発想(イデー)は 単純明快 〜 島暮らしの記録
今回 紹介するのは こちらの一冊
ムーミンで知られる トーべ ヤンソン
先ずは、気になってメモしたいくつかの パラグラフを
書き留めておきたい
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珍しく 穏やかな天気だ
海上警備隊も 回収に出た
ところが、風が南向きに変わる頃に早くも獲物は
流されてしまった
気落ちするまい
よくあることだ
『 たまには ほかの浜の連中に幸福を譲ってやってもいい 』
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隠し小部屋はどうする?
と わたしが訊く
『 見つけたい人が 見つければいい 』
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あれやこれやに 疲れると
わたしは しばらく 木挽場に こもる
木挽場の発想(イデー)は 単純明快だ
きがねなく 木片を 挽いたり 割ったり
『 誰にも 干渉されず いい匂いが するうえ
ようやく 自分の 思いどおりになる 』
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ママから はぐれたせいで 、 みなしごたちと呼ばれる
二羽の雛がいた
彼らは いつも いっしょで 長いあいだ 溜り水で遊び
砕け波に乗って
ジェットコースターを 愉しみ
やがて 大きくなって
わたしたちの 知る 限り
『 死ぬまで しあわせに 暮らした 』
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特に 好きな箇所を 『 』で 強調してみました
紛れもなく 幸福に生きる エッセンスが
散りばめられています
人目を気にするでなく、時には アクシデントにさえ
愉悦を見出す
他者への 押し付けがましい愛ではない
思いやり
承認欲求への さりげない 提言とも取れる
エスプリ
シンプルに 逞しく 自由を謳歌し 自分の好きなように
命の味覚を 舌のうえに のせる
こんな 人生を わたしは 愛する
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