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開業前に準備しておきたいこと(個人事業主編)

会社を辞めて独立したい方や、サラリーマンを続けながら副業を始めたいと考えている方など、開業して個人事業主になろうと思っている方に必要な手続きや準備作業をまとめました。一口に個人事業主といっても、実店舗を持つ場合やネットショップを開設する場合、サービスや作品を提供する場合など様々なパターンがあります。どのような場合でも共通して必要になることを主に取り上げました。

国民健康保険、国民年金への加入

会社に勤めたまま副業する場合は必要ありませんが、会社を辞めて独立する場合、国民健康保険と国民年金への加入は必須です。住所地の市区役所または町村役場で手続きすることができます。いずれも退職してから14日以内に手続きをしましょう。

屋号を決める

屋号とは個人事業主の使う商業上の名前のことです。屋号は必須ではありませんが、企業との取引がスムーズになったり、顧客にアピールしやすくなるなどのメリットがあるので、できればつけておいた方が良いでしょう。屋号は基本的に自由につけられますが、会社であると誤認される恐れのある文字を用いることは禁止されています。つまり「〇〇会社」や「○○法人」といった屋号はつけられません。自分のやりたい事業にマッチした素敵な屋号を考えましょう。

開業届の提出

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開業届は正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。届出先は税務署です。開業届のほかにも青色申告承認申請書などいくつかの書類を提出する必要があります。自分で調べながら記入していくのは大変なので、「freee開業」というサービスを使うのがおすすめです。

freee開業を使えば、ガイドに従って必要事項を入力していくだけで、開業に必要な書類がすべて揃います。freee開業は無料で利用できます。

事業用の銀行口座とクレジットカードを作る

銀行口座とクレジットカードは事業用のものを用意しておきましょう。会計処理が楽になります。どちらも個人で開設したものを流用して構いませんが、事業用に使うと決めた後は事業以外の目的には使用しないようにしましょう。開業届が受理された後であれば、屋号を名義にして銀行口座を開設することもできます。また、独立した直後はクレジットカードを作りにくくなるので、会社を辞める前にクレジットカードを作っておきましょう。

メールアドレスの準備

もし営業活動をするのであれば、Gmailなどの無料で利用できるメールアドレスではなく、独自ドメインのメールアドレスを用意しましょう。さくらインターネットの「さくらのメールボックス」なら年間1,048円で利用できます。独自ドメインは種類によって値段が異なりますが、.comドメインなら年間1,886円で運用できます。

具体的な登録方法はこちらの記事も参考にしてください。

名刺や印鑑を作る

名刺は開業前でも必要になる場面があるので早めに作っておきましょう。印鑑は、実印や銀行印はすでにあるものを流用できます。必要に応じて屋号の入った角印やスタンプ印なども作っておきましょう。名刺や印鑑の注文は「アスクル」を利用するのがおすすめです。

アスクルは法人や個人事業主向けの通販サイトです。品揃えが非常に豊富で、オフィス用品や家具、消耗品の調達からチラシの印刷まで手配することができます。独自の物流網を持っているため、エリアによっては注文した当日に商品が届きます。後述するfreee会計とも連携できるので会計処理も楽にできます。

具体的な名刺の作り方はこちらを参考にしてください。

会計処理を自動化する

事業を始めたら毎年確定申告をして税金を納める必要が必要があります。確定申告には事前に申請が必要な青色申告と、事前の申請が必要ない白色申告があります。また複式簿記を用いるか単式簿記を用いるか、e-Taxを利用するか否かなど様々なパターンがあります。控除金額が最大となるのは、青色申告で複式簿記を用いe-Taxで申請するパターンなので、それに向けて準備を行いましょう。青色申告に必要な作業をすべて自分でやるのはかなり大変ですが、クラウド会計ソフトの「freee会計」を使うと非常に簡単になります。

まず、事業用の銀行口座とクレジットカードをfreee会計と連携します。次に事業所得はすべて事業用の銀行口座に入金されるようにして、事業用の支出はできるだけ事業用のクレジットカードを使って購入するようにします。すると収入や支出が発生するたびにfreee会計に取引が自動で入力されていきます。日々の会計処理で人間が行うのは勘定科目を選択する作業だけです。それすらも何度か行うとパターンを学習してサジェストしてくれるようになるので、ほとんど考える必要がなくなります。確定申告の時期になったら、画面の指示に従って作業するだけでスムーズに申告が完了します。

マイナンバーカードを作る

e-Taxで確定申告を行うにはマイナンバーカードが必要です。e-Taxを利用しないと控除金額が10万円も減ってしまうので、確定申告を行う前に余裕を持ってマイナンバーカードを用意しておきましょう。

まとめ

freee、さくらインターネット、アスクルといったネット上のサービスを使うことで、開業に向けた準備を楽に行う方法をご紹介しました。開業準備はやることが多くて大変ですが、これらのサービスを賢く活用することで、本来の事業に集中することができます。ぜひ参考にしてみてください。

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