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辞書の生き物 #6 啐啄(そったく)、啐啄同時
啐啄(そったく)、啐啄同時
鳥のヒナが卵から出ようとして内側からつつき、同時に母鳥が孵化を助けようと外側から殻をつつくこと。啐啄同時(そったくどうじ)という熟語で使われます。ヒナと母鳥それぞれのタイミングがぴったりあっていることから絶好の機会のことを言います。禅宗では、弟子と師匠の呼吸が一致したときに、悟りが得られるといわれており、指導者と弟子の気持ちが相通じていることの意味でも使われます。大学の卒論を1対1で指導してくださった先生には感謝していますし今でもお付き合いがあります。啐啄していたのでしょうか。
卵の殻の厚み
鳥の種類や、エサに含まれるカルシウムの量によって卵の殻の厚みは変わります。普段食べている卵は養殖されたニワトリのものですが、野鳥の卵はニワトリのものより硬い殻を持っています。そのため殻を割れずに死んでしまうヒナもいるようですが、そのような弱いヒナは生まれても生き残れないでしょう。ダチョウの卵の殻の厚さは5mm近くもあり、ニワトリの卵の10倍くらいになります。ヒナは殻を割って生まれ出るのが最初の試練になりますね。
ちなみに売られているニワトリの卵は無精卵ですのでヒナがかえることはありませんが、タイやベトナム、フィリピンでは孵化途中のヒヨコが入った卵をゆでて食べる文化があります。食べるには少々勇気が必要です。
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