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10年目のラブレター〜声に出すのは照れ臭いが文字にはできる〜

ラブレターと聞いて、皆さんはどう思うだろうか。

成功した人もいれば失敗した人もいるだろうし、書いたはいいが渡せなかった、書いたことがない、もらったことがないという人だっているだろう。

大体の人は『青春時代の甘酸っぱい感じ』なんかそういうイメージなのではないだろうか。少なくとも筆者は、なんかそういうイメージである。


『30代の甘酸っぱい感じ』なんかそういうイメージで今回はラブレターを書いてみる。

彼女のこと

筆者には10年付き合っている11歳年上の彼女がいる。

出会った頃、彼女は30代であり、子供は二人いた。付き合い当初は正直、周りからの反対の声は多かった。彼女もそうだったと思う。

筆者は周りに流されない性格(頑固者)であり、自分で決めたことは基本曲げない。それでいっぱい失敗をしてきたが…。

彼女の説明を少しすると、良妻賢母というか良妻鬼母かな?おっとりとした雰囲気はありながら気が強い。意外と周りに流されやすいタイプだと思っている。筆者とは性格の相性が良い。

以前も書いてきたが、筆者は気を遣ってきて心を壊した。彼女は良い意味で気を遣わないでそのままでいれる『唯一の存在』である。

(心の中では妻と思っている)

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父の自殺

筆者が29歳の時は激動の1年であった。彼女と子供2人、4人で一緒に住むことを決断したのである。当時、上の子は高校生で下の子は小学生であった。生活面や金銭面など不安なことはたくさんあったが、すごく幸せな期間であり、充実した日々だった。

そしてその年のクリスマスの日、父は自殺した。

クリスマスが父の命日とは…ある意味、絶対忘れることはないな。

父は新聞記者をずっと勤めてきた。忙しく日々を過ごしており、家にはほとんどいなかった。幼い頃から父と過ごした記憶はあまりないが、仕事大好き人間でとても優しかった。


『お父さんは私たちの為に働いているから大切にしなさい』

と母に言われ続けた。

『お母さんは男兄弟2人で守りなさい』

と父に会うたび言われ続けた。

とても尊敬できる両親だと改めて思う。

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彼女との別れ

そんな父が自殺し、傷心しきっている筆者を彼女は支え続けてくれた。

なんとか自分の心を保ち、日々を過ごしていた。その時から心は少しずつ壊れかけていたのかもしれない…。

そして、コロナ禍の影響を受け、筆者も例に漏れず在宅することが増えた。その頃からYouTube活動も始め1年間近く続いている。

しかしながら、考える時間が増えたことで筆者の心はどんどん壊れていき、彼女と別れることになった。間違いなく筆者が悪く彼女は何も悪くない。唯一無二の彼女を傷つけ、彼女のせいにして強引に別れた。

本当にごめんね。反省してます。


結局、子供たちとも別れ、正直すごく寂しい。4人で住んでいた3LDKの家は暗く静かで寒い…。

どんどん心が壊れていく音が聞こえる…。

彼女は別れても仕事終わりに毎日、夕ご飯を作りに来てくれた。筆者が何もできないことを知っているからである。すごく美味しかった。


…一人で食べるご飯はやっぱり、美味しくないや。

空腹は最高のスパイスというが、筆者にとっては彼女の笑顔が最高のスパイスだったのだ。


気付くのが遅いよ。

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彼女の存在

『うつ病かもしれない』とある朝、彼女に電話していた。

しかし、仕事が始まる時間の為、電話には出なかった。

遅刻や欠勤が増え、めまいや頭痛、発汗、腹痛と体調は限界を迎えていた。共通の知り合いで信頼できる上司がおり、連絡してもらおうと咄嗟に彼女に電話していたのである。

その時は人とのやりとりが怖く、携帯さえ見ることが怖くなっていた。

『唯一無二の存在』である彼女は別だった。大丈夫だった。

LINEを残していた筆者に対し、休憩時間に連絡をくれ、それからも毎日仕事終わりに来てくれる。休日も毎日来てくれる。すごくホッとしている。

ヒドい態度で傷つけた筆者に対して、毎日だ。なかなかできることではない。

心が回復している。少しずつだが、確実に。

思い返すといろんな局面で彼女は側にいてくれた。支えてくれていた。愚かで自分勝手だったことに気づかせてくれた。

上の子は成人し、下の子は中学生。

いろんな人を傷つけた。そんな自分は死んだほうがマシだ…。


なんて考えは捨てよう。自分勝手過ぎる。

彼女のことは大好きで今も愛している。

これからもずっとよろしく。


彼女に読まれないことを祈りつつ、心にある小さな蕾が花を開こうとしている。

春の訪れが近い。

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どうも文吾野助。




note投稿を通じ、まずは自分自身の幸せに向けた活動をしていきます。自分が幸せでなければ、他の人に幸せを分け与えていくことはできないと感じているからです。私は日記というかエッセイ的なものを投稿しています。その内容が少しでも皆さまの幸せの種となりますように。どうも文吾野助。