Bunposha Cinema Club

名古屋に拠点を構える、印刷・広告制作を生業とする株式会社文方社(http://bunp…

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名古屋に拠点を構える、印刷・広告制作を生業とする株式会社文方社(http://bunposha.co.jp/)の社内同好会です。6人のシネマアディクトが映画や映画にまつわるアレコレを好き勝手に愛情を込めてレビューします。最新作から個人の思い出の1作まで毎週2・3本アップします。

最近の記事

恐怖と笑いの大人版 大ピンチずかん『ボーはおそれている』【映画レビュー】

★★★☆☆ 鑑賞日:2月20日 劇 場:109シネマズ名古屋 シアター2 監 督:アリ・アスター 出 演:ホアキン・フェニックス 主人公ボーはとってもひどい目に遭う。 何度も何度も本当にひどい目に遭う。 ボーはとっても可哀想だ。 ボーは辛そうだ。 なぜか連想したのは4歳の娘が好んで読んでいる1冊の本。 『大ピンチずかん』である。 子供のピンチあるあるが詰まった大ヒット作。 つらい、ドキドキ、ふあん ボーが感じていることではないか。 隣人からのクレームで大ピンチ 寝

    • 困難を抱える二人を支える、二人の上司の存在『夜明けのすべて』【映画レビュー】

      ★★★★☆ 鑑賞日:2月12日 劇 場:109シネマズ名古屋 シアター2 監 督:三宅唱 出 演:上白石萌音、松村北斗 映画館で何度か予告を見ていたはずなのに、キラキラ映画の一種かと思い、危うくスルーするところであった。 『きみの鳥はうたえる』、『ケイコ 目を澄ませて』と大傑作を撮っている三宅唱監督の最新作。 既にあちらこちらで称賛の声が上がりまくっているが、個人的には中小企業を舞台とした映画として本当に素晴らしい作品だと思った。 主人公の藤沢さん(上白石萌音)と山添

      • サブカルや音楽の力をまだ信じたいという人に絶対見てほしい『ストップ・メイキング・センス』【映画レビュー】

        ★★★★★ 鑑賞日:2月10日 劇 場:ミッドランド名古屋空港 監 督:ジョナサン・デミ 出 演:トーキング・ヘッズ 1984年にトーキング・ヘッズのプロモーションビデオの中で、顔を黒や茶色に塗って有色人種に見せる演出を使ったことに対してデビッド・バーンは、こう語っている。   この記事を読むと2021年公開の『アメリカン・ユートピア』は、デビッド・バーンの内なる変革の物語だとも言える。 若い頃のバーン氏なら社会問題などに無関心で、現代音楽から民族音楽までの膨大な知識

        • 鬼太郎の存在こそが怨念の中の希望『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』【映画レビュー】

          ★★★★★ 鑑賞日:2月3日 劇 場:ミッドランド名古屋空港 監 督:古賀豪 出 演:関俊彦(声優)、木内秀信(声優) 1月に、めでたく再々創刊された雑紙「映画秘宝」の中の「三留まゆみの猫目映画時評」が興味深い劇場映画ルポだった。 ●「君たちはどう生きるか」「ほかげ」「ゴジラー1.0」「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」「あの花の咲く丘で、君とまた出会えたら。」「窓ぎわのトットちゃん」この6本の作品は太平洋戦争から敗戦にかけての日本が描かれている。 ●戦中・戦後の映画が一つ波を作っ

        恐怖と笑いの大人版 大ピンチずかん『ボーはおそれている』【映画レビュー】

        • 困難を抱える二人を支える、二人の上司の存在『夜明けのすべて』【映画レビュー】

        • サブカルや音楽の力をまだ信じたいという人に絶対見てほしい『ストップ・メイキング・センス』【映画レビュー】

        • 鬼太郎の存在こそが怨念の中の希望『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』【映画レビュー】

          美しくも残酷な愛のかたち『ボーンズ アンド オール』【映画レビュー】

          ★★★★★ 監督:ルカ・グァダニーノ 出演:テイラー・ラッセル    ティモシー・シャラメ    2022年米・伊合作映画 “骨まで愛して”  動物は皆 食べずに生き続けることはできない  歪な青春ラブストーリー 様々な州をまたいでのロードムービーでもある マイノリティの 同族なるものの中にも個々があり 苦悩する者 あがく者 あきらめる者 謳歌する者 少年のような少女マレン 少女のような少年リー  抗えない宿命を生きる中で 必然的に出会った二人  美しき映像 言葉などいら

          美しくも残酷な愛のかたち『ボーンズ アンド オール』【映画レビュー】

          【少しネタバレあり】愚かなるものたちよ、私は成長する『哀れなるものたち 』【映画レビュー】

          ★★★★☆ 鑑賞日:2月1日 劇 場:109シネマズ名古屋 シアター3 監 督:ヨルゴス・ランティモス 出 演:エマ・ストーン、マーク・ラファロ、 ウィレム・デフォー 監督ヨルゴス・ランティモス ギリシャ出身 監督作は、 『ロブスター』 『聖なる鹿殺し』 『女王陛下のお気に入り』 ストレンジでアクの強い作風で知られる監督である。 本作は原作があるとは言え、非常にランティモスらしい一作に仕上がっている。 自殺した主人公は、お腹の中の子供の脳を移植され蘇生する。 見

          【少しネタバレあり】愚かなるものたちよ、私は成長する『哀れなるものたち 』【映画レビュー】

          30年ぶり劇場公開!『レザボア・ドッグス リマスター版』観てきた。【映画レビュー】

          ★★★★★ 鑑賞日:1月8日 劇場: MOVIX三好 監督:クエンティン・タランティーノ 出演:ハーヴェイ・カイテル    ティム・ロス    マイケル・マドセン 1992年米映画   「リトル・グリーン・バッグ」(By ジョージ・ベイカー)をバックに黒ずくめの男たちが闊歩する。スローモーション(実際はステップ・プリンティング)がカッコいい。 このシーンを劇場の大スクリーンで拝めただけでも大満足。 あの衝撃から30年かー(自分は当時劇場で観ることが出来なかったので29年く

          30年ぶり劇場公開!『レザボア・ドッグス リマスター版』観てきた。【映画レビュー】

          1日に映画館で4本鑑賞『アクアマン/失われた王国』『ダーティハリー(35mmフィルム上映)』『カラオケ行こ!』『枯れ葉』【映画レビュー】

          娘が友達と家でクッキーを作るとのことで、家族から半強制的に1日外出許可をもらった。ということで、映画を4本一気に見ることにした。 『アクアマン/失われた王国』 ★★★☆☆ 鑑賞日:1月20日 9:40~11:50 劇 場:ミッドランドスクエアシネマ スクリーン2 監 督:ジェームズ・ワン 出 演:ジェイソン・モモア、パトリック・ウィルソン 『アクアマン』の2作目。 1作目は本気で傑作だと思っている。 少しでも話が停滞すると、いきなり爆発が起こって無理やり進行するノリが

          1日に映画館で4本鑑賞『アクアマン/失われた王国』『ダーティハリー(35mmフィルム上映)』『カラオケ行こ!』『枯れ葉』【映画レビュー】

          徹底的に残酷で恐ろしい、人間の本性を浮き彫りにするサバイバル群像劇『コンクリート・ユートピア』【映画レビュー】

          ★★★☆☆ 鑑賞日:1月7日 劇 場:ミッドランド名古屋空港 監 督:オム・テファ 出 演:イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨン ソウル市一帯が瓦礫の山と化すなか、唯一奇跡的に無傷で残った高級マンションを舞台にくりひろげられるサバイバル群像劇。 極限状態での人間の利己主義や排他性を浮きぼりにして見せる批判性の高い作品。『コンクリート・ユートピア』の表向きの顔はこれで、その奥に見てとれるのはホラー映画へのオマージュ。 子供の頃、夢中で読んだ楳図かずおの『漂流教室』

          徹底的に残酷で恐ろしい、人間の本性を浮き彫りにするサバイバル群像劇『コンクリート・ユートピア』【映画レビュー】

          不安を一蹴、物語は始まったばかり『ゴールデンカムイ』【映画レビュー】

          ★★★★☆ 鑑賞日:1月21日 劇場: イオンシネマ大高 監督:久保茂昭 出演:山﨑賢人    山田杏奈 ”天から役目なしに降ろされたものはひとつもない” 大好きな漫画の実写映画。 公開前、キャストが発表されたとき“不死身の杉元”にしては線が細いと懸念したが、なんの体重を増やし肉体を作って挑んだ山﨑賢人。 アクションも自らこなし見事演じていた。『キングダム』で中国ロケを、日本に戻っては冬の北海道で過酷に撮影、その上『陰陽師ゼロ』(4月公開)も撮っていたとは。優しい顔して、

          不安を一蹴、物語は始まったばかり『ゴールデンカムイ』【映画レビュー】

          2023年映画寸評『ベネデッタ』『ザ・ホエール』『逆転のトライアングル』などなど。

          2023年も思ったほど劇場に足を運べず見逃した作品が多数あったが、のちに配信やDVDで鑑賞できたものも多かった。 これから観られる方のきっかけになればと 2023年公開作に絞ってメモ程度に寸評してみた。 1月公開『イチケイのカラス』2月公開『バビロン』★★★☆☆ サイレントからトーキーへ 栄枯盛衰を壮大なスケールで描くも後半は失速気味。面白かったのだが、自分は『ラ・ラ・ランド』もそうであったが、チャゼル監督と相性が良くないかも。マーゴット・ロビーが素晴らしかった。 『別

          2023年映画寸評『ベネデッタ』『ザ・ホエール』『逆転のトライアングル』などなど。

          豪華キャストで描く2016年版『マグニフィセント・セブン』【映画レビュー】

          ★★★★☆ 鑑賞日:12月17日 劇 場:BSテレ東 監 督:アントワーン・フークア 出 演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク 他 テレビをつけたらやっていた、たまたま観た映画です。 何の前情報もなく ただぼんやりと観ていた。 ん! なんか面白そうだぞ… な なんか懐かしい気がするぞ! 「マグニフィセント・セブン」 昔 僕が小学生ぐらいの時に良く観ていた西部劇 何も知らないので少し検索 2016年公開 『荒野の7人』のリメイク あ〜なるほどね

          豪華キャストで描く2016年版『マグニフィセント・セブン』【映画レビュー】

          年末特別企画⑥:2023年 BEST映画トップ3『TAR/ター』『別れる決心』『市子』

          2023年、劇場で見たのは43本。 その中でも複数回、劇場に足を運んだ心から好きな3作品を取り上げる。 『TAR/ター』監 督:トッド・フィールド 主 演:ケイト・ブランシェット アカデミー賞発表の時からずっと見たいと思っていた1本。 冒頭のインタビューシーンの長さの果てに、どこに連れて行かれるのか興奮と期待が止まらずにスクリーンを注視していた。 音楽映画であり、ホラーであり、アバンギャルドであり、勿論今日的なハラスメントのイシューを孕んだ複雑な作品である。 主人

          年末特別企画⑥:2023年 BEST映画トップ3『TAR/ター』『別れる決心』『市子』

          年末特別企画⑤:2023年 BEST映画トップ3『春に散る』『首』『RRR』(順不同)次点『アステロイド・シティ』

          2022年7月ミニシアターの草分けである東京・神保町の「岩波ホール」、9月大阪の「テアトル梅田」など、歴史あるミニシアターが相次いで閉館。ここ名古屋でいえば2023年3月に「名演小劇場」が休館、さらに7月に「名古屋シネマテーク」が40年余りの歴史に幕を下ろした。理由のひとつは、コロナ禍を経た経営難だった。寂しい限りだ。可能な限り劇場に足を運びたいと改めて思った1年であった。 そんな中、閉館した「名古屋シネマテーク」が 創業資金の一部をクラウドファンディングで募り、2024年2

          年末特別企画⑤:2023年 BEST映画トップ3『春に散る』『首』『RRR』(順不同)次点『アステロイド・シティ』

          年末特別企画④:配信で見た2023年 BEST映画トップ3『空飛ぶタイヤ』『劇場版 呪術廻戦 0』『シン・ウルトラマン』、WORST『大怪獣の後始末』

          1位『空飛ぶタイヤ』 監 督:本木克英 出 演:長瀬智也、ディーン・フジオカ、高橋一生 他 2位『劇場版 呪術廻戦 0』監 督:朴 性厚 出 演:緒方恵美、花澤香菜 他 3位『シン・ウルトラマン』監 督:樋口真嗣 脚 本:庵野秀明 主 演:斎藤工  ベスト3はこの3本かな・・・ 実は今年 ハズレを引いた映画がありました。 タイトル 『大怪獣の後始末』観なければ良かったと言える映画。 1月ぐらいに観て ブログも書いたけど も〜思い出すのも嫌!! と言うことでお蔵入

          年末特別企画④:配信で見た2023年 BEST映画トップ3『空飛ぶタイヤ』『劇場版 呪術廻戦 0』『シン・ウルトラマン』、WORST『大怪獣の後始末』

          年末特別企画③:2023年 BEST映画トップ3『沈黙の艦隊』『ミッションインポッシブル デッドレコニング PART ONE』『RRR』

          1位『沈黙の艦隊』『沈黙の艦隊』 監督:吉野耕平 原作:かわぐちかいじ 出演:大沢たかお 1位の『沈黙の艦隊』は、マンガからの映画化です。 日本の原子力を持たないはずの潜水艦だが・・・ 潜水艦の戦略がとても面白い。 海江田 四郎(大沢たかお)の毅然とした態度も、面白さを増している。   2位『ミッションインポッシブル デッドレコニング PART ONE』『ミッションインポッシブル デッドレコニング PART ONE』 監督:クリストファー・マッカリー 主演:トム・クルー

          年末特別企画③:2023年 BEST映画トップ3『沈黙の艦隊』『ミッションインポッシブル デッドレコニング PART ONE』『RRR』