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幸せの種〜休職中の過ごし方〜

その日、僕が住む地域としては珍しく吹雪き、いつも見ている光景とはまったく違う雰囲気を見せていた。真っ白で冷たい世界。…僕の頭の中と同じようだ。虚しさが襲ってきて、何とも言えない不安に押しつぶされそうになる。眠れない日が続き、一睡もできないまま病院に向かった…。

一日中不安に襲われ、心臓がドキドキする。心拍数が極端に上がっているのが分かり、手汗や足の汗が止まらない。注意力が散漫となり、仕事中もミスが増えたり、話が頭に入らなかったり。そんな状態だった。僕は12月下旬から会社を欠勤していた。周りの勧めで、年明けに心療内科へ行くことになった。自分では分からなかった。ちょっと体調が悪いとか、それくらいにしか考えてなかったから。

病院の先生といろんな話をして、自分ではハキハキ喋ってるつもりだった。でも、覇気と笑顔がなかったみたいだ。普段は、笑顔が『トレードマーク』と言われる程、よく笑っていたはずなのに。僕はいつの間にか『トレードマーク』を無くしていた。

『うつ病』と書かれた診断書を受け取り、始まった僕の休職期間。

あれ?休職期間って何をすればいいんだろう。

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休職1ヶ月目転院する〜病院選びは大事〜

何もする気が起きない。眠れなかったが、ほとんど布団の中で過ごした。ボーッと何かを考えている。ドキドキと不安になり、頭が痛く、めまいもする。本当に屍を晒しているような気持ちだった。

僕は、家に帰ればテレビとYouTubeを両方とも見ることが多かった。

それが、テレビはまったく付けなくなった。何も見たくないし、面白いとも思わない。なんの情報も入れたくない。実は、病院の待合室にもテレビがなく、落ち着くようなクラシックが流れているのみ。

薬を飲めない。僕はまだ自分が『うつ病』と認めたくなかった。薬を飲むことが怖い。次の週、病院の先生に相談しする。薬を変更してもらい「無理に飲まなくていい」と言われた。薬と睡眠薬と漢方だった。

やはり、薬が飲めず漢方だけを飲んでいた。先生に相談すると「治療する気はあるのか。そんなことではうちであなたは見れない」と言われた。僕は、意味が分からず、苛立ち、先生と言い合いになった。

『もうこの病院には二度と行かない』と思った。

そこから今の病院を見つけた。今の先生はよく話を聞いてくれ、アドバイスをくれる。少し安心した。薬も飲めるようになった。

実際、病院は行ってみないと分からない。ネットで『口コミサイト』など見ても自分に合うかどうか分からない。僕は、たまたま運良く、相性の合う先生と巡り会えただけ。

一ヶ所目の病院も冷静に考えれば、おかしな点はあった。連絡をした時点であまり融通が効かず、どこか高圧的にこちらの話をあまり聞いてくれない。冷静な判断ができれば、その時に断れた。そんな状態ではなかったから。

睡眠薬を飲んでも、眠りにつけない日が続いた。寝ても数時間おきに目が覚める。その繰り返しでずっと布団の中にいる。夜だけご飯を食べて、布団に戻るような生活がずっと続いた。それが1ヶ月目って感じ。

病院が合わないと思ったら、病院を変える勇気が大事。いいなりではダメだと思った。変な話、前の病院に伝える必要もないかなって。そのまま、違う病院に行ってみたらいいんだよ。

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休職2ヶ月目〜note投稿を始める〜

薬が飲めるようになった僕は、体調が良い日というのが分かった。といっても、心臓がドキドキするし、頭が痛い、不安、汗などはある。少し慣れてきたといったほうがいいかな。本当に苦しい時は、起き上がれなかったり、ずっと頭がムズムズするような…何もしたくなくなる。

睡眠薬が増え、夜は眠れるようになった。それで朝は起きれず、夕方まで寝ていたこともある。『起きて、お風呂入って、寝て』をずっと繰り返した。ずっと太陽の光を浴びていなかった。

一度、朝に目が覚め、その日はそのまま寝ないように耐えた。朝はとにかく頭がボーッとし、クラクラする…。薬が残っているんだろう。なんとか、眠気に勝ち…外に出てみた。快晴だった。久々の太陽の光を全身に浴び…

『なんて清々しいんだ』と思った。

その日からnoteの投稿を始めた。僕はYouTube投稿もしていて、その宣伝の為にnoteの登録はしていた。

…宣伝はやめよう。

アカウント名を変更し『文吾野助』が誕生した。noteでは、日記や僕の思うこと、『うつ病』のこと、闘病のこと、などの投稿で良い。こういった経験はみんなができるものではない。こんな内容が少しでも、

『皆さまの幸せの種』となりますように。

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終わりに

僕の体調は、まだまだ本調子ではない。病院の先生からは、

「ようやく少し良くなってきたかな」

と、言われた。まだ回復するには時間がかかりそうだ。でも嬉しかった。そしてnoteとの出会い。noteを通じて出逢えた方々のおかげ。

休職期間は、ゆっくり体を休めること。

自分とちゃんと向き合うこと。

無理はしないように。

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頭の中の真っ白な世界に、少し色がつき始めた。


どうも文吾野助。

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note投稿を通じ、まずは自分自身の幸せに向けた活動をしていきます。自分が幸せでなければ、他の人に幸せを分け与えていくことはできないと感じているからです。私は日記というかエッセイ的なものを投稿しています。その内容が少しでも皆さまの幸せの種となりますように。どうも文吾野助。