買収、株主還元が強化されそうな時価総額100億円以下の小型株 Part1
東証が企業へ資本コストや株価を意識した経営への実現の対応、いわゆる東証企業改革の流れで物言う株主=アクティビストだけでなく、機関投資家も企業への企業価値向上への圧力を強めています。
ニッセイアセットマネジメントはPBRが1倍未満であるにもかかわらず、東証の「企業改革に向けた対応がない場合には、代表取締役選任に反対する」として、議決権行使の基準を6月から変更します。
こうした流れで機関投資家を主に日本株運用の中心とする大型株を中心に割安株の水準訂正の動きが続いています。
一方で中長期的な経営に取り組みたいとして、MBO(経営陣による買収)の動きも活発化しています。
ただ、時価総額100億円以下などの小型株は、アクティブ運用などの資金も入りづらくアナリストによる調査も十分ではないため、割安に放置されている銘柄が多々あります。
そこで株主還元が強化されたり、買収の対象になりそうな時価総額100億円以下かつ現預金(ネットキャッシュ)比率の高い銘柄から気になった銘柄をいくつかピックアップしてみました。
抽出には適時開示情報から任意の条件で銘柄をスクリーニングできるTDnetSearchを使用しました。
参照: https://tdnet-search.appspot.com/
ネットキャッシュの定義は人によって様々ですが、今回は清原達郎氏が定義する「流動資産+投資有価証券×0.7-負債」とし、予想PERが正の数値かつ20倍以下、時価総額100億円以下という条件でスクリーニングしてみました。(データは2024年5月24日時点)
1.イサム塗料(4324)
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