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2023年C-I Baseball活動報告

いつもC-I Baseball「トレーナーマニュアル」をご購読頂きありがとうございます!
C-I Baseballの増田です。

2023年5月でC-I Baseballは4年目を迎えました。
2023年は新たに12名のメンバーが加わり約50名となりました。
少しずつではありますが、野球現場に理学療法士・トレーナーを派遣する、一人でも多くの選手に関わるというVisionを形にすることが出来ています。
2023年もスタッフ・メンバーと協力し、【情報発信・育成・チームサポート】を行ってきました。

今回のnoteでは2023年のC-I Baseballの活動内容を皆さんにご報告させて頂きます。

■2023年C-I Baseball活動報告

■情報発信 セミナー事業

C-I Baseballでは「野球に関わる人全てに正しい情報を配信する」をテーマにセミナーを開催しております。
本年も「投球障害、腰椎分離症、スポーツ栄養学、球速のバイオメカニクス」など数多くのセミナーを開催致しました。
多くの方にご参加頂き、非常に有意義なディスカッションをすることが出来ました。
知識を共有していくことで、日本野球界に貢献できれば幸いです。

○最新セミナー情報

バッティングのバイオメカニクス

講師に株式会社DAH 高木紀史さんをお招きし「バッティング動作のバイオメカニクス」について全2回コースでお話頂きます。
ピッチングのバイオメカニクスについては多くのセミナーが開催されていますがバッティング動作についてはC-I Baseballセミナーしか開催していまいせん!!
参加ご希望の方は下記のリンクよりご参加下さい!!


■育成プログラム

4期目に入りました「C-I Baseball育成プログラム」では
より専門性の高いスキルを学ぶために3つのコースを開催しました。
野球に関わるトレーナーとしてベースラインとなる「基礎知識」を学ぶながら自分が高めたい「専門性のスキル」を向上させるためにコースを分けました。

○臨床コース

臨床コースでは、「投球障害肩」をテーマに6ヶ月間全8回にて開催しました。
講師はC-I Baseball-I Baseballスタッフの小林弘幸、新海貴史がベッドサイド〜パフォーマンスアップまでの理論・技術・トレーニングについて解説しました。

・臨床コースの様子

○受講メンバーの声

・4期生 黒石さん
【コースを受講した経緯・理由】
野球での自分自身の怪我や周囲の怪我を経験したことで野球で怪我した人を助けたいという思いがあり、本格的に学ぼうと思い受講しました。
【実際に受講しての感想】
肩関節のエコーを用いた触診や細かい解剖、投球動作に特化した段階的なトレーニング(ベッドサイドからグラウンドレベルまで)と内容が充実しており、自分にとっては新鮮な知識ばかりでどの講義も楽しく受けれました!
【学びになったこと】
投球障害に対する評価から治療までの一連の流れを体系的に学ぶことができました。その中でも特にエコーでの筋や末梢神経に対する評価・治療やベッドサイドでの徒手的な腱板エクササイズが勉強になりました。
【臨床や野球現場に活かされたこと】
私はまだ野球現場に出ていないのですが、クリニックに来院する野球少年はもちろん一般的な肩関節疾患の患者さんに対しても体系的に評価、治療ができるようになった。

・4期生 小野寺さん
【コースを受講した経緯、理由】
草野球で野球肩の方がいて、ノートを参考に勉強させていただいていました。
しかし治せず、苦難していたところこういうコースがあることを知り、受講させていただきました。
【実際に受講しての感想】
ノートでもとても勉強になったのですが、実際のオフラインだと常々でる質問がすぐできることもそうですが、触り方は詳しく知れるし、治療イメージなどがとても沸きやすかったです。
【学びになったこと】
特にエコー下徒手療法、スポーツをやっている方の強度の高いトレーニングが知れたことが大きかったです。普段はそこまで強度が求められる方が少ないためあまり知らなかったです。
【活かされたこと】
実際に中学2年性のピッチャーが野球肩で来られて、2ヶ月ほどで復帰していただくことができました。野球のリハビリに携わっている方達と知り合うことができたのもとても大きかったです。今年はありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

・4期生 高橋さん
【コースを受講した経緯・理由】
スポーツ現場への興味を持っていた中で、元々自分が経験してきた野球の現場へ還元が出来るビジョンがイメージ出来たため、基礎の構築をした上で今後に活かしたいと思い受講を決心しました。
【実際に受講しての感想】
基礎的な考えや知識ももちろん丁寧に教えていただけましたが、実際の現場での経験を基にした意見・考え方等もお話を聞くことができ、得られるものがたくさんあり普段の臨床での取り組み方にも変化がありました。
【学びになったこと】
私は現場にまだ出ていないのですが、普段の臨床への活かし方も併せてご指導いただけたため、職場での取り組み方にも変化がありました。現場だからという取り組み方ではなく、臨床でも活かせる技術・考え方を学ぶことができました。
【臨床や野球現場に活かされたこと】
治療で行き詰まったときや取り組み始める際の引き出しの幅が広がったと思っています。

○インソールコース

インソールコースではC-I Baseballスタッフの須藤が講師を務めました。
インソール作製のコンセプトは「誰でもつくれるインソール」としています。
もちろん最低限の足部解剖・運動の知識は必要となりますが、足部を診る経験の少ない方にも合わせた解説をしていただいております。

インソールコースでBasicコース内でお伝えしている3つのポイント!
・距骨下関節/横足根関節/足趾

この3つの部位に焦点をあてインソール作製のベースとなる評価を進めていきます。

・インソールコースの様子



○受講メンバーの声

・2期生 久我さん
【コースを受講した経緯・理由】
 インソールに興味があったため。
【実際に受講しての感想】
 “インソール作成は感覚的で難しいもの“という先入観が当初はありましたが、理論立ててわかりやすく説明してくださり、初心者でもすぐに臨床に生かすことができた。自分の一つの武器としてインソールを用いることができるようになった。また講師や受講者同士で実技を行う過程でさまざまな情報を共有することができ、知識や交流の幅も広がりました。
【学びになったこと】
 インソールを作成できるようになることはもちろん、インソール作成に必要な足部や動作評価まで視点も学ぶことができた。
【臨床や野球現場に活かされたこと】
 有痛性外脛骨や足根洞/足根管症候群などの足部疾患の患者に対し、インソールを使って患部の保護を行えるようになり、臨床に役立てている。また、動作の修正や誘導も行えることができるため、“リハビリテーション“に関連したものだけでなく、効率的な”トレーニング“を行うための土台としてインソールを活用することもできている。

・2期生 吉田さん
【コースを受講した経緯・理由】
アマからプロまで、野球選手に対して即時に動作を変え、結果を出す須藤先生の臨床を見て、一度体系的に学んでみたいと思ったためです。足部でのアプローチによって、全身の動作が変わることを見て、これを自分でも出来るようになったら強いと感じました。
【実際に受講しての感想】
削りにより作成するインソールは、評価技術に加えて、削る技術が必要なため、思うように結果が出ないと感じることが多かったです。パッドによるインソールは再現性が高く、動作を変え、初学者でも少しずつ結果を出しやすいと感じました。
【学びになったこと】
削らないでパッドを張るだけといっても、
・パッドの種類(厚さ・素材・形)
・貼付場所(数ミリ単位で変化)
・靴の形態との調整
といった様々な因子が絡み合っており、大変難しいと感じます。
そのアプローチを須藤先生の直近で体感出来ることはとても勉強となります。
【臨床や野球現場に活かされたこと】
日常の臨床において、1単位20分という限られた時間内でも、患者様へパッドを処方し、動作を改善できるようになったことは、大きな成長だと感じました。
今後は野球現場においても、選手の足部に対してその場でアプローチ出来るようになっていきたいです。


○トレーナーコース

トレーナーコースでは、株式会社DAHの高木紀史氏を講師にお招きし
オンライン中心に全24回の内容でトレーニングの基礎から各動作のバイオメカニクス、方法論を学びます。

各項目の最後にはオフラインでの高木氏による
トレーニングセッションも開催されます。
トレーナーとして必要な知識を徹底的に学び尽くせるコースとなっております。

・トレーナーコースの様子

○受講メンバーの声

・1期生 北山さん
【コースを受講した経緯・理由】
現場においてトレーニングの知識がもっと必要だと痛感していたため。
【実際に受講しての感想】
想像以上の情報を得られた。
基礎的なことでも知らないこともあったため受講してよかった。
【学びになったこと】
物事を本質的に捉えようとしている姿勢が凄く勉強になった。
【臨床や野球現場に活かされたこと】
キューイングはかなり気をつけるようになったことと、指導者も含めてあまりいいキューイングが出来ていないことに気づいた。

・1期生 野坂さん
【コースを受講した経緯・理由】
野球現場で活動する際には、
トレーニング、コンディショニングやケアなど多方面の知識が必要となるため、さらに自分の知識を深めたいと考えて受講を決意しました.
【実際に受講しての感想】
トレーナーとして活動するためには
バイオメカニクスの知識
野球の動作特性
だけではなく、感覚的な部分であったり
選手がどうやったら本当の意味で
成長していけるのかを論理的に
考えていくために、専門知識以外ではなく
より深く、広い知識が必要であることを学びました。
【学びになったこと】
⚪バイオメカニクス
⚪キューイング
⚪制約主導(エコロジカル)アプローチ
⚪コレクティブエクササイズ
上記が特に自分の中で学びになりました.
【臨床や野球現場に活かされたこと】
今までの思考の幅では、
一方向性の思考しか出来なかったが
トレーナーコースを受講することで
多方向性の思考をすることができるようになりました.
そのおかげで、選手のニーズだけでなく
指導者とのディスカッションが活発になり
意見を求められるようになりました。
よりトレーナーとして、現場での必要性を高めることができました。

・3期生 三輪さん
【コースを受講した経緯・理由】
トレーナーとして働きたいという思いのもとに受講
自分の知り得ないパフォーマンス領域の話を知っている状態で現場に出たかったから
アマチュアではPTからSC領域まで求められることが多いから
【実際に受講しての感想】
質問を1したら10で返して貰える高木さんのもと学べることはとても嬉しいですし、現場での引き出しが増えました。
【学びになったこと】
トレーニングメニュー構築のイロハを学び、現場で実践することができたのが1番の学び
【臨床や野球現場に活かされたこと】
運動軸やキューの入れ方を意識して選手に還元することができた。野球選手に対してのみならず普段の臨床上他のスポーツにも活かすことができた


■チームサポート

2023年は新たに大学野球、リトルリーグの2チームのサポートが開始しました。
大学野球部:全日本大学野球選手権の出場経験があり1部リーグに所属している大学野球部
リトルリーグ:世界一、全国優勝経験があるリトルリーグチーム

「チームサポート」では、スタッフだけでなく育成プログラムで知識・技術を学んだ育成メンバーもチームに派遣されます。
学んだこと、体得した知識を発揮出来る環境があるのもC-I Baseballの強みです。

○大学野球チームサポート

2023年7月より代表の増田とともに3名のメンバーが派遣されています。

普段は医療機関に勤務している3名のメンバーが週1回ずつ大学野球野球というアマチュアではトップレベルの環境に身を置いています。

大学野球現場の活動
・選手のトレーニング
・コンディショニング
・外傷の対応
・障害の対応、復帰へのサポート
・障害予防
・フィジカルチェック等の測定

医療機関では経験することの出来ない、トレーニングやコンディショニング、外傷の対応等を行います。
派遣された育成メンバーの3名は、医療機関と野球現場とのギャップに悩みながらも、日々努力し勉強し今では立派なトレーナーとして
選手やチームに関わることが出来ています。

派遣されているメンバーの実際の声はこちらからご覧下さい。

○リトルリーグ

2023年1月より世界一、全国優勝経験があるリトルリーグチームのサポートを行っております。

リトルリーグは年齢ごとにカテゴリーが分かれており
C-I Baseballでは、メジャーリーグ(5年生〜中学1年生)とマイナーリーグ(3〜4年生)の2つのカテゴリーに関わらせて頂いております。

現在は、代表増田、副代表佐藤に加えて3名の育成メンバーがチームサポートに参加しています。
リトルリーグではチームトレーニングを中心に行っております。
リトルリーグ選手に「身体のベースの構築」をテーマに毎月1回トレーニング指導をしております。

小学生が中心であるため、トレーニング内容や強度、キューイングの方法など様々なことを工夫しております。
育成メンバーからの声では「どのようにトレーニング集中させるか?」が共通した課題として挙がりました。

普段関わっている高校生や大学生と比較すると小学生は「集中の持続」が難しいです。
どのように集中させるかは、トレーナーごとに様々な工夫をしています。
実際に何を感じて、どう工夫しているのか?

下記の記事でご紹介しています!!

■新プロジェクトスタート

○C-I BaseballAcademy

2024年1月よりC-I BaseballAcademyの運営をスタートします!
高校野球、大学生、トップアスリートと関わる中で「基礎的な運動機能の構築」の重要性を感じておりました。
基礎的な運動機能が備わっていないまま、高校、大学野球に進み障害を起こしてしますケースがあります。
このようなケースへの改善として、小学生の時期から運動機能の構築をすることが必要であると考え、今度C-I BaseballAcademyを立ち上げることになりました。

○基礎的な運動機能を構築する Base Up Traning

C-I BaseballAcademyでは野球の指導をするのではなく
「身体を動かす基礎を向上させるためのトレーニング」を行っていきます。

1月からの本格始動に向けてスタッフ・育成メンバーで協力しながら
プログラム作成やトレーニング案などそれぞれの強みを活かしながら構築しております。
0から1を作り出す作業のため、大変なこともありますが
選手のため、野球界のためにC-I Baseball一丸となりAcademyを運営していきます。

この後の活動を日々報告していきます。

○C-I Baseballフォーラム開催
第1回C-I Baseballフォーラム「野球トレーナー・セラピストで繋ぐ輪」

C-I Baseballのテーマでもある「輪を広げる」活動として
フォーラムを開催します。
野球に関わるトレーナー・セラピストの方に参加して頂き、意見交換・ディスカッションをすることで最新の知見や新たな発見、皆さんの知識の向上になることを目指しております。
また、トレーナー・セラピスト一人の力では関われる選手の数に限りがあります。「輪」を広げることでより多くの選手やチームに関わることが出来ます。
関わる数が多くなればなるほど、怪我に苦しむ選手、パフォーマンスが上がらなくて悩む選手を救うことが出来ます。
皆さんも一緒に日本の野球選手を救っていきましょう。

第1回 C-I Baseballフォーラム概要
●開催日:2024年3月10日 日曜日
●時間:10:00〜16:00
●場所:東京工科大学 蒲田キャンパス
●参加費:一般4000円(早割3000円) 学生1000円

メインシンポジウム
「各ステージにおけるトレーナーとしての取り組み」
プロ野球、大学野球、高校野球トレーナーがそれぞれの現場での取り組みを紹介します。

参加ご希望の方はこちらのフォームよりご応募お願い致します。


○一般演題大募集 あなたの経験を共有しよう!

C-I Baseballフォーラムでは参加者の方からの「一般演題」を募集しています。
皆さん経験・知識・技術を共有しましょう!
輪を大きくしていきより良い野球界を一緒に作りましょう!!

募集内容
テーマ:「野球に関わるもの」どんな内容でもOKです!
     ①活動報告 ②研究発表 ③ケースレポート
エントリー方法:申込みフォームから演題タイトルを登録
抄録:1200字程度の抄録を提出
発表時間:10分程度
発表形態:スライドを表示しての発表



■まとめ

今回は2023年のC-I Baseballの活動内容をご報告させて頂きました。
C-I Baseballが4期にわたり活動を続けられているのも
いつも運営、育成、チームサポートを一緒に行ってくれるスタッフ陣、C-I Baseballでの活動をしたいと参加してくれているメンバー、そしていつもご協力頂いている講師の方々のお陰です。
誰か一人の力ではなく、皆で同じ方向を向き、協力し合える関係だからこそ「輪」が広がっていっています。

この「輪」をより大きく、そして影響力のある「輪」に出来るよう
ごれからも尽力致します。

2023年も大変お世話になりました。
2024年も引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

C-I Baseball スタッフ・メンバー一同 

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【C-I Baseballトレーナーのトレーナーマニュアル】 投球障害肩・肘、腰痛、捻挫、肉離れ、下肢障害など野球におけるケガの関りを専門…

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