バプーオン寺院の歴史と観光情報について
バプーオン寺院（Baphuon）は、カンボジアのアンコール遺跡群の一部で、アンコール・トムの中に位置しています。この寺院は、クメール王国のウダヤディティヤヴァルマン2世（Udayadityavarman II）によって11世紀半ばに建設されました。
歴史
バプーオン寺院は、最初はヒンドゥー教のシヴァ神に捧げられた寺院として建設されました。しかし、後に仏教寺院に改修されました。寺院は当初、巨大な寺院山（ピラミッド型の建物）として設計されており、その規模と複雑さから「アンコールの最も壮大な寺院の一つ」とも言われています。
13世紀になると、クメール王国は仏教に改宗し、バプーオンも仏教寺院として利用されるようになりました。16世紀には巨大な涅槃仏像が建設されましたが、この改修によって寺院の構造は大きく変わり、元の設計の一部が破壊されました。
建築
バプーオン寺院は、アンコール・ワットやバイヨン寺院のような他の有名な寺院と比較すると、その独自の建築スタイルが特徴です。寺院は三層構造になっており、頂上には塔が建てられています。寺院の基壇は細かく彫刻されたレリーフで装飾されており、これが寺院の美しさを際立たせています。
修復
20世紀半ばには寺院はかなり崩壊していました。フランスの考古学者たちが修復を試みましたが、カンボジア内戦により修復作業は中断されました。その後、20世紀後半から21世紀初頭にかけて、再び修復作業が行われ、現在では観光客が訪れることができる状態になっています。
観光情報
- 所在地 カンボジア、シェムリアップ州のアンコール・トム内
- アクセス シェムリアップ市内からトゥクトゥクや自転車で訪れることが一般的です。
- 開館時間 通常、朝5時30分から夕方5時30分まで
- 入場料 アンコール遺跡群全体の入場料が必要です。一日券、三日券、七日券があります。
- おすすめ時期 乾季（11月から3月）が観光には最適です。この時期は天候が安定しており、遺跡巡りには快適です。
バプーオン寺院は、その壮大な建築と歴史的背景から、多くの観光客や歴史愛好者にとって魅力的な観光地となっています。寺院を訪れる際には、十分な時間を取ってその美しさと歴史をじっくりと楽しむことをお勧めします。
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