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褌(ふんどし)のスゝメ

突然ですが、冒頭の写真のような褌(ふんどし)を使ったこと、ありますか?
この褌は、六尺褌と呼ばれるものです。実は私は過去に「もっこ褌」や「越中褌」といった褌を使ったこともあるのですが、この六尺褌が最高です。今回は六尺褌の良さを語らせていただきます。

六尺褌は温かく涼しい

いきなり謎な表現で申し訳ないのですが、六尺褌は何故か不思議と、毛糸のパンツと同じように、お腹が温かいです。それでいながら、陰部はムレずに涼しいです。
もう、これだけで快適なのですが、更に快適なことがあります。それは…

六尺褌は動きやすい

六尺褌は動きやすいです。色々なデザインの下着がありすが、恐らく六尺褌が一番、動きやすいのではないでしょうか。なんと言うか、日常生活レベルからして足さばきが違う感じさえします。
元から食い込ませているので、お尻に食い込む心配はないです。キュッと締めておけば、ちょっとやそっとでほどける心配もありません。これまた奇妙な表現で申し訳ないのですが、安定感バツグンなのです。

六尺褌は背筋が伸びる

先の動きやすいということにもつながるのですが、六尺褌を締めると、腰が立つ感じがします。椅子に腰掛けても腰が曲がらないで、しっかり大臀筋の上に腰が立っている感じがするのです。腰が乗っているとでも言えば良いのでしょうか。
腰が曲がらずに立っているから、自然と背筋が伸びます。歩く時も自然と視線が高くなります。視野が広がる感じです。肩甲骨のあたりの余計な力も抜けて、身体の重心がきちんと丹田に収まる感じもします。
「今までどんだけ姿勢が悪かったんだ?!」と思われるかもしれません。私自身それほど姿勢が悪いという自覚はなかったのですが、六尺褌を使うようになって、より一層姿勢が良くなったと感じています。
まだ六尺褌を使い始めて10日くらいですが、このまま使い続けたらきっとスタイルも良くなるかもしれません。

一説によると褌は腰痛に効果的だそうです。私は腰痛とは無縁なのですが、上記のような効果を感じているので、腰痛対策にもなり得るのかな、と思います。

六尺褌は食べ過ぎを予防できる

たくさん食べると、それなりに胃袋が膨らみます。お腹周りがゴムの下着だと、胃袋の限界までいくらでも胃袋は膨らむことが可能でしょう。
でも褌は伸びません。褌を締めた状態で「食べ放題のモトを取ろう」なんて考えないほうが良いです。はい、経験者は語ります。

六尺褌は気合が入る

日本語に「褌を締めてかかる」という言葉があります。「緊褌一番」という言葉もあります。
洗濯された褌を締める時、あるいは大仕事にかかる前に用を足して褌を締める時、気持ちが引き締まります…
…と言ってもストレスにはなりません。木綿は気持ち良いものです。

ストレスうんぬんよりも、むしろ「ねじりはちまき」みたいな感じです。気合を入れたい時や、自分自身にスイッチを入れたい時に褌を締め直す。
さすがにねじりはちまきで商談はしないけど、誰も商談相手が褌かどうかなんて見てないですから(笑)。

六尺褌はどこでも使える

私の通っていた小学校では、5, 6年生の男子は体育でプールの時は海水パンツではなく六尺褌を使うよう指定されていました。
褌は水陸両用です。

六尺褌は手入れが簡単

どのような六尺褌を使うかにもよりますが、私は自分で自分の褌を手洗いしています。水でザブザブと洗った後、石鹸で洗って、よく絞ったら、シワを伸ばしながら干すだけです。長さ3m弱の布が干されているだけですので、まさかこれが下着だとは誰も思わないことでしょう。
ちなみに私は、晒(さらし)を切っただけのものを褌として使っています。切りっぱなしです。室内干しでも一晩で乾きます

六尺褌は作るのも簡単で楽しい

一般的に晒は10mです。これを4等分したら六尺褌の出来上がりです(体型によっては4等分だと短い人もいるかもしれませんが、標準的な日本人なら4等分で大丈夫でしょう)。人によっては縫う方もいますが、私は切りっぱなしで使っています。乾きやすいというのもそうですが、わざわざ縫うのは面倒なので。
ただ、晒を切っただけだと太いので、細長く半分に折って使います。折るのはアイロンなどは使いません。洗って干す時に折っておけば、そのまま使うことができます。

なお、晒は基本的に白いです。そのまま純白の褌も素敵なのですが、自分で好きな色に染めて使うのも悪くないと思います。
ちなみに徳川家康は「汚れが目立たないように」という理由で黄色に染めて使っていたそうな。

六尺褌は財布に優しい

晒10mから4本の六尺褌を作れるということは、六尺褌1本あたりのお値段は500円くらいです。これを、今お使いの下着と比較して高いと思うか安いと思うかは人それぞれかもしれません。
でも褌はゴムが使われていません。そのためゴムが伸びてしまったから買い換えるということがありません。
かなり体格の良い人の場合、ズボンの股擦れが起きることがあります。そのような人の場合、ズボンだけでなく下着も擦れて穴があくことがありえます。でも六尺褌は身体にフィットしていて擦れません。
つまり、六尺褌は買い替えスパンが長いため、トータルで見ると安上がりとなることでしょう。なにしろ下着は死ぬまでずっとお世話になります。下着を使わなくなったとしたら大人用の紙オムツでしょうか…

ボケ予防に六尺褌

六尺褌を締める時は、自分の見えない所でロープワークをやることになります。手先を使います。
これはまた後で詳しく書きますが、床につけないように取り扱うのにも頭を使います。
科学的に証明されていませんが、恐らく六尺褌の愛用者はボケづらいのかと思われます。

六尺褌は環境に優しい

褌は天然素材100%ですから、リサイクルも簡単です。
何かの折に破けたり穴があいたりしても、雑巾くらいには簡単にリメイクできます。さすがに大切な部分に触れていたところはリメイクしたくないかもしれないけど。

六尺褌はユニバーサルデザイン

六尺褌は、何も男性だけのものではありません。女性が締めても問題ありません。
褌はジェンダーフリーです。誰でも使うことのできるユニバーサルデザインです。

これは私の個人的な見解ですが、若い女性が六尺褌を使っても良いと思います。いや、むしろ若い女性も六尺褌に積極的になっても良いと思う。
というのも、ナイフなどで切らない限り、相手に背中側を見せなければ、六尺褌を脱がすのは無理でしょう。隙間から触れることも難しいです。仮に強姦に襲われたりドメスティックバイオレンスに遭ったとしても、身の安全を確保するための時間や助けを呼ぶための時間を稼げる可能性が極めて高いです。
まぁこれも「痴女」なる言葉もあるので、男性でもそういう被害はありえます。決して若い女性だけの話ではないのですが、そういう嫌な思いを避ける意味でも六尺褌は優れています。

彼氏・彼女とお揃いの六尺褌…素敵だと思いませんか?
あ、取り違いにはお気を付けを!

褌の締め方のコツ

こんなに魅力的な褌を使ってみたいと思いつつも、踏み切れない理由としては、「トイレはどうするの?」という心配があるからかもしれません。トイレは基本的に個室を使うことになります。
個室でほどく時は、常に褌の両端を持ってほどくようにすることをオススメします。そうでないと、ほどいた褌がトイレの床についてしまったり、最悪の場合、便器の中の液体に浸かってしまうこともありえます(なお、褌は吸水性が高いので、これをやってしまうと冗談抜きで最悪です)。
個室で締める時も、常に褌の両端を持って締めることをオススメします。

とても綺麗な個室の場合、自動で水が流れるタイプの個室もあります。大抵こういう綺麗なトイレは行列のできる人気のトイレだったりすることもあります。
様式で立ち上がって水が流れる。その水が流れ終わってもまだ褌を締め途中だと、「外で並んで待っている人が『遅いなぁ!』と怒らないか」と不安になってしまうかもしれません(チキンな私は何回かそう感じたことがあります)。
そんな具合に勝手に水が流れてしまわないようにするコツは、座った状態で片方のお尻だけ持ち上げることです。褌の端を持った状態で、その端を太ももの下を通して後ろに持っていくと、水を流すことなく褌を締めることができます。ここでも大切なことは、しっかりと褌の端を持つことです。

とにかく使ってみてください

最後に一つだけ言います。
とにかく使ってみてください。
きっと褌の良さを実感できると思います。

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