵抗なく口にする「デジタル」ですが、「X」にあたる「トランスフォーメーション」については、あまり意識されないまま

          「DX人材登用」が失敗する理由

          経営を失敗に導くリーダーの8つの資質

          道をはずす要因「ディレイラー」 「ディレイラー」と言えば、自転車好きな方にはお馴染の言葉ですが、自転車で変速器を指す「ディレイラー」はフランス語由来でderailleurと綴ります。人事用語の「ディレイラー」はderailer。レールを表すrailにdeとerがくっついたもので、直訳すると「レールからはずれるもの(要因)」となります。 個人個人の性格や気質は、仕事においても重視されなければならない、というお話は前にも触れていますが、企業の代表や役員といった、いわば経営幹部

          経営を失敗に導くリーダーの8つの資質

          「不祥事を起こしそうな人を検出することはできますか?」

          雇用する側・される側双方にとっての幸せ ごく稀にですが、私たちのところに舞い込む様々な企業の様々な依頼の中に「不祥事を起こしそうな人をあらかじめ検出できないか」というものがあります。が、当然のようにこのような依頼はお断りしています。 キャリパープロファイルには人のモラルや遵法精神を測る指標は含まれていませんし、そのような目的のために開発されたものでもありません。そもそも雇用者が被雇用者に向けて、そのような検定を行おうとすること自体が道義に反します。 私たちのキャリパープ

          「不祥事を起こしそうな人を検出することはできますか?」

          動機が弱くても抜群の成果を上げている人の正体

          動機は強ければ良い、という訳ではない 既に何度かご紹介しているキャリパープロファイルは、その人固有の「内的動機」を客観的に測定し、実際の行動にどのような影響を及ぼすかを判断する上で、極めて有用であることが世界的に認められたソリューションです。国や人種を問わず、職種・職位の適性を判断することが可能ですが、適性の判断には、以下に示す21の指標が主に用いられています。 このような指標を目にすると、往々にして「数値の高さ=適性の高さ」といった印象を受けがちですが、もちろんこの指標

          動機が弱くても抜群の成果を上げている人の正体