宇宙戦艦ヤマトに憧れた青春がここに。「夢と情熱が広がる造船所」目指せ! 造船のエキスパート!
京浜ドック㈱子安工場 修繕部 機関電気課入社2年目の竹田 博文さんにWEBインタビュー!
造船所で働く職員に密着! 中小造工会員造船所社員インタビュー企画第3弾! 今回は、タグボートの建造造船所としてトップランナーである京浜ドック㈱に入社2年目の子安工場 修繕部 機関電気課 竹田 博文さんの生の声をお届けします。
東京都三鷹市出身の竹田さん。誰にも負けないくらい船が好き。船への熱い情熱と積極的な行動力、真面目な人柄から造船所への就職という夢を実現!
今では京浜ドック㈱でタグボートの救世主となった竹田さんのお仕事とプライベートに迫ります!
―――こんにちは!本日はインタビューにご協力頂きありがとうございます。どうぞよろしくお願いします!
はい!こちらこそ、よろしくお願いいたします。
・ ・ ・
礼儀正しくて、明るく、入社2年目とは思えないような落ち着いた雰囲気の彼の趣味は、自転車でサイクリング。特技は、タグボートのペーパークラフトを自分で設計してつくること!
宝物は学生時代から使っている製図道具と、才能溢れる竹田さん。まずは、就職後の生活について聞いてみました!
―――東京都三鷹市のご出身とのことでしたが、現在はどちらにお住まいですか??
はい。就職を期に神奈川県横浜市で一人暮らしを始めました。寮や社宅ではないのですが、月2万円の住宅手当があり、とても助かっています。
―――京浜ドック㈱までの通勤はどのようにされていますか?
はい。電車と徒歩で1時間くらいですかね。通勤自体は45分程度で行けちゃうのですが、小さい頃から船や車、鉄道などの乗り物が好きで、朝は駅で鉄道の写真を撮ったりしながら出勤しています。
―――趣味の時間も大切にされていて素敵ですね!三鷹市のご出身とのことでしたが、なぜ造船業界を選ばれたのでしょうか?
そうですね。やはり小さい頃から乗り物が好きだったので色々な乗り物に興味がありました。その中でも船を好きになったきかっけは「宇宙戦艦ヤマト」を見た時に衝撃を受けたことですね。それから船が好きになったのですが、乗ったことがなかったので強い憧れがあり、造船業界へ進みました!
ここで気になる竹田さんの1日のルーティーンを教えてもらいました!
5:00 起床
朝ごはんの塩おにぎりを食べて支度
6:30 家を出る
7:30 出社
もう一つの塩おにぎりを食べる
8:00 全体朝礼・業務開始
8:30~12:00 点検・検査
12:00~13:00 休憩
(お昼は会社で頼めるお弁当を食べながら音楽を聴いてリラックス)
13:00 午前中の引継ぎ、点検、検査等
17:00定時
19:00 残業・退社
夕食は外食に行くことも
20:30帰宅
次の日の塩おにぎりの準備、家事、趣味の時間を過ごす
(毎日欠かさずおにぎりを3つ用意するそう!)
23:00 就寝
竹田さんは、京浜ドック㈱子安工場で修繕部に所属され、主にプロペラの修繕を担当されています。
船のプロペラはとても大きく、定期検査でプロペラを含むエンジン周りを解体するのに、10~11人で協力して一斉にバラしていくこともあるとのこと。
お昼ご飯は会社で頼める1食500円の日替わり弁当! 1人暮らしのため、お弁当がでるのが有難いと話してくれました。
―――朝ごはんには塩むすびをつくったり、帰宅後に家事をしたり、家庭的な一面も竹田さんの魅力だなと感じました!休日は何をして過ごされていますか??
そうですね、土曜日は出かけがてらスーパーに食材を買いに行ったりしていますね。 僕は船や乗り物が好きなので、休日は、タグボートを見に横須賀まで行ったり、船を見つつ自転車でサイクリングをしたりするのが好きですね!日曜日は、次の日のこともあるので、家でペーパークラフトをつくったりしてゆっくり過ごしています。
就職は新たな挑戦!京浜ドック㈱なら叶えられる夢がある。
工業高校で造船は学ばなかった?!新人研修で超スキルアップ!
―――今までのお話で竹田さんの乗り物、そして船への愛がすごく伝わってきました。学生の頃から造船を学ばれていたのですか??
はい。僕は東京都府中市にある工業高校の機械科を卒業していまして、その時は実技だと旋盤や溶接など、座学では原動機や製図などを学びました。
実は造船に関する学科は無い学校でしたので、学生時代には造船については学んでいませんでした。
―――そうだったのですね!どのようにして京浜ドック㈱を探されたのか教えてください。
はい! 工業高校に入った時から造船業界に興味がありました。その時は僕のいた学校に造船業の求人はほとんどきていなかったんです。
ですが、学校の先生に「造船業界へ進みたい」と相談をしたところ、先生が幾つかの造船所を紹介してくれました。3年生の夏には、会社見学に参加して実際に先輩方が業務に取り組む姿を見ることができました。
―――その時に、タグボートの建造で有名な京浜ドック㈱を選ばれた理由は何だったのですか?
京浜ドック㈱を知った時に、初めて「タグボート」というものを知りまして、自分でYouTubeでタグボートがどんな動きをしているのかということを調べていく中で、このタグボートを造ったり直したりするのってすごいなと思いましたので、京浜ドック㈱へ就職を希望しました!
―――きっかけはタグボートだったのですね! タグボートのどんなところが好きですか?
タグボートの駆動は、シャフトから直接プロペラを回転させるのではなく、旋回式推進機が一般的でその場で回ったりもできるという機敏さが好きです!
―――ありがとうございます。少し話が戻ってしまいますが、学生時代には特に造船を学ばれていなかったとのことですが、京浜ドック㈱に就職されてから何か研修とか、造船について学ぶ機会があるのでしょうか?
はい! 僕の場合は就職した時がちょうどコロナの真只中でしたので、現場研修に少し影響がでたこともあり、社内研修は半年間程度の期間がありました。1カ月間は修繕の現場研修で、残りの期間は新造船の現場研修でした。
社内研修では、先輩の業務を見せてもらったり、分からないことは聞いたりしてやれるところはやってみるというかたちで少しずつ教えてもらいました!
その後「東日本造船技能研修センター」というところがありまして、そこで外部研修が3カ月間あります。研修センターでは造船についての座学や、ガス溶接などの様々な実習を受けたり、資格を取得したりすることができます!
外部研修は学びながら、他の造船所の方々と交流を持てる機会にもなるので、楽しいと思います。
京浜ドック㈱で培った技術に情熱と誇りをもって!
タグボートのように力強く、船を支える救世主に!
―――就職は新たな挑戦だったと思います。しっかりとした研修で今では造船業界に多大に貢献される姿がとてもかっこ良いです! 実際に就職されて、プロペラの修繕をご担当されている中で、やりがいや大変なことは何ですか?
そうですね、やはり自分たちが修理したプロペラがちゃんと動いて、海の上を走っているのを見るとワクワクするというか、感動します。
大変なところとしては、検査の種類によってバラしたり組立てたりするのですが、タグボートのプロペラとはいえとても大きいので、力仕事も多くそういった面では大変かもしれません。
―――入社時にくらべて、自信が持てるようになったスキルはありますか?
はい。修理したプロペラを取りつける時にプロペラに油圧をかけて押し込みをするのですが、同僚と協力しながら進められるようになりました。あとは、ラインシャフトの船の軸の計測が得意です!
―――ありがとうございます! では、反対に失敗談などもしあれば教えてください。
Zペラ(全方位での操船を可能にした推進装置)の定期検査の時に、計測する位置を間違えて計測値が少し違っていまして、先輩に叱られたことが一番の失敗談ですね。
―――そういった時にどのように乗り越えられたのですか?
その時は自分の中で、できると思い込んでしまっていた部分があったので、計測の仕方を写真で残して、頭に叩き込むことで失敗を繰り返さないようにしたり、自分を過信しないというところに気を付けて取り組むようにしています。
―――京浜ドック㈱は研修もあり、見守りながらも指導をしてくれる先輩方がいて、技術を受け継いでいく体制が整っていると感じます。竹田さんの中で、職場の同僚や先輩を一言で表すとどのような言葉になりますか??
一言で表すと「明るい」ですかね!
コロナが終息しはじめたということもあって、3月の終わりに初めてプロペラ班で打ち上げに行きまして、後輩も同僚も先輩もとてもノリが良く、その時も明るくていいな~と改めて感じました。年齢層が幅広く、先輩後輩の上下関係は保ちながらも、気さくに話せる陽気な雰囲気があります。
―――社内制度の中であって良かったと思うものはありますか?
業務の状況にもよりますが、比較的に有給は取りやすいです!
あとは、福利厚生で「ハマふれんど」という制度がありまして、横浜市内に事業所があると利用できるみたいなのですが、映画、野球、サッカーなどのチケットが安く買えたりするもので、僕も1度崎陽軒の割引サービスを利用したことがあってすごく良かったです。
―――京浜ドック㈱の好きなところを教えてください!
好きなところは、公式キャラクターが可愛いところです!(笑)
タグボートをイメージした「ケイちゃん」と「ドク博士」というキャラクターがいまして、イラストを描いている方のInstagramもフォローしてます!
機械の魅力を追求した学生時代。
10年後は研修で携わった新造船の修繕を!
―――全然質問が変わってしまいますが、学生時代に部活動とかはされていたのですか?
はい!自動車整備部に入っていました。
―――どのような活動をされていたのか教えてください!
自動車整備部では、HONDAが主催する「エコマイレッジチャレンジ」という1リッターのガソリンで何㎞走行できるか?をテーマに、効率化を追求してマシン設計し燃費性能の高さを競う大会に参加したりしていました!
―――とても楽しそうですね! 最近では何か嬉しかったことや、楽しかったことはありますか??
最近楽しかったことは、高校時代の友達に誘ってもらって遊んだことですね。車好きの友人なので、横浜の日産のギャラリーに車を見に行きました!
―――同じ趣味を持ったご友人との時間、気分転換になりますね! いきなりですが(笑)最近買った高いものを教えてください!
全然高いものではないのですが、最近買ったものは「YOASOBI」の曲がすごい好きでCDを買いました!それが1万円以内くらいでしたね(笑)
―――YOASOBI良いですよね!私たちも好きです(笑)竹田さんの10年後の夢を教えてください!
10年後の夢は、昨年の現場研修の際に携わった新造船が10年~12年くらいで売船になるので、そのタイミングで恐らく最後の修繕を受けに工場に入ってくるのではないかと。なので、僕が最初から携わった新造船が売船となる前の最後の修繕をして、お見送りしてあげたいですね。
入社後に造船を学び、京浜ドック㈱で船を支える竹田さんが就職活動を振り返る! 自身の経験が後輩の新たな選択肢へ!
―――もし、今就活生だったら持っておきたいスキルや資格はありますか?
そうですね、京浜ドック㈱に入社するにあたっては特に資格などは必要なく、入社後外部の研修で資格を取得することができるのですが、検査をする場合には、機械検査技能士の資格があれば、知識として役に立ったのではないかと思いました。
―――母校の先生から「先輩の進路体験談を聞く会」の講師に呼ばれたことがあるとお聞きしたのですが、その時はどのようなお話をされたのでしょうか?
はい(笑)部活の時の恩師からお話がありまして、母校の機械科の3年生に向けて、仕事をするということはどういうことなのか、ということや、実際に仕事をしている中で経験したことについてお話をしました。
―――後輩の方々が造船業界を目指してくれたり、選択肢の1つとして考えてもらえたりしたら嬉しいですね!
そうですね。元々、僕の母校では造船の求人がきていなかったのですが、僕が入社したことをきっかけに、京浜ドック㈱が毎年、僕の母校に求人をだすようになり、実は僕が入社した翌年にも、母校の後輩が入社して今一緒に働いているんです。
―――先輩が切り拓いた道が、後輩の選択肢になっているということですね。よく、面接の時に学生の時に力をいれたことについて聞かれることもあると思いますが、もし、もう1回就職活動をしている時期に戻れるとして、こういうことをしていたら更に厚みのあるエピソードになったなと思うことはありますか?
はい。エピソードではないかもしれませんが、僕の場合でいえば学生時代の経験も含め「どれだけ機械に興味があるか」ということや、「どれだけ船が好きか」という気持ちなど自分の思いを自分自身でよく理解したうえで整理して、その思いが伝わる言葉でアピールすることも面接対策として大切なのではないかと思います。
竹田さんは入社してから造船を学び、日々、向上心と探求心を持って業務に取り組み1年間でタグボートの修繕スキルを身に付け船の救世主となりました。憧れの船と大好きな機械に携われる造船業という世界に巡り合えて良かったと話してくれました。京浜ドック㈱の充実した研修制度、安心して挑戦できますね!
業務の合間にインタビューにかけつけてくれた竹田さん。どの質問にも真剣にお答え頂きました。
当会のインタビュー企画第3弾にご協力頂き本当にありがとうございました!
「竹田さんからのメッセージ」も頂いてます。
中小造工公式Instagramで見ることができますので、今まさに就職活動中の方、必見です!!
当会(中小型造船工業会)のInstagramはこちら↓
今回インタビューにご協力頂いた京浜ドック㈱のHPはこちら↓
当会(日本中小型造船工業会)のHPはこちら↓