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起業と、生い立ちと、これから。ツラ過ぎたのに献立アプリ「ミーニュー」を続けてきた理由

好みや栄養を考えた最長1週間の献立自動提案アプリ「me:new(ミーニュー)」を運営している株式会社ミーニューの代表 三宅(@no_buzi)です。

サービス開発のきっかけやサービスにかける想いなど、ちゃんとお伝えしたいなーと思いつつも、5分程度のピッチや面談などで毎回お話しするのにも長すぎるので、noteにまとめることにしました。かなり端折りましたが、それでも長すぎるので、いくつかの記事に分けたりしていこうと思ってますが、とりあえず長文で失礼します。

■目次
1.ミッション
2.生い立ち〜起業前まで
3.サービス発想のきっかけ
4.起業思考
5.サービス開発まで
6.会社設立
7.サービスローンチ
8.知ってもらう活動
9.悲しみの谷時代
10.約束の地に
11.最後に大事なこと


1.ミッション

サービスのミッションは
「毎日忙しいみなさんの時間と心にゆとりを」
です。実は、料理にこだわっているわけでもないのですよね。なぜ、このサービス・ミッションになったか?きっかけは、自分の家族と生い立ちにあります。


2.生い立ち〜起業前まで

岡山のど田舎で、両親ともに視覚障害者の家庭に生まれ育ったので、普通の家庭に憧れを持っていました。(憧れといっても、週末に家族で車でお出かけする、くらいのことです。。)なので、早く普通の家庭を築きたいと考えてました。

私が24才の時に父親がガンで亡くなり、目が見えない母親だけになってしまったので、早く身を固めないと、、という思いも強くなっていました。
その直後に、すごく素敵な方と出会えたので、26歳でめでたく結婚しました。(出会いにもストーリーがあるのですが、それを公開すると奥さんに怒られるので直接お話しする機会に、、)

これでようやく普通の家庭になれる!と思いましたが、思い描いていた通りにはなりませんでした。


3.サービス発想のきっかけ

共働きで、私は家族のために仕事を頑張り、奥さんは仕事家事育児全てを頑張ってくれていました。お互いに頑張っています。一切手は抜いていません。

ですが、忙しすぎてお互いに気持ちに余裕がなくイライラしてしまう。イライラしてると、怒らなくても良いようなことで子供を怒っちゃったりして、悲しいのです。

私は、家族が起きるよりも早く家を出て出社し、家族が寝た後に帰るというような生活をしており、(当時の自分に、仕事だけしてりゃ良いんじゃねーんだよ!と言ってやりたい)特に奥さんへの負担は相当重く、それが続くとストレスが爆発して、(全て自分のせいで、そうなるのもしょうがない)度々喧嘩になりました。

それでも自分は「家族のために、俺めちゃ頑張ってる!俺の方が大変だ」くらいに勘違いしていました。(バカヤローですね)それを何度か経験して、ようやく、、奥さんの大変さが分かり、家事を一緒にやるようになり、分かったのが料理の大変さです。

平日忙しいので、週末にレシピサイトやレシピ本を見ながらある程度献立を立てて、買い物リストを作ってまとめ買いしていました。週末は週末でやることがあるので、結局平日に買い物に行ってバタバタするということもありました。

そこで、それが自動化されれば、うちだけではなくて多くの家庭がすごく楽になるのでは!?と考えて、今のサービスを発想し、開発を検討することになりました。


4.起業思考

起業思考は30歳ごろまで全くありませんでした。そんな能力ないし、、自分にできるわけないと思い、選択肢にありませんでした。それなのに、、起業しました。

起業をすることに決めたのが、私が33歳、子供は5歳と3歳の時、家を建てて一年ほどしか経っていないタイミング。当然、初めは奥さんから反対されましたが、サービス理念に共感してくれて、応援し続けてくれています。

起業することを後押しした出来事などは次の4つ。

①本当に役立つインフラ的サービスを提供したいと思ってた
前職の広告代理店時代には、クライアントの商品・サービスを売るサポートするのも良いけど、自分で作ったサービスを直接ユーザに提供したい、世の中に本当に役立つ・なくてはならないインフラ的サービスを提供したい、という想いはありました。


②寿命を意識するようになり、折り返しを過ぎた
30歳を過ぎた頃、自分の人生の折り返しすぎたな、、、(父親と、父親のお兄さんとも60歳前に亡くなっていたので)このまま定年までサラリーマンやって死んで良いのか、、とか思っていた


③いつ死ぬか分かんないからやりたいことは早くやらねば!と考えるようになった
 20代〜30代 起業するまでに何度か病気になった。
・肺気胸(肺が破れる)4回
・突発性難聴
一人でいる時に目の前が回り出し、まともに歩けなくなって、死ぬかと思った。目がまわってて、電話もできないし。家族などの顔・思い出が走馬灯のように駆け巡り、車の中で一人で泣いてた。結局、右耳が聞こえなくなりました。(今でも聞こえていないので、話しかけるときは左からお願いします)


④知り合い数名が起業して、起業が身近になった


2011年ごろの岡山では、webサービスで起業することに必要な情報は無く、訳も分からず商工会議所などに行って、全く理解されず相手にもしてもらえませんでした。(当たり前)

知り合いに昔システム会社を経営されていた方がいらっしゃったので、その方に相談しサービス開発を進めることが決まりました。なお、はじめは視覚障害者支援の事業を計画していましたが、当時は難しいと判断し方向転換しました。今後、取り組みたいテーマではあります。


5.サービス開発まで

サービス開発を決めてからは、料理をする人の気持ちを理解するために、自分で約2年間毎日夕食を作り、そのための買い物もしました。

その料理は、毎日ブログにアップして全国の主婦の方々と料理を通じたコミュニケーションをとり、料理をする人の気持ちを理解するように努めました。ブログは、有名ブロガーになることが目的ではなく、いたって地味です。。(今考えると、時間掛けすぎ、、逆にここまでやるバカはいないので競争力になるのかも)



忙しい中で毎日料理をすること、献立を考えることの大変さを実感しました。(家事アウトソーシングなどのサービスを日常的に利用することで課題回避できる方は別で、ミーニューの主なターゲットからは外れます)『忙しい毎日の中で』料理・献立考案するのは、次の理由で超大変なのですよ!
①毎日の事で先延ばしができない
②考える・買い物・作る・片付け とにかく時間がかかる
③限られた食費で考える
④家族の健康も考える


その大変な料理に関する悩みで1番多いのは「献立を考えるのが面倒」です。

料理に関する悩み

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献立を考えるのに費やす時間は「1日あたり20分程度」という調査結果(某レシピサービスの調査なのでグラフは省略します)もあリます。朝から「今日何作ろう?」と頭の片隅にあり考える細切れの時間を考慮すると「1日あたり20分」は自分の感覚と一致します。週に140分。140分を一瞬にするのがミーニューです。

これらの経験から、解決しきれていない課題が残されていることを確信しているし、理想のサービス像があるので、サービスをやめずに続けているのだと思います。サンクコストを気にしてやめないわけではないのです。

サービス立ち上げ時には、ブログで知り合った方々から2500レシピほど無償提供していただき、サービスを立ち上げました。


6.会社設立

資本金20万円で会社設立。なので、設立後しばらく報酬は取っていなく、融資いただいてからも2年ほどは初任給より低い報酬で続けてました。

サービス名と会社名は同じにしました。分かりやすいことと、サービスをやりきる想いを込めました。

なお、me:new(ミーニュー)は、利用者ごとのオリジナル献立を提案することから
me(私)だけの新しい(new)献立(menu)
の造語です。


7.サービスローンチ

設立から半年ほどでサービスローンチ。当時はパソコン版のみでした。これが、バグも多く、、1年ほど正常に動作せず、、

やむなく開発者を変え、2014年1月にようやくまともに動くスマホ版をローンチ。ローンチのプレスリリースが軽くバズり、広告なしで会員数は伸び続けていきました。


8.知ってもらう活動

資金調達が必要でしたが、当時の岡山では、融資以外の資金調達手段がなく、東京での活動を意識し、ピッチイベントにも参加するようになりました。

2013年 中四国ベンチャーサミットでグランプリ・トーマツ賞 W受賞
トーマツ賞の副賞で、「モーニングピッチ」に招待いただき、東京での活動の足がかりとなりました。
2014年 ドコモイノベーションビレッジ2期採択
DEMO DAYでグランプリ・オーディエンス賞 W受賞

資金調達もできました。


9.悲しみの谷時代

その後、悲しみの谷時代に突入。「悲しみの谷」とは?界隈では有名な記事ご参照ください。

何度も資金が底をつきかけながらも、色々な方のご支援があり、生き続けることができました。(その間には超壮絶なことはあったのですが、直接お話しする機会に、、)

課題解決されていないので、類似サービスが毎年出てきては消えていく中でも、やり続けてこれたのは、このサービスを必要としている方が多くいらっしゃる確信があるし、まだまだやりたいことが実現できていないし、サービスが普及して多くの方が穏やかな時間を過ごされているイメージが頭にこびりついて離れなく、早く実現したいという想いが強いからです。


振り返って、失敗したな、、と感じるのは、資金調達後に資金を使わなかったこと。特に、採用・チーム作りを先送りにしてしまったことですね。


10.約束の地に

悲しみの谷は、本当にツラくて、、色々対策・改善したいけど資金がない、、資金がないから受託開発する、、そうするとサービス改善に時間割けない、、ツライ、、


それが、変わるきっかけは「IBM Bluehub」に採択いただいたときのこと。yahooの伊藤さんにメンターをしていただき、その時に
「サービスに対する愛を感じない」
「今のままだとユーザがかわいそう」
「生き様を変えないとダメ」

と強烈なメッセージをいただきました。当時は、自社サービスに時間を割けず、サービスを愛せていない時期で、そこを見事にご指摘いただきました。自分には能力はないけどユーザを愛する気持ちだけは負けないと考えていたので、ショックで言葉が胸に深く刺さりました。

そこから、スイッチが入れなおしサービス成長につなげることができました。(その間にも、生き様が変わる壮絶なことはあったのですが、直接お話しする機会に、、)

もう一つのきっかけが、2017年12月石森さんからのご出資。サービスは伸び始めていたものの開発体制が充分に整っていない中で、自分たちを信じてご出資いただきました。

その資金でチーム力アップしサービスの数字もさらに伸び、石森さんには経営的相談も乗っていただくことで、意思決定がしやすくなりました。また、石森さんのご出資が呼び水となり資金調達も順調に進み(↓の記事以降の調達は来月あたりリリース出すよ)、急成長できる準備万端!

ここに書ききれませんが、今まで関わってくださった皆さんのおかげです。感謝です!

UI/UX向上・AI強化に加えて、食材宅配プラットフォーム化に向けた動きを本格化させていき、多くの人にとってなくてはならないインフラサービスにしていきます。

11.最後に大事なこと

上でも書きましたが、サービスが世の中に浸透し、みなさんが穏やかな時間を過ごされているイメージが頭にこびりついて離れなく、早く実現したいという想いが強いです。

そのために、(私自身が足りないところだらけなので、、)チーム力強化が急務です!
「アプリエンジニア」「サーバサイドエンジニア」「機械学習エンジニア」
絶賛募集中!
一緒になくてはならないインフラサービス作ってください!

完成度高く・軌道に乗りまくっていて・超働きやすい会社も良いけど(私も行ってみたいし、、)、それに勝るやりがいあると思います!裁量大きいし、働いていただきやすいように最大限配慮しますし!

まずは軽く話聞きたい程度でも良いので、お気軽にご連絡ください!facebookメッセ・twitterメッセ・wantedlyなんでもOKです!

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