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<散文>おもいで話

あの日あなたのもとへ行ったのは
実は2回目でした
まさか出逢えるなんて思ってなくて

追いかけて 逃げて  追いかけた

許されない事とわかっていても
ただ側にいて欲しかったんだ
白い吐息は言葉に嘘をつかせて
確かに触れている指先
私嬉しかった


あなたのこと色々知ってるようで
何も知らなかったな
あの時は私も私を全然知らなくて

追いかけて 逃げて 立ち尽くして

許されない事とわかっていても
ただ肩を抱いて欲しかったんだ
言葉の嘘は 通りゆく人々をすり抜け
都会の風に消えて
私悲しくなかった


逃げ出して 立ち止まり  振り返った

あなたとの時間は
色褪せない瞬きの連続
いつまでもいつまでも大切で

あの日の出来事 話せる頃には
ふたり一緒になって笑ってるね



2022.2.15

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